失敗しない税理士の選び方は?顧問契約するときのポイントや注意点を解説 - 税理士ドットコム

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顧問税理士の選び方

失敗しない税理士の選び方 - 顧問契約するときのポイントや注意点

(監修:佐藤全弘税理士事務所 佐藤 全弘 税理士)

会社経営や個人事業に専念するために、顧問税理士にサポートしてもらうことを考えるケースは多いでしょう。ただし、どんな業務を依頼するかで税理士の選び方も変わってきます。

このページでは、よい税理士の選び方や探す方法、最初の面談時で聞くべきことや準備するものなどについて解説します。

目次

失敗しない税理士の選び方

経営パートナーとして最適な税理士を選ぶには、税務に関する知識・経験はもちろん大事ですが、それ以上に本当に信頼できる税理士かどうかを見極める必要があります。

経験豊富なベテラン税理士であったとしても、信頼関係が成り立たなければ“最適なパートナー”とは言い切れません。そこで、「顧客との接し方」「積極性」「自分との相性」の3つを抑えることで税理士選びの失敗を防ぐことができます。

顧客に対する接し方が適切か

最も重要なのは、面談した税理士を人として信頼できるかどうかという点です。

「顧客の話をよく聞き、丁寧な言葉遣いで応じているか」「態度が悪くないか」といったところから税理士の誠実さを推し量ることができます。社会人として望ましい身だしなみをしているか、という点も重要です。

税理士の事務所に行った際には、デスク周りがきちんと整理整頓されているか、職員の対応が適切かといった点も見ておくと良いでしょう。

積極性を感じるか

仕事に熱心な税理士かどうかも重要なことです。

まず面談前の準備がきちんと行われているか、税理士の側から積極的に質問があるのかを確認しましょう。

初回面談から事前準備がなされていないようでは、熱心な節税対策や経営アドバイスへの期待は低いと考えるべきでしょう。さらに、面談で相談した内容や、面談後に相談した内容について迅速なレスポンスを得られるか、という点も重要です。レスポンスが悪いようであれば、決算や申告までの間に十分に対策を施せない事態にもなり得ます。

自分との相性が良いか

自分との相性が良いかどうかは重要なポイントです。メールなどのコミュニケーション手段で相性が良ければ、円滑に連絡を取り合えます。また、性格的に相性が良ければ、心地よく相談に臨むことができます。

さらに、税理士の説明の仕方が、自分にとって分かりやすいものかどうかも重要です。分かりづらければ、実際の業務の遂行でコミュニケーションミスを招く可能性があります。

税理士事務所との距離は近いほうがいい?

税理士事務所は近い方が望ましいですが、ほかの条件を妥協してまでわざわざ近場の税理を選ぶメリットはあまりありません。近年はスカイプやZoomなどのWEB通話ツールを取り入れている税理士も多いため、近場と変わりなく密なコミュニケーションを取ることも可能となっています。

ですので、長い目で見たときに本当に自分や会社にとっていい税理士を選びたいのであれば、税理士事務所の場所よりもほかの条件を優先しましょう。

税理士との契約前にまずは面談

上記3つのポイントを見極めるためにも、まずは税理士と「面談」を行います。

最初の面談は30分〜1時間ほどの時間を要し、この時間のなかで税理士との相性をみたり、依頼する業務の具体的な見積もりなどを出してもらうことができます。

この面談の中で、良い税理士かを見極めて、依頼するか・断るかを決定するのですが、中には、面談での印象が悪くても、断りづらくてそのまま契約してしまったという方もいるようです。

その場合は、結果的に顧問料だけ払って仕事をしてもらえなかった、間違った申告をされて税務調査が入ってしまったということにもなりかねません。

顧問税理士との付き合いは長いものになるため、顧問契約はよく検討してから行うようにしましょう。

税理士との面談で確認すべきポイント

税理士との最初の面談で最低限聞いておきたいのは次のようなポイントです。

  • 決算対策について
  • 経営相談について
  • コミュニケーションの方法と頻度
  • 料金体系
  • 業務ごとにどれほどの時間を要するのか
  • 税務調査への対応
  • そのほか必要に応じて聞くこと

