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  1. 減価償却
減価償却

減価償却の方法から対象となる資産について

減価償却とは、取得した資産(固定資産)を一度に費用として処理せずに、一定の計算法方法に従い、その使用期間に応じて各事業年度に費用配分していく会計処理方法をいいます。

このような会計処理方法は、事業のために取得した建物や機械など、取得した事業年度以降も使用し続ける資産について、使用または時の経過により、資産価値、機能が減少していくという考えに基づいています。なお、減価償却費は経費ではありますが、資金流出を伴いません。

減価償却費の金額は、減価償却資産の取得価額、耐用年数(何年間で費用処理するか)、残存価額(耐用年数経過時、廃棄時の価額)、償却方法等により決定されます。

減価償却の方法

主な減価償却方法は以下のとおりです。

定額法

各期間の償却費用を定額で計上する方法。

定率法

資産の簿価が毎期一定割合で逓減していくように償却費用を計上する方法。初年度の償却費用が最も多く、期間が経過するにつれて少なくなっていく。

生産高比例法

生産高に応じて償却費を計上する方法。

減価償却方法は、会社の意思決定により、任意に設定することが可能です。償却方法を選定しなかった場合には、有形固定資産については定率法(ただし、建物は定額法)で償却したものとされます。

また、一度選択した減価償却方法は、継続して適用しなければならず、合理的な理由がある場合を除き、他の方法に変更できません。他の方法に変更する場合には、変更しようとする事業年度開始の日の前日までに税務署長に変更承認申請書を提出し、承認を受ける必要があります。年の途中で減価償却資産の使用を開始した場合には、その年の減価償却費は月単位で計算し、端数は切り上げます。

償却の限度額

法人税法上、減価償却費が損金として認められるのは、償却限度額(税法の定める計算方法(償却方法、取得価額、残存価額、耐用年数)で算出した償却金額)までです。耐用年数は、「減価償却資産の耐用年数に関する省令」において定められており、一般に法定耐用年数と言われています。

償却限度額を超えて減価償却費を計上している場合は、償却限度額を超えた額は減価償却超過額として申告調整(加算)する必要があります。ただし、経理処理した金額が税務上の償却限度額に満たない場合の償却不足額は、申告調整で減算処理はできませんので注意が必要です。

減価償却の対象となる資産

減価償却の対象となる資産は以下のとおりです。建物や機械といった有形のものだけでなく、無形のものや生き物も含まれます。また、土地は有形ですが減価償却の対象ではなく、建物や機械であっても稼動休止中の資産や建設中の資産(事業の用に供している部分を除く)も減価償却資産から除きます。

区分資産
有形固定資産 1.建物および付属設備
2.機械および装置
3.船舶
4.航空機
5.車両および運搬具
6.工具・器具・備品
無形固定資産 1.漁業権
2.特許権
3.実用新案権
4.意匠権
5.商標権
6.営業権
生き物 1.牛、馬、ぶた、やぎなどで生育中以外のもの
2.かんきつ樹、りんご樹、なし樹

減価償却資産で使用可能期間が1年未満または取得価額が10万円未満の資産は、事業の用に使った日の属する事業年度で取得価額全額を一時に損金算入することができます。ただし、資産に計上してしまった場合には、その後の期間での一括損金経理は認められません。また、取得価額が10万円以上、20万円未満の少額資産であれば耐用年数に関わらず3年間で近郷償却が可能です。

節税という観点からは、早く費用化を進めることが重要ですので、①一括償却は可能か②費用となる部分を多くできないか、多額の設備投資を行う際などには税理士と相談されたほうがよいでしょう。

減価償却資産の取得価額

減価償却資産を取得した際には、関連してさまざまな支出も生じます。減価償却資産の取得価額は、取得の様態に応じて以下のような費用の合計額となっています。

区分具体例
(1) 購入した場合 1.購入代金
2.引取運賃、荷役費、運送保険料、購入手数料、関税その他購入に要した費用
3.据付費、試運転費など事業の用に供するために直接要した費用
(2) 自己が建設・製作または製造した場合 1.建設等のために要した原材料費、労務費、および経費
2.事業の用に供するために直接要した費用
(3) 自己が成育させた牛馬等 1.購入代価、種付費、出産費
2.生育のために要した飼料費、労務費、経費
3.生育後、事業の用に供するために直接要した費用
(4) 果樹等を成熟させた場合 1.購入代価、種苗費
2.成熟のために要した肥料費、労務費および経費
3.成熟後事業の用に供するために直接要した費用
(5) 適格合併または適格分割方分割による受け入れ 被合併法人が適格合併等の日の前日の属する事業年度において償却限度の基礎とすべき取得価額
(6) 適格分社型分割または適格現物出資または適格事後設立による受け入れ 分割法人等が適格分社型分割等の日の前日を事業年度の終了とした場合、その事業年度において償却限度の基礎とすべき取得価額
(7) 贈与、交換、代物弁済等により取得した場合 1.時価(取得のために通常要する価額)
2.事業の用に供するために直接要した費用

ただし、次に掲げるような費用については、減価償却資産の取得に関連して支出した費用であっても、法人の選択によって取得価額に算入しないこともできます。このような場合、例えば、今期は赤字が予想されるのであれば、とりあえずは資産に計上して費用化を先送りするという考え方もよいでしょう。

(1) 以下のような租税公課等

  • 不動産取得税又は自動車取得税
  • 新増設に係る事業所税
  • 登録免許税その他登記や登録のために要する費用

(2) 建物の建設等のために行った調査、測量、設計、基礎工事等で、その建設計画を変更したことにより不要となったものに係る費用

(3) いったん結んだ固定資産の取得に関する契約を解除して、他の固定資産を取得する場合に支出する違約金

(4) 固定資産を取得するための借入金の利子(使用を開始するまでの期間に係る部分)。

(5) 割賦販売契約などによって購入した資産の取得価額のうち、契約において購入代価と割賦期間分の利息や代金回収のための費用等が明らかに区分されている場合のその利息や費用相当額

減価償却では耐用年数や償却方法など、難しく分かりにくい点も多々あります。ご不明な点がある場合には、曖昧なまま経理処理するのではなく、税理士ドットコムの登録税理士にご相談下さい。

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