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交際費が800万円まで損金算入できる、「交際費課税の特例措置」が2年延長!

得意先や仕入先との接待や懇親のために使われる費用を「接待交際費(交際費)」といいます。交際費は原則として、その全額が損金不算入とされていますが、損金不算入額の計算に当たっては、一定の特例措置が設けられています。

この特例措置のことを「交際費課税の特例措置」といい、2018年度税制改正により、適用期限を2020年3月末まで延長することが決定しました。

そこで、交際費についてのおさらいと、交際費課税の特例措置の適用要件や概要を解説いたします。

目次

交際費課税の特例措置とは

税法では、原則として「法人が支出する交際費は損金算入できない」と定めています。その一方で、中小法人などが支出した交際費の損金算入を認める「交際費課税の特例措置」という制度も設けられています。そこでまずはこの特例措置の内容について確認します。

資本金1億円以下の中小法人の場合

現行制度では、中小法人(資本金が1億円以下の法人)が適用できる措置には以下の2種類があります。

  1. 定額控除限度額まで、交際費を全額損金計上する。
  2. 上限なく、交際費(飲食費)の半額を損金計上する。

1つ目を選んだ場合には、「最大で800万円(平成30年3月時点)」まで損金として計上することができます。また、2つ目を選んだ場合には、接待飲食費が発生するごとに、その半額を損金として計上できるという内容になっています。

つまり、「接待飲食費が1,600万円を下回る」場合は1つ目の措置を適用した方が有利になり、「1,600万円を超える」場合には2つ目を選択した方が有利になる と言えます。自社にとって有利な方を選択しましょう。

2014年3月31日以前にも一定の定額控除が認められていた

中小法人の場合、2014年度税制改正よりも前から「交際費課税の特例措置」が認められていました。その時期と内容をまとめると以下のとおりです。

  • 2003年4月1日~2009年3月31日:「400万円×当該事業年度の月数÷12×90%」の金額
  • 2009年4月1日~2013年3月31日:「600万円×当該事業年度の月数÷12×90%」の金額
  • 2013年4月1日~2014年3月31日:「800万円×当該事業年度の月数÷12」の金額

このように「交際費課税の特例措置」は定期的に見直しが行われています。とくに2013年度以前は交際費等の10%分が損金として計上できませんでしたが、2013年度税制改正にてそれが撤廃されました。その内容は現在も引き継がれており、定額控除を適用する場合は、全ての交際費を損金に計上できるようになっています。

特例措置を利用する際は「交際費等の損金算入に関する明細書」を使う

実際に中小法人で「交際費課税の特例措置」を利用する場合には「交際費等の損金算入に関する明細書(別表15)」を使う必要があります。この明細書に必要事項を記入することで、「損金不算入額」を算出できます。なお、「800万円まで損金計上する」場合でも、「飲食費の半額を損金計上する」場合でも、同じ書類を使うことになっています。

資本金1億円超の大企業の場合

現行制度において、大法人(資本金が1億円超の法人)では「上限なく、飲食費の半額を損金計上できる」ようになっています。こちらは先に紹介した中小法人の2つ目と同じであるため、損金不算入額は「接待飲食費×50%」で算出できます。

2014年3月31日以前は損金算入が認められていなかった

大法人の場合、2014年3月31日以前は交際費の損金算入が認められていませんでした。それが2014年度税制改正によって認められるように変わりました。

個人事業主の場合

個人事業主は法人と異なり、法律によって交際費の上限額が定められていません。したがって、上限なく交際費として必要経費に計上することができます。

なぜ適用期間が延長になったの?

2018年度の税制改正によって、「交際費課税の特例措置」が2020年(平成32年)3月31日まで延長されることになりました。本制度の延長は厚生労働省などによって要望されており、その理由は主に次の2つとしています。

  • 飲食店などでの接待を促し、法人企業の収益機会を増やすこと。
  • より多くの飲食店を利用することにより、消費の喚起を促すこと。

このように接待しやすい環境を整えることで、収益機会を増やしたり、消費喚起を促したりして、「経済の活性化を図る」という狙いがあります。こうした理由から適用期限を2年間延長し、2020年3月31日まで利用できるようになりました。

どのような支出が「交際費」になる?

交際費とは法人や個人事業主が得意先や仕入先、その他事業に関係する人に対して接待や会食した際に生じた費用のことを言います。

また、交際費には接待のために使った直接費用だけでなく、タクシー代などの間接費用も含まれます。なお、「その支出が交際費かどうか」は基準が設けられているので、そのもとに損金計上すると良いでしょう。

「飲食費」の範囲

交際費の中には「飲食費」と呼ばれているものがあります。飲食費に当てはまる費用には、以下のようなものが挙げられます。

  • 自社の従業員がクライアントなどを接待して飲食するための飲食費。
  • 飲食のために発生するテーブルチャージ代やサービス料、会場費など。
  • 飲食後に、飲食店等から渡される持ち帰り用のお土産代など。
  • クライアントの業務や行事に弁当等の差入れを行うための弁当代など。
  • 親会社やグループ内法人の役員等に対して接待するための飲食代。

このうち飲食費として扱われるものは「1人当たりの支出額が5,000円を超える」ものです。一方、1人当たりの5,000円以下であったら「会議費」などとして扱われます。

一方、飲食費に当てはまらない費用には、以下のようなものが挙げられます。

  • ゴルフや演劇といった行事や催事の接待と合わせて行った飲食の費用など。
  • 接待を行うためにクライアント等を送迎するために使った交通費など。
  • 飲食物の詰め合わせといった贈答物のための費用。

これらは交際費には当てはまりますが、飲食費としては扱われないことになっています。そのため、もし「上限なく、交際費(飲食費)の半額を損金計上する。」方法を選んだ場合は、これらを損金計上できないので注意しておきましょう。

「会議費」や「広告宣伝費」を使おう

1人あたりの飲食代が5,000円以下であったら、「会議費」として損金計上ができます。

この会議費とは「会議に関連して、茶菓や弁当などのために使った費用」のことで、これには会場費や資料代なども含めることもできます。会議費の場合は特に控除額の上限が定められていないため、会議費として計上できるものはこちらを優先した方が良いでしょう。

また、もし贈答品がカレンダーや手帳、タオルなどであれば、「広告宣伝費」として扱える場合があります。とくに不特定多数に対する宣伝を目的としている場合は、交際費ではなく、宣伝広告費として損金計上ができます。会議費と同様に、宣伝広告費として計上できる場合には、こちらを優先するようにしましょう。

従業員等のために使った費用は「福利厚生費」になる

中には従業員のために使った運動会、演芸会、旅行などの費用を交際費として認識している方もいるかもしれません。しかし、交際費とは税法上において、「得意先や仕入先などのために使った接待費用」として規定されています。そのため、従業員の慰安のために何かしらの支出が発生したら、交際費ではなく「福利厚生費」などとして計上しましょう。

また、会議等のために要した費用などであれば「会議費」として計上するなど、その実態に応じた勘定科目を選びましょう。

おわりに

法人の場合は、原則として交際費の損金計上ができませんが、特例措置に従えば一定金額を損金計上できます。

交際費を損金計上できれば、大きな節税効果を得られる可能性も十分に考えられるでしょう。もし売上獲得のために接待や会食を行ったにもかかわらず、損金計上していない交際費があったら、この特例措置を利用してみることをおすすめします。

交際費についてわからないことがあれば、税理士に無料で相談できる「みんなの税務相談」 を活用ください。

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