限られた時間の中で依頼するかの判断をしなくてはならないため、あらかじめ質問したい内容はメモにまとめるなどして準備しておくと、スムーズに面談を進めることができます。

決算対策について

会社の経営上重要なのは、税理士が決算対策を行ってくれることと言っても過言ではありません。

決算対策とは、決算を迎えるにあたって、会社の利益を確保し、節税対策を行うことです。税理士に相談すれば、たとえば以下のような対策を考えてくれます。

  • 設備投資のタイミングを提案する
  • 従業員へ臨時賞与を出す
  • 生命保険料を前払いする
  • 各種の税額控除を活用する

こうした決算時の節税対策を重要視する場合は、税理士が積極的に対策に応じているかを確認しましょう。

また、決算書類の作成全般を請け負ってもらえる「丸投げ」にも対応しているのかなども確認しておくことが必要です。

なお、決算直前に駆け込みで税理士に依頼すると、会社の経営状況などの把握が難しいため、十分な準備ができないことがあります。最低でも2か月前程度には依頼するようにしましょう。

経営相談について

税務関連の悩みと同じぐらい、自社経営についての悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。税理士の中にも、経営コンサルタントとしてアドバイスをしてくれる人がいます。

経営コンサルタントまで担える税理士であれば、顧問料も高額になることが一般的です。そうしたサービスまで求める場合は、「自社の収益を改善するにはどうしたらよいか」「経費削減の余地はあるのか」など最低限のことから、内部管理への助言や事業計画・経営計画策定の手助けまで、どの程度関わることができるのか聞いておくと良いでしょう。

コミュニケーションの方法と頻度

メールやチャット、電話や直接会うなど、税理士との主な連絡手段についても確認しましょう。

そのうえで、対面でのやり取りをどの程度重視するか検討しましょう。訪問の場合は、月に1回程度、3か月に1回程度などがありますが、訪問頻度が多くなるほど、顧問料が高くなるのが一般的です。

当初は訪問回数が多かったものの、徐々に対面でのやり取りが減っていってしまい、コミュニケーションが不十分になってしまうケースもあります。一方で、対面以外の方法を活用することで、顧問料を抑えつつコミュニケーションを密にとっている税理士もいます。

連絡手段は何か、標準的な訪問頻度はどの程度かを事前に確認し、契約の際に明記しておくことをおすすめします。

料金体系

どのようなサービスが提供でき、追加で依頼するとどれだけ料金がかかるのか、自分が依頼したい業務に応じて尋ねるようにしましょう。

業務内容だけでなく、売上や利益の規模に応じた料金設定をすることも多いため、あらかじめ確認しておきます。

また、設定されている料金が適切かを見極める必要もあります。業務を頼む際には、顧問税理士の報酬相場を事前に調べておくと良いでしょう。

業務ごとにどれほどの時間を要するのか

依頼する内容によっては、期限に間に合わせるために、依頼業務にどの程度の時間を要するのかを、確認しましょう。

たとえば、決算書の記帳代行も依頼するのであれば、通常要する期間は1か月〜2か月程度が目安になります。

税務調査への対応

可能であれば、過去に税務調査対応の経験があるかも聞いてみましょう。経験があるという場合は、その会社や事業主はなぜ税務調査を受けたのか、税理士自身はどのように対応したのかなど、教えてもらいましょう。

