税理士事務所インタビュー | 質の高い職員と顧問先との対話を怠らない所長のタッグで生み出す最強コンサル体制
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税理士インタビュー

質の高い職員と顧問先との対話を怠らない所長のタッグで生み出す最強コンサル体制

埼玉の地で古くから栄える小江戸・川越。その川越で、川越市駅駅前に事務所を構えるのが長岡税務会計事務所です。地元に根付き、さらに都内や地方にも積極的に関与先を増やす長岡税務会計事務所の長岡勝美税理士に事務所の特徴についてお話をお聞きしました。

長岡 勝美 税理士

長岡税務会計事務所

更新

コンサルティング重視で満足度アップ 年間30件程顧問先増加

ー 他の事務所にない強みを教えてください

長岡勝美 税理士

まず一番に言えるのは、コンサルティングの質を高めてお客様のニーズにできるだけ対応している点です。税務会計だけでなく、経営者が困っていることを解決する、というのを重視しています。

日頃の記帳や申告書を作ることなどは、質の高い職員が質の高いものを提供するのですけども、さらにコンサル的要素を加味して差別化を果たしています。

ー コンサルティング要素について詳しく教えてください

長岡勝美 税理士

コンサルティング業務とは、一言でいうと「お客様のご要望にお応えする」ということにつきます。

具体的には、金融機関からの借入に対するアドバイスや、税務対策や調査に際して問題点はないかというご相談などです。また、相続や事業承継といった社長のトータルサポートという形で携わることが多いですね。既に顧問となっている会社の経営者の方々に節税策のご提案をさせていただいています。

あとは、会社を2つにした方がいいのか、1つにまとめてしまった方がいいのかなどといった、組織の再編成の相談が特徴的でしょうか。これについては、他の税理士事務所さんでは中々対応できない付加価値業務ではないかと思っています。

また、税制改正の情報提供も重視しています。税制に関しては、税額控除や特別償却などが毎年のように変わり、これを知らないと損をするということが往々にしてあります。ですので、常に最新の情報をご提供するのが、私どもの責務と考えております。

ー お客様の反応はいかがですか

長岡勝美 税理士

お陰様で、業績は急速に伸びてきています。今の事務所は設立11年目に入ったところですが、今は顧問先数が法人で約300件になります。年間で30件ほどずつ顧問先が増えてきており、これはコンサル重視で付加価値を高めてきた差別化戦略がニーズにマッチングしているのかなと思っています。

事務所は川越にありますが、都内にも進出しており、現在都内の顧問先が全体の6~7割になってきています。また東北等へ顧問先のエリアも拡大しています。

ただし、規模が小さいお客様もありがたくお受けしていまして、地元の町の商店さんなどにも対応していますよ。

ー それだけの顧問先を先生が直接見られているのですか

長岡勝美 税理士

徹底的に私が出向いて対面重視で、お客様と直接お会いすることを大切にしています。古いやり方かもしれませんが、対面でやり取りすることで皆様安心すると仰って頂いております。

ー 新たに顧問先になったお客様へはどう対応していますか

長岡勝美 税理士

お客様にあわせて、お客様が現在使っている会計ソフトを使用するようにしています。弊所に導入していなかったら、新規のお客様に合わせて弊所がその会計ソフトを導入して対応します。なので、15種類以上の会計ソフトを導入しています。経理担当の方も会計ソフトを変えるとなるとエネルギーを使いますし、こちらが対応すれば会計事務所を変更する際のハードルも低くなるでしょうから。

弊所の職員は皆一人平均2~3種類の会計ソフトは使えるようになっています。

プロフェッショナル職員の採用にこだわり抜く

ー 顧問先から評価を得ているのはどのような点でしょうか

長岡勝美 税理士

職員がベテランぞろいで、皆プロフェッショナルということです。社長の不満として「担当している職員のスキルが低い」というのを多く聞くものですが、そのクレームは弊所では受けたことがありません。全員10年以上のキャリアを持った即戦力を採用しており、社長の質問にも答えられるようにしています。所内で知識のブラッシュアップもしますし、もともとそれだけの知識と経験がある職員たちです。

