フリーランスの場合の扶養について

① 結論
フリーランスの場合、扶養には「税金の扶養」と「社会保険の扶養」 の2つがあります。
そして、基準額がまったく違うので混乱しやすいだけです。
税金の扶養（母の扶養控除） → 48万円（＝所得ベース）
社会保険の扶養（健康保険） → 130万円（＝収入ベース、一般ルール）
相談者様が気にしている 「58万円」 は誤解が混じった数字で、正しくは 「48万円（所得）」 が基準です。
② 超えてはいけない基準
【A】税金の扶養（母が扶養控除を受けられるか？）
基準：「所得」が48万円以下
（＝給与なら年収103万円以下／フリーランスなら収入−経費＝48万円以下）
→ これを超えると
× 母は扶養控除できない（税金が増える）
○ 相談者様が社会保険の扶養から外れるわけではない
つまり、48万円超えた瞬間に「控除は使えない」だけ。扶養を抜けるわけではない。

【B】社会保険の扶養（健康保険・年金）
基準：年間“見込み収入”が130万円未満（一般ルール）
※パート・バイトでも同じ
※一部の健保組合は独自基準（100万・106万など）がある
→ これを超えると
母の健康保険から外れる（相談者様自身が国保＋国民年金に加入）
税金の扶養とは別ルール

③ 今回の質問への回答
58万を超えると扶養を抜ける？
→ 誤り
正しくは
48万円超え → 母が「税金の扶養控除」を使えなくなる
130万円超え → 健康保険の扶養から外れる（相談者様自身が保険料負担）
両者は完全に別物となります。

④ フリーランスとしてのポイント
相談者様の収入構造は
売上 − 必要経費 ＝ 所得
税金の扶養基準は“所得48万円以下”なので、
売上が大きくても経費が多ければ
→ 所得48万円以内に収まるケースもあります。
つまり、フリーランスは「入り続ける余地が広い」のが特徴となります。