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 なぜ資金繰り表が必要なのか
運転資金の融資を申し込むと決算書や試算表以外に「資金繰り表を提出してください」と銀行から言われることがありますが、そもそも資金繰り表は、なぜ必要なのでしょうか?
理由は、会計上の勘定が立つタイミングと現金が入出金されるタイミングにずれがあるからです。簡単な例で言うと「売上があがったけど入金はまだ」というケース。
このような会計上のルール「発生主義」を筆頭に主に下記の4つの原因により、会計上管理している勘定と現金の移動にズレが生じてしまいます。
これらのズレを調整して現金の有り高を計算する目的で作成する表が「資金繰り表」です。
- 掛売り、掛買い
「売掛金」とか「買掛金」という勘定科目が資金のズレを生んでいます。
「お客様にモノを売ったけど入金がまだされてない」または「モノを仕入れたけど支払をしていない」というケースです。
- 在庫
仕入れた商品が売れるまで在庫として倉庫に眠っています。
それに対し商品を買った代金を支払っている場合に、当然お金が無くなっています。つまり、資金が寝ているのと同じ状態になります。
そういう意味では在庫管理は資金管理と同じ意味合いになってきます。
- 減価償却費
主に設備投資をしている企業にある勘定科目です。会計上費用として計上されますが、現金は動かない有名な科目です。
また、借入の返済資金の源として計算される重要な勘定科目です。この科目の計上の仕方次第で返済金額が変わってきます。そうすると、借入できる金額が変わってくるので、とても重要な科目です。
- 借入金の返済
借入金の返済(元金返済)は、費用計上されませんが、口座から現金が無くなります。
 資金繰り表の重要性
資金繰り計算は、企業にとってどれぐらい重要なのでしょうか?
それは「黒字倒産」という有名なキーワードが全てを表しています。
黒字倒産とは、売上・利益もそこそこ得られているのにも関わらず資金繰り上でお金が足らなくなることにより倒産してしまうこと、つまり「勘定あって銭足らず」という状態になることです。
手形や小切手を切っている場合には特に気をつけなくてはなりません。資金繰りがうまく行かず決済日に口座にお金が足りないと「不渡り」という状態になり、これを2回やると銀行取引停止処分となってしまいます。つまり倒産です。
この黒字倒産は、経営者としては、もっとも悔しい倒産です。
逆に赤字でもお金があれば倒産しません。昨今のITベンチャー企業が典型例です。
上場したことによって、膨大な資金調達が可能になり、現金があまっているため赤字でも倒産しないのです。
経営者は、売上を上げる方法を考えると同時に資金調達も大事な仕事の一つです。その資金調達の際に「いつ、いくら必要か」ということを把握するための重要な役割を果たすのが「資金繰り表」です。
 資金繰り表を作成している企業は信用力が高い
ある程度の規模の会社であれば資金管理をキチンとしており、資金繰り表を作成しています。このような企業は、銀行から「資金繰り表を提出してください」と言われてすぐに提出できるので「管理体制がキチンとしている企業」と見なされ高い評価を受けます。
ところが、資金管理がキチンとなされていない企業は、資金繰り表の作成方法もわかっておらず、銀行から提出を求められてあたふたしてしまいます。このような企業に対しての融資は、銀行も躊躇してしまいます。
ですから、銀行から融資を受ける時だけでなく、日頃から資金繰り表を作成し、銀行からの信用を勝ち取りましょう。
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