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事業承継補助金とは?補助対象者の条件や交付までの流れを解説

事業承継やM&Aを行い、新しく事業を始めるなどチャレンジをするには、多くの資金が必要になります。新しいことに挑戦したいが資金面に不安が残る、そうした後継者を支える「事業承継補助金」の申請受付が2019年4月12日より始まりました。今年度分の期限は5月31日までとなっています。

本記事では、事業承継補助金の申請者の条件や補助金交付までの流れなどを解説します。

目次

事業承継補助金とは

事業承継補助金は、経営者の交代やM&Aなどをきっかけに新しい事業に挑戦する中小企業を支える制度です。後継者がいないなど、事業承継が困難になると予想される事業者が対象となっています。

この制度は、後継者承継支援型(Ⅰ型)と事業再編・事業統合支援型(Ⅱ型)の2種類に分かれます。「Ⅰ型」は、経営者の交代をきっかけに新事業に取り組む後継者を支援する後継者承継支援型で、「Ⅱ型」は、事業の再編や統合をきっかけに新事業に取り組む事業主を支える事業再編・事業統合支援型となっています。

2018年度の採択率はⅠ型では70%以上、Ⅱ型では50%以上となり、2017年度では10%台だったことを鑑みると、採択率は飛躍的に上昇していることがわかります。

補助対象事業

後継者不在などで事業承継が困難になると予想される事業者が、経営者の交代や事業の再編・統合をきっかけとして、新商品の開発や新サービスの考案、新たな生産方式の導入など、経営革新に関わる取り組みが対象となります。

ただし、他の補助金、助成金を活用する事業は補助対象外です。

補助対象経費

補助の対象となる経費は以下の3つの条件を満たした「事業費」と「廃業費」です。交付決定前のものは対象外となるため注意してください。

  • 使用目的が事業の遂行に必要と明確に分かるもの
  • 補助事業期間内(最長で2019年12月31日まで)に契約・発注を行い支払ったもの
  • 実績報告にて金額や支払いが確認できるもの

具体的な例としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 【事業費】
     └人件費:従業費の賃金や福利厚生にかかる費用
     └設備費:店舗や事務所の工事費、機械の設置費
     └広報費:事業の宣伝にかかる費用 など
  • 【廃業費】
     └解体、処分費:それまでの事業で使用していた設備の解体や処分にかかる費用
     └移転・移設費:移転や移設にかかる費用(Ⅱ型のみ) など

補助対象者の条件

補助対象となるのは、以下の要件を満たす「小規模事業者」や「中小企業者等」です。

  • 日本国内で事業を営むもの
  • 地域経済に貢献している
  • 反社会的勢力または反社会的勢力との関係がない
  • 法令順守上の問題がない など

地域経済への貢献の例には、地域の雇用の維持・創出や地域の強みである技術観光といった強みの活用に取り組んでいることなどが挙げられます。

ここでいう小規模事業者や中小企業者等の定義は、中小企業基本法に基づき定められており、各法律や支援制度におけるものと異なるので注意が必要です。

承継者については、以下3つの要件のいずれかを満たしている必要があります。

  • 経営経験が3年以上ある
  • 引き継ぐ事業に関する実務経験など6年以上ある
  • 創業や承継に関する研修等を受けている

Ⅰ型かⅡ型のどちらが適用されるかは、事業承継の形態によって異なります。判定は、中小企業庁の事業承継補助金のフローチャートで確認することができます。

補助上限額と補助率

補助率は補助対象経費の3分の2または2分の1以内です。補助金額の範囲は申請の内容によって異なります。

また、対象経費となる廃業費がある場合は、補助金が上乗せされます。

Ⅰ型:後継者承継支援型

申請の内容補助率補助金額の範囲上乗せ額上乗せ後の上限額
 小規模事業者
 従業員数が小規模事業者と同じ規模の個人事業主
2/3以内100万円〜200万円以内+300万円以内500万円
小規模事業者以外1/2以内100万円〜150万円以内+225万円以内375万円

Ⅱ型:事業再編・事業統合支援型

申請の内容補助率補助金額の範囲上乗せ額上乗せ後の上限額
審査結果上位2/3以内100万円〜600万円以内+600万円以内1,200万円
審査結果上位以外1/2以内100万円〜450万円以内+450万円以内900万円

審査は補助対象者としての条件を満たすかの確認の他に、加点されるポイントが存在します。一例としては、債権放棄といった抜本的な金融支援を含む事業再生計画を立てているかなどが挙げられます。

補助金交付までの流れ

補助金交付までのおおまかな流れは以下のとおりです。

補助金交付までの流れ

参照:中小企業庁|平成30年度第二次補正補正事業承継補助金

認定経営革新等支援機関へ相談する

申請には事業計画の実行支援に対して、認定経営革新等支援機関の確認書が必要となります。認定経営革新等支援機関とは中小企業・小規模事業者が安心して経営相談等が受けられるために、専門知識や実務経験が一定レベル以上の者に対し、国が認定する公的な支援機関のことです。商工会といった中小企業支援者の他にも、税理士や公認会計士等がそれにあたります。

交付申請を行う

申請者は、申請マイページという各種申請等や手続き等を行うポータルサイトを開設する必要があります。一見複雑に思えますが、電子申請システムのマニュアルが用意されているため、誰でも申請ができるようになっています。

補助事業の実施

補助事業は、交付決定を受けたあとに開始しなければなりません。

実績報告(交付決定後)

補助事業を完了した業者は、事業完了後30日以内に申請マイページを通して実績報告を行わなければなりません。その後、事務局の確定検査が完了次第、補助金交付手続きを行う必要があります。

補助金の交付

実績報告書の提出の2〜3ヶ月後を目安に補助金が交付されます。

交付申請に必要な書類

交付申請で必要になる書類は以下のとおりです。

  • 【共通】
     └被承継者と承継者の住民票(発行から3か月以内のもの)
     └認定経営革新等支援機関による確認書
     └後継者が申請資格を有していることを証明する書類
  • 【法人の場合】
     └履歴事項全部証明書(発行から3か月以内のもの)
     └直近の確定申告書
     └直近の決算書(貸借対照表・損益計算書)
  • 【個人事業主の場合】
     └税務署の受領印が押印された確定申告書Bと所得税青色申告決算書の写し

補助金交付後にやること

補助金交付を受けた事業者は、補助事業完了後5年間、以下のことをする義務があります。

  • 当該事業についての事業化状況を事務局へ報告
  • 補助事業に対する収益状況を示す資料を作成
  • 補助事業に関する帳簿や支出の根拠となる証拠書類の管理

補助事業を行う際に取得した50万円以上の財産の処分等を行う際は、事務局の承認を受けなければなりません。処分等に際して収入があった際は、補助金の一部を納付する必要があります。

おわりに

対象経費の半分以上を受給できる事業承継補助金は、中小企業主の支えとなることは間違いありません。経営革新には多くの資金が必要不可欠であり、本助成金の対象条件を満たす場合は申請するべきといえます。

また、採択される確率を高めるためには審査の加点ポイントを抑えた申請書を作成することが重要となってきます。そのため、補助金申請は補助金に詳しい税理士の指導のもと行うことを推奨します。

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