あるいは、もし自分が税務調査を受けた際に、どのように対応してもらえるかを聞くのも良いでしょう。

お茶を濁されるような場合や、特に対応をしなかったという場合は、その税理士に税務調査対応を期待することは難しいかもしれません。

そのほか必要に応じて聞くこと

上記のような内容に加えて、そのほかの請け負ってほしい業務や、聞いておきたいことなどについて、質問項目を作成して必要に応じて聞いてみましょう。

  • 資金繰りに関するアドバイス
  • 個人のFP、相続対策
  • 給与計算は行ってくれるのか
  • 役員報酬のシミュレーションはやってくれるか
  • どの会計ソフトに対応しているのか

面談時に用意するもの

税理士との面談時には会社の決算書類や定款などの関連資料を用意しておきましょう。

税理士に複数の資料を見せることで、具体的な業務内容や報酬の内訳を提示してもらうことができます。

結果として、その税理士に依頼しなかった場合でも、これらの重要な情報を渡したことによる問題は生じません。「税理士は税務相談などを通じて知り得た秘密を他に洩らし、窃用してはならない」との旨が税理士法(第三十八条)で定められているからです。

面談時に用意しておくべき具体的な資料は、主に以下のものが挙げられます。

定款や謄本など会社の基本情報が分かるもの

定款謄本といった、会社の基本情報が記載されている文書は、自分の会社がどういう経営方針であるのかを理解してもらう材料となります。

定款は「会社の憲法」とも呼ばれ、会社の目的・所在地・資本金・株式発行数・取締役の人数や任期などについてを把握できます。これにより、税理士との話し合いをスムーズに進めることができます。

また、登記事項証明書(あるいは商業登記簿謄本)を見せることによっても、会社の状況が把握できます。登記事項証明書の「履歴事項全部証明書」には、目的、発行可能株式総数、資本金額、役員に関する事項といったことがらが記載されているためです。

これらの書類を揃えておくことで、会社の信用についても税理士に伝えることができます。きちんとした会社であることが分かれば、税理士も積極的に提案をすることができるでしょう。

決算書や申告書など会社の経営状況が分かるもの

決算書申告書といった、会社の経営と納税の状況に関する文書を用意することで、経営や節税に関しての具体的な提案の話を進めることができます。過去3期分ぐらいのものを用意しておくと良いでしょう。

決算書は「会社の成績表」とも呼ばれ、税理士が決算書を見れば「利益を伸ばせる余地がある」「経費がかさんでいる」といった問題点に気づき、解決を図っていくことができます。また、各種申告書は、現在までの納税状況の把握ができます。

領収書や売上伝票など

税理士に依頼する業務の中で多いのが、記帳代行についてです。税理士は一般的に、記帳代行で処理をする領収書の枚数に応じて報酬金額を設定しているので、事前に枚数を伝えておくと、より具体的な見積もりを聞くことができます。

どれだけの期間と費用を要するのかの検討をつけてもらうために、月に何枚程度の領収書がでるかを確認しておきましょう。

よくあるトラブルのひとつに、事前に伝えていた内容よりも実際の領収書の枚数が多かったため、見積もりよりも大幅に料金があがったというケースがあります。あらかじめ正確に伝えておけば、このような事態を避けることができます。

契約時には業務内容や料金をチェック

面談が終了し、契約をしようと決めたら、次は契約内容について再度よく確認をしましょう。

特に、「解約する場合は何か月前に申し出るのか」「会社訪問の頻度はどのくらいか」「記帳代行や申告業務の料金がいくらか」「担当税理士は誰か」については確認するべき項目です。

面談時によく話し合ったから大丈夫、と思って内容をあまり確認せずに契約を締結してしまうと、のちのトラブルを引き起こす原因となります。

「ニセ税理士」に注意!

