会社設立はどの専門家に相談する?士業別のメリット・デメリットと費用相場 - 節税や実務に役立つ専門家が監修するハウツー - 税理士ドットコム

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会社設立はどの専門家に相談する?士業別のメリット・デメリットと費用相場

会社を設立しようと思ったときに、自分でやるのか専門家に任せるのかは迷うところです。

会社設立は、設立前の準備だけでなく設立後にもさまざまな手続きが必要になります。その点、設立手続きを専門家に依頼すると面倒な手続きが短縮でき、ミスなくスムーズに事業を開始することができます。

会社設立の専門家とは税理士や司法書士、行政書士をいいますが、誰に相談するのがよいのでしょうか。

目次

会社設立は自分でもできる?

会社設立の手続き自体は、専門家の手を借りずに自分ひとりでもできます。時間に余裕がある、自分でやってみたいという方はチャレンジしてみてもよいでしょう。

最近では、会社設立の手順や必要書類の作成方法などが詳しく書かれているサイトや書籍が数多くあるので、それらを参考にしてみてください。

設立に要する時間は、準備から登記完了までに1か月程度かかるのが一般的です。はじめて会社を設立する方は、余裕をもって準備しましょう。

また設立後にも税務署などで必要な手続きが多数あるので、それらも忘れないようにしましょう。

会社設立にはいくらかかる?

会社設立をするときには、定款の印紙代や登録免許税などの費用が発生します。株式会社であれば、合計で約24万円かかります。その内訳は以下のとおりです。

株式会社の設立費用

  • 公証人認証手数料・・・5万円
  • 登録免許税・・・最低15万円(資本金の0.7%)
  • 定款印紙代・・・4万円(電子定款の場合0円)
  • 謄本交付手数料・・・約2000円(定款1枚につき250円)

近年人気が上昇している合同会社の場合は、公証役場での定款認証手続きが不要なため5万円の公証人手数料が0円となり、約20万円で設立が可能です。

どちらの場合でも、電子定款にすると定款印紙代の4万円が節約できます。しかし、電子定款には色々な設備が必要なため、個人でこれらをすべて揃えると4万円を超える可能性もあります。

電子定款を利用したい方は、あらかじめなにが必要かを把握して、4万円以下におさまるかを調べてから利用するとよいでしょう。

会社設立を専門家に依頼するメリット

会社設立の手続きは、準備や設立後にやることも含めると時間や労力が多くかかります。

設立後の一定期間内に提出しなければいけない書類などもあるので、設立初期の忙しい時期では気がついたら期限が過ぎていたということもあるかもしれません。また、手続きを間違えてしまい希望日に登記が完了しないこともあります。

自分で会社設立を行えば、専門家に支払う報酬費用がかからないのでコストを抑えることができますが、上記のようなデメリットもあります。

専門家に依頼すれば、時間や労力を削減できるばかりか、電子定款を利用すれば諸費用を節約できる場合もあるのです。ミスなく確実に、時間や労力をかけずに会社設立ができるというのは、大きなメリットになります。

会社設立は一般的に、行政書士、司法書士、税理士のいずれかに相談します。専門家ごとに扱える分野が異なりますので、目的に合った専門家に依頼しましょう。

この3士業のできることを簡単にまとめると、以下のとおりです。

  できること できないこと
司法書士 登記申請
(定款作成)
許認可申請
税務処理
行政書士 定款作成
許認可申請
登記申請
税務処理
税理士 資金調達
税務処理
(定款作成)
登記申請
許認可申請

