税理士事務所インタビュー | 税法を絡めた多角的な視点で会計をサポート
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税理士インタビュー

税法を絡めた多角的な視点で会計をサポート

一般法人だけでなく、公益法人や一般社団などの会計・税務にも強い浅田剛男税理士事務所(東京・池袋)。「分からない、に答えを」をモットーとする所長の浅田剛男税理士にお話を伺いました。

浅田 剛男 税理士

浅田剛男税理士事務所

更新

独自のシステムを構築し、特殊会計に対応

ー 事務所の強みや他の税理士事務所との違いを教えてください

浅田剛男 税理士

今のクライアントは、一般法人、個人事業だけでなく、社会福祉法人、公益財団法人のほか、一般社団法人、財団法人の非営利型、共益活動型、NPO法人、その他事業協同組合などの一般法人ではないお客様が多いということが特徴ですね。

それが強みにもなるのですが、こうしたクライアントに対しては税法だけでなく、それぞれに対応する会計をすべて周知していなければいけないので、なかなか他の事務所では対応していないことも多いんです。

20年くらい前に、ある社会福祉法人を担当することになって、最初は私も断ろうと思ったのですが、「君ならできる!」と言われたのがきっかけでした。関係する本を何冊も読んで、初めはなかなか理解が難しかったですけれど、そこからいろいろな会計がわかるようになりました。

ー 最初は無茶ぶりだったんですね(笑)

浅田剛男 税理士

そうですね、ええ、大変でしたね(笑)。 今は、クライアントからだけでなく、別の会計事務所の方から電話がかかってきて、「どういうやり方をしているのか」「ちょっとやり方をおしえてくれないか」ということを聞かれます。

あとはコンピューターが得意だったので、自分なりにシステムを組み替えて、体系的にわかりやすく組み替えることができたというのも良かったです。一般の会計ソフトでは社会福祉法人や公益法人等に対応するには、なかなかわかりづらいところがありますからね。

まず会計の知識を活かしつつ、システムを組み替えて、クライアントにも扱いやすいようにして、税法に関してはそれぞれの団体にあった観点を取り入れて処理をするようにしています。

ー やはり公益法人等のような団体の会計処理は対応が難しいのでしょうか?

浅田剛男 税理士

一般社団・財団法人は、全所得準則主義にしたがって、全所得課税なんですが、非営利型・共益活動型になると、収益事業以外での所得の処理や収益の概念が難しくなってきます。税法を体系的に理解した上で、かつ実務に沿った形で処理していく必要があります。

特に公益法人になると、他の会計事務所が一般の会計ソフトから、エクセルで調整加工しても、事業報告等の提出書類(AからHの作成)もありますし、他会計振替等やHの整合性でほとんどの事務所が正確にできていない=間違っているのが実情です。

当事務所では、システムによって多角的に検証し、別表AからHまでも依頼があれば作成し、そこはしっかりと対応できていると自負しています。

また、クライアントのほうで経理担当者が悩んでしまう、又は退職してしまうというのも会社のニーズに合わせて、簡単な集計表、一般会計ソフト(JDL出納帳)、公益法人のソフトのどの形態でも対応できるように、更にもっと簡単に悩むことなく誰にでもわかるように指導していきます。

また、公益法人の会計基準は旧会計基準として平成16年基準と20年基準がありますし、社会福祉法人についても、指導指針から新会計基準までありますが、すべて網羅しながらやっています。ストック式からフロー式に変わった流れなどは、基本のストック式がわからないと部分的な捉え方しかできないので、体系的に全部理解しているという点では、強みはありますね。

ー 事務所で他に力を入れている業務はありますか?

浅田剛男 税理士

就労支援会計ですね。障害者支援事業や介護事業などの業務に特化した業種の会計処理のお手伝いです。当事務所では就労支援の一般法人から社団法人等、社会福祉法人すべての法人形態で対応しています。

勤労支援業務にはA型とB型があって、私の方でプログラムをつくって、クライアントは何も悩むことがないように、わかりやすいシステムを構築して提供しています。

あと、相続税法が大幅に改正になって、東京都ではほとんどの方が申告が必要になりました。なかなか税理士でも相続税法を試験で受けた人が圧倒的に少なく、また資産税等精通していない人が多いので当事務所では、スタッフも含め日々研鑽して対応しております。

