経理の帳簿・書類の保存期間はいつまで?電子データで保存する場合のポイントは? - 節税や実務に役立つ専門家が監修するハウツー - 税理士ドットコム

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経理の帳簿・書類の保存期間はいつまで?電子データで保存する場合のポイントは?

個人事業主として働いている方は日々の取引をしっかりと帳簿に記録していると思います。これらの帳簿や書類は、税法で保存期間が決められており、その期間中は手元に残しておかなければなりません。

今回は保存期間を整理しつつ、膨大な量になってしまう帳簿・書類を「電子データ」として保存するための手続きを解説します。

目次

保存が必要になる帳簿・書類は?

税法が定める一定期間、保管しておくべきものは「帳簿」「書類」の2種類に分けられます。まずは保存すべき対象について理解しましょう。

帳簿には現金出納帳や仕訳帳などが含まれる

帳簿は大きく「主要簿」「補助簿」の2種類に分けられます。

主要簿では事業全体の資産・負債状況などを把握できます。一方、補助簿では現金や仕入先、手形など、ある一定の観点から取引状況を確認できるのです。具体的な帳簿としては、それぞれに以下のようなものが挙げられます。

  • 主要簿:仕訳帳と総勘定元帳
  • 補助簿:現金出納帳、商品有高帳、仕入先元帳、売上帳、受取手形記入帳など

書類には損益計算書や領収証などが含まれる

書類は大きく「決算関係書類」「現金預金取引関係書類」「その他の書類」の3種類に分けられます。

いずれも申告や取引の事実を証明するための資料として扱われるもので、帳簿の内容を裏付けるためにも使われます。それぞれの具体例は以下のとおりです。

  • 決算関係書類:損益計算書や貸借対照表、棚卸表など
  • 現金預金取引関係書類:領収証や普通預金通帳、借用証など
  • その他の書類:納品書や契約書、見積書、請求書など

青色申告者と白色申告者で保存対象や期間が変わる!

2014年1月からは申告方法に関係なく、全ての事業所得などを得ている人は帳簿等を作成・保存する義務を負うようになりました。

ただし、申告方法によって帳簿書類の保存期間が異なるので気をつけましょう。

青色申告者は基本的に帳簿・書類を「7年間」保存

最初に青色申告者の保存期間を以下にまとめておきます。

  • 帳簿(仕訳帳や総勘定元帳、簡易帳簿など):7年
  • 決算関係書類:7年
  • 現金預金取引等関係書類:7年(前々年度所得が300万円以下なら5年)
  • その他の書類:5年

青色申告者は複式簿記または簡易帳簿によって記帳する決まりになっています。標準的な簡易帳簿は現金出納帳・売掛帳・買掛帳・経費帳・固定資産台帳の5種類の帳簿のことです。さらに仕訳帳と総勘定元帳も合わせた帳簿類を、青色申告の場合は7年間保存しなければなりません。

また、決算関係書類や現金預金取引等関係書類といった資料も7年間保存しておく必要があります。ただし、取引に関して作成・受領したような書類であれば5年間の保存で問題ありません。なお、もし前々年分所得が300万円以下であれば、5年間の保存期間でよい決まりになっています。

白色申告者は法定帳簿は「7年間」で、他は「5年間」保存

次に白色申告者の保存期間を以下にまとめておきます。

  • 法定帳簿(仕訳帳や総勘定元帳などの収入・費用を記載した帳簿):7年
  • 任意帳簿(法定帳簿を除いた帳簿で、業務上で作成したもの):5年
  • 決算に関して作成した書類(棚卸表など):5年
  • 業務に関して作成した書類(請求書や納品書など):5年

白色申告者の場合は法定帳簿といった重要書類のみ7年間保存することが義務付けられています。そのほかの帳簿・書類は5年間保存しておけばよいので、青色申告に比べたら保存期間は短いと言えるでしょう。

どんな資料が電子データとして保存できる?

申告者が帳簿・書類を管理するコストや負担を軽減するために、スキャナ保存できると決められています。ただし、あらかじめ電子保存を開始する旨を管轄税務署に申請する必要があるので、その点を解説します。

電子データとして保存できる資料とできない資料

まず電子データの保存というのは大きく2パターンに分けられます。

  • 電子保存:帳簿書類をPCで作成し、それを電子データとして保存する
  • スキャナ保存:紙媒体の帳簿書類をスキャナで読み取り電子保存する

そして「電子保存」であれば、原則としてパソコン等で作成する全ての帳簿書類を電子データして保存しておくことが可能です。なお、手書きで記録した仕訳帳や請求書などは該当しないので注意をしてください。

一方「スキャナ保存」の場合は、保存対象が限定されています。簡単に区分すると契約書や領収証、請求書、納品書といった「一部の書類」のみが対象です。帳簿類や決算関係書類などはスキャナ保存できません。

電子データとして保存するための手続き

もし帳簿・書類を電子データとして残しておきたいのであれば、「国税関係書類の電磁的記録によるスキャナ保存の承認申請書」を管轄税務署に提出しなければなりません。

また、この書類を提出するにあたり、「システムの概要を記載した書類」などを添付する必要があります。これらを「電子保存を開始する3か月前まで」に提出することで、電子保存が認められます。

保存期間を過ぎたら帳簿・書類は捨ててしまってもいい?

保存期間を過ぎた帳簿・書類であれば破棄しても問題はないと言えます。

しかし、ルール上は認められていても、なるべくなら事業に使った帳簿・書類を残しておく方がよいでしょう。なぜなら、こういった書類は取引の事実などを証明できるものですし、何よりトラブルに巻き込まれた際に自分や事業などを守れる材料になるからです。

ただし、紙媒体で保存しておくことは大変なことなので、これを機に電子データとして保存することもおすすめです。

おわりに

帳簿書類の保存期間はその種類によって5年または7年として定められています。ただ、「どの書類を何年保存する」と覚えておくと大変なので、ひとまずは「7年間保存する」と記憶しておく方が分かりやすいかもしれません。なお、電子データでも同じ期間に渡り保存が必要になるので、紛失しないようにしっかりと管理することが大切です。

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