それでは、それぞれの専門家について詳しくみていきましょう。

登記申請のみなら「司法書士」

会社設立の登記申請のみを依頼したい方は司法書士がおすすめです。

登記とは、法律で定められた一定の事項を帳簿や台帳に記載することで、登記申請を行えば会社は法人として認められます。

資産管理会社を設立して節税したいなど、とりあえず法人格が欲しいという方は司法書士に会社設立を依頼するとよいでしょう。

メリット

登記申請を代理できるのは司法書士のみです。

登記申請から定款作成まで、会社設立に必要な手続きをすべて代理で行うことができます。役場や法務局へも代わりに行けるので、自分は本業に集中することができます。

急ぎで会社を設立したいという場合は、追加料金を支払えば1〜3日ほどで設立してくれる事務所もあるようです。

また、会社設立後の本店の移転などによる登記申請にも対応することができます。

デメリット

司法書士は基本的に登記申請のみしか行えず、税金や税務に関することや特別な許認可についての相談はできません。

また、登記と無関係に定款を作成することはできないので、定款作成のみを依頼することもできません。

司法書士の会社設立費用相場

司法書士の報酬相場は5万円〜15万円ほどです。

司法書士は電子定款に対応しているケースが多く、利用した場合は4万円が節約できるので、報酬が4万円以下であれば自分で手続きするよりも安く済むということになります。

定款作成や許認可事業を行うなら「行政書士」

設立と一緒に許認可申請を依頼したい方、定款作成・承認のみを依頼したい方は行政書士がおすすめです。

許認可とは、特定の事業を行う時に必要な行政機関から得られる許可のことをいいます。飲食業や旅行業、建設業などの許認可が必要な事業を行う方は、行政書士に会社設立を依頼するとよいでしょう。

メリット

定款など行政書類の作成は行政書士の専門ですので、定款作成や許認可申請のみを依頼することも可能です。

許認可事業なのに許認可申請を行っていなかったり、定款にミスがあって許認可が得られず、業務を始めるまでに時間がかかったという事態がなくなります。

また、会社設立と一緒に許認可申請を依頼すると報酬が安くなる場合があります。

デメリット

行政書士は登記申請の代理ができないので、自分でやるか別途司法書士に依頼する必要があります。また司法書士同様に、税金や税務に関する相談を行うことはできません。

行政書士は主に行政書類の作成が仕事であり、会社設立の知識があまりない方もいるので、依頼する際は会社設立の経験が豊富な方を探すことをおすすめします。

行政書士の会社設立費用相場

行政書士の報酬相場は5万円〜10万円ほどです。

行政書士に会社設立を依頼した場合は、許認可や定款の作成・承認のみをお願いして、登記申請は自分で行うというケースが多くなるでしょう。

会社設立後もサポートできる「税理士」

会社設立だけでなく、税務や節税などに関するサポートも依頼したい方は税理士がおすすめです。

ある程度の売上が予想されるので節税対策をしたい、資金が必要なので融資を受けたい、税務申告が自分ではできないという方は税理士に会社設立を依頼するとよいでしょう。

メリット

税務相談や税務申告の代理は税理士の独占業務なので、他の士業には依頼することができません。

税理士に会社設立を依頼する場合は、その後の顧問契約が前提ではありますが、低価格または、無料で手続きを代理してくれる場合も多くあります。

会社設立の手続き自体はできそうだけど、税金の計算や税務申告は難しそうという方も多いかと思います。いずれ税理士にこれらの業務を依頼する可能性があるなら、会社設立も込みで税理士に依頼してみてはいかがでしょうか。

さらに、法人の顧問税理士の経験が多い方であれば、融資(資金調達)や節税、経営アドバイスまで幅広く相談することも可能です。

デメリット

行政書士と同様に、登記申請の代理を行うことはできません。

また、許認可申請や登記と無関係に定款を作成できないので、定款作成のみや許認可が必要な際は税理士では対応することができません。

税理士の会社設立費用相場

会社設立のみを税理士に依頼することはほとんどありません。顧問契約が前提で会社設立も依頼することになり、その場合に無償または低価格で手続きを行ってくれる税理士が多くいます。

相場としては2万円〜5万円ほどです。資金調達が必要な場合は、別途費用が発生することがあります。

また、設立後に税務署に届ける書類の作成のみであれば1万円〜3万円が相場となります。

雇用や社会保険の手続きは社労士へ

会社が設立したあとは、決まった期間内に社会保険の加入の手続きが必要になります。この手続きは社労士のみが代理で行うことができます。また、雇用に関する手続きや助成金の申請も得意分野としています。

おわりに

専門家に依頼される際は、自分が会社設立で何を重視するかを考えて、どの専門家に依頼するか考えてみてください。その際は電子定款に対応しているか、定款作成・認証を頼めるのかなど、どこまで対応できるかを事前に確認しましょう。

税理士に社会保険の手続きを依頼したり、司法書士に税務申告を依頼したりといったことはできません。各士業は、法律で定められたサービスのみしか行えないということを覚えておいてください。

ただし、多くの士業は他の士業と提携していたり、他の資格を保有していたりなど、まとめて手続きを依頼できることもあります。報酬金額や相性(人柄)なども踏まえて最適な専門家を選びましょう。

迷った際は、紹介サービスを利用してみることをおすすめします。

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