ー 会社設立のサポートについてもお聞かせください

浅田剛男 税理士

起業したての方々に共通する悩みとして「税理士に依頼したいけれど、顧問料が高い」というのがあると思うんです。そうした方向けにパッケージ料金をご用意しています。

本来であれば、パッケージ料金は最初の1年目だけですが、万が一2年目、3年目以降も事業が拡大しなければ、1年目と同じ料金のまま。それ以降も収益が上がらないのであれば、料金は変えずにそのままで、というやり方をしています。その分、万が一事業が軌道に乗らない場合でも事業主様が安心して業務に専念してもらいたいと考えています。

「税理士」としてクライアントの喜びに直結したかった

ー 浅田先生が税理士になろうとしたきっかけを教えてください

浅田剛男 税理士

大学を卒業したのは、もう35年くらい前になりますが、その当時は就職難の時代でした。会社員になろうとは思っていなくて、何か独立してやっていきたいというのはありました。あるとき後輩が税理士になるために学校に通っているのを聞いて、勉強を初めたのがきっかけですね。

あとはクライアントに直結して、アドバイスをして喜んでいただけるようになるのは税理士の仕事が一番いいのかなと、思ったのもきかっけです。会計と税法、経済という実生活で自分にも社会のつながりの一員として、その知識を提供することによりそれがクライアントの役にも立てればという気持ちでですね。

ー 開業当時はどのような状況でしたか?

浅田剛男 税理士

その頃は、今みたいにコンピューターが導入されている時代ではなかったので、私もクライアントも記帳は手書きでやっていました。

当時は法人の申告書や内訳書の方も手書きで書いていたんですよ。私だけでは手に負えないので、と言っても当初は職員がいないですから、妻にもいろいろ手伝ってもらって書いてもらったという思い出はありますね。非常に助かったので、感謝しています(笑)。

ー ソフトのカスタマイズにもいち早く取り組まれました

浅田剛男 税理士

これも昔話になりますが、ハードの容量が少ないので、法人税のソフトを削除しては、所得税の申告ソフトを入れ替えるとか、会計事務所らしからぬ場面で苦労したというのは覚えています(笑)。

それで、独自のシステムを導入してやり方を変えていったということがあります。クライアントが簡単な処理で終わらせるようなプログラムをつくっていました。

時間はかかっても、クライアントとは真摯に向き合う

ー 浅田先生は、ご趣味はありますか?

浅田剛男 税理士

クラシックギターをずっとやってきました。ここ3、4年は仕事の方に時間を取られて、なかなかできませんが。

あとは将棋です。18歳のときにアマチュアの5段を取っています。考えることが好きなので、それを仕事にも応用していたいですね。一方的に物事を見るのではなく、多角的に捉えて、臨機応変に柔軟性を帯びながら、考えて解決していくというのは、いい考え方じゃないかともいます。

でも、やっぱり普段はなかなか仕事で時間が取れませんね。それでもテレビの将棋番組は観ているんですけど、最近ではそれが睡眠薬になっています(笑)。

ー 浅田先生が、仕事をする上で大切にしていることはなんですか?

浅田剛男 税理士

丁寧に仕事をするということです。時間をかけてでも、丁寧に仕事をすることで心は伝わっていくと思っていますので、その気持ちだけは忘れないようにしています。

当事務所では処理だけを行うということはなく、それこれA to Zで全部いっしょにクライアントと取り組んでいます。常にコンタクトを取って定期的にお会いしたり、会えなくても電話でいろいろ話あったり、クライアントとの日々のフォローも時間をかけてやるように心がけています。

ー 手間を惜しまず、クライアントと向き合っているのですね

浅田剛男 税理士

そうですね。丁寧な仕事は常に意識しています。大変ではありますけれど、喜んでいただける限りは、精一杯やろう思っています。クライアントの喜びが、私の喜びにもなりますから。

インタビューを終えて

編集後記

「お客様に喜ばれることがなにより」と話す浅田先生は、ただ仕事を請け負うのではなく、企業や事業主へのフォローも欠かさないので、税理士と二人三脚でやっていきたい経営者の味方になってくれるでしょう。趣味も多く知識が広いので、とてもお話が面白く親しみやすい先生でした。

浅田剛男(税理士) 浅田剛男税理士事務所

従業員数:4名(うち税理士1名)※令和元年7月現在
所在地:〒171-0022 東京都豊島区南池袋2-19-2ユニーブル南池袋502
http://asadakaikei.com/

<プロフィール>
青山学院大学経営学部経営学科を卒業。1989年税理士試験に合格し、1993年に税理士登録、1996年に独立開業する。1996年から2007年まで、税務相談、広域還付相談、青色申告会などの指導を行う。日本税理士会連合・東京税理士会豊島支部に所属。