自分自身で税理士探しを行った場合、連絡を取った税理士が、実はニセ税理士だったということもあります。

ニセ税理士とは、税理士であることを偽り、税理士のみに許される税務業務を行っている人のことです。税理士法第五十二条では、税理士業務は税理士資格を保有する人にのみ許されるものと定められています。

ニセ税理士に業務を依頼してしまった場合、以下のような問題が生じる可能性があります。

  • 自分で知らないうちに、粉飾・脱税を行ってしまう
  • いい加減な申告により、加算税・延滞税を納付することになる 税務署類に署名捺印がなされず、税理士による書類として認められない
  • 万一の場合、税務調査などに対応できず、行方をくらまされる

知らないうちにニセ税理士を選び、上述のような問題を引き起こすことは、なんとしても避けたいところです。

「相場よりも料金設定が著しく低い」「請け負う業務の幅が狭すぎる」「税務書類にした捺印・署名を確認させてもらえない」といった状況に当てはまる場合は、ニセ税理士に該当する可能性が高くなります。避けるようにするほか、解約を検討しましょう。

税理士の探し方

失敗しない税理士選びのポイントをおさたら早速税理士を探してみましょう。探す手段として、主に以下の3つの方法があります。

(1)自分で調べる(電話・インターネット検索を活用)
会社や事務所に近い税理士事務所を調べて、電話やメールなどでアポイントをとります。面談の日程調整や報酬の交渉などは、すべて自分で行います。

(2)知人からの紹介
知人が契約している税理士を紹介してもらう方法もあります。探す手間が省ける反面、もし相性が悪いなどの場合には断りづらいという懸念があります。

(3)税理士紹介サービスを利用する
全国にいる税理士の中から、依頼者のニーズに合う税理士を紹介してもらいます。面倒な交渉や探す手間が省けますが、税理士の登録数が少ない会社やコーディーネーターのスキルが低い会社に頼んでしまうと、自分で探すよりも時間がかかる可能性があります。

税理士紹介サービスを利用するメリット

税理士紹介サービスのメリットは、「情報が豊富である」「交渉を代行してくれる」という点です。

■豊富な情報量

自力で探すのであれば、面談を行い、納得がいかなければ断ってほかの税理士を探す、といった作業に時間がかかってしまいます。

また、インターネット上の情報のみでは、税理士の人柄が分かりづらく、過去の相談者による評判もあまり知ることができません。総じていうと、必要な情報を集めづらいといった問題に行き当たる可能性が高いのです。

税理士紹介サービスであれば、地域ごとの税理士をまとめたデータベースを有しているので、自分の悩みと居住地に応じて適切な税理士の紹介を受けることができます。また、多数の税理士の登録があるサイトであれば、報酬料金の比較も行えるため、相談者の予算に応じた税理士を選ぶことも可能です。

さらに、紹介実績が豊富な税理士紹介サービスであれば、「あの税理士は親切だった」「あの税理士はこれだけのことができる」といった、生の情報に基づく紹介を受けることができます。これにより、豊富な情報を持つ紹介会社ならではの、満足度の高いマッチングを実現することが可能です。

■面倒な交渉も任せられる

自力で探す場合には、税理士への依頼内容をまとめて、面談時間の場所と時間を設定し、料金交渉も行うなど、すべて自分で進める必要があります。面談した税理士に納得いかなかった場合は、断りの連絡をするという手間が発生します。

紹介サービスを利用すれば、面談の日程調整や税理士との料金交渉、お断りの伝達にいたるまで、すべて一手に担ってくれます。実績のある紹介サービスであれば、税理士との交渉に慣れた担当者がいるため、交渉もスムーズに進めることができます

そのため、自分が納得するまで気兼ねなく税理士探しを続けることができます。あまり手間をかけずに、税理士選びを失敗したくない場合には、とても有効な手段です。

税理士選びでお悩みの方へ

「どんな税理士がいいの?」「もっと親身な税理士に変更したい」など税理士選びでお困りの方は、税理士ドットコムの<税理士紹介サービス>までお問い合わせください。経験・実績豊富なコーディネーターがご要望に合う税理士をご提案します。

また、予算が気になる場合は<税理士の費用・料金相場>を参考に、おおよその料金を把握しておくとよいでしょう。

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