申告書を作ったり計算書を作ったりするルーチン業務と言われているものでも質を高くしているつもりです。

ー 職員に求めていることはなんですか

長岡勝美 税理士

弊所は直接やり取りしていくことが売りですから、コミュニケーション能力をとても重視していますね。パソコンに頼るのではなく、社長さんと対面のコミュニケーションの中でしか分からないことも多くありますから。

ー 採用難と言われる今の時代ですが、それだけの職員を集めているんですね

長岡勝美 税理士

確かに採用活動は難しいというのが実感ですが、だからこそ人手が足りなくなった時慌ててではなく、1年を通じて採用活動を行っています。エネルギーを使うところです。それだけ質の高い職員にはこだわっています。

新たなスキームをこちらから提供し高い評価を得る

ー 顧問先の特徴についてお聞かせください

長岡勝美 税理士

顧問先の特徴としては、コンサルを重視していますので、それなりの規模、5~10億円規模の会社が多いところです。弊所は値段で勝負せず質の面で勝負していますので、そうしたお客様の方がニーズに合っているのかなと思います。

株式会社が主ですが、こだわりなく、いろいろな業種の顧問先様に関与させていただいています。特殊法人もシャットアウトしているわけではなく、経験もそれなりに積んでいます。専門特化せず、あらゆる業種についてノウハウの蓄積があると自負しています。

原則として、アプローチしているのは法人のお客様です。もちろん個人のお客様をご紹介いただいたときは、一生懸命対応させていただいています。

ー お客様に喜んでいただけたエピソードを教えてください

長岡勝美 税理士

これまで変化しないで来たためにバランスが悪く税金を損していたような部分にアドバイスして、大きな変化を促すことで結果節税に繋げることができた際には喜んでもらえます。

例えば、個人と法人で二つ事業を持っているような場合、業務のバランスが悪く税金で損をしていることがあります。他にも建物を売ることで最終的には相続の税額が低くなるといったこともあります。売上の分け方を変えることや持っている土地建物の所有者を変えることで、結果的には節税となることが分かれば、現状維持で申告書を作るだけでなく、全体を見て積極的にアドバイスを送ります。そうすることで、顧問先はそこまで全体を見てやってくれているんだと、とても喜んでもらえます。

顧問先が得になるようなアイディアをこちらから出すということですね。新たなスキームを提供するような総合的な対策は得意にしていると思います。

今、事務所は急成長期 首都圏からさらに地方へ対象を拡大中

ー 事務所の今の課題と今後の展望を教えてください

長岡勝美 税理士

先ほども申し上げた通り、現在急拡大しているので採用活動を行ったり、組織拡大に合わせて浮き彫りになってきた組織の問題点に対処したりと、私がやることが多くなっているのが課題でしょうか。

展望としては、まずは首都圏を地固めしていこうと思います。実は、その先もさらに段々と全国展開を図り、できる限り拡大していきたいかなと思っています。地に足を付けて、ですが。なお、現在、仙台と大阪の税理士さんと提携をしており、近いうち一緒に法人化をする予定です。

また、採用に関してはベテラン勢だけでなく、そろそろ世代交代をするため、優秀な30代前後の若手も積極的に応募していきます。

ー 先生のお人なりをお聞きしたいのですが、公認会計士を目指したきっかけは何ですか

長岡勝美 税理士

大学時代は文学部で、日本史学を専攻していました。就職では、文学部では飯が食えないと思って(笑)、また会計の分野に興味があったので公認会計士試験を受験しました。試験に合格し、監査法人に入所して公認会計士時代は上場企業や金融機関の監査をしました。

そして、地元・川越の税理士事務所に勤務を移し、税理士法人化もしましたが、その後、そこから分離独立をしました。税理士としては35年業務に従事しており、長岡税務会計事務所としては平成23年開業ですので、11年目に入ったところです。

ー 書籍を出されたり、税務専門誌へ連載を持たれたり、大学講師をされたりと幅広く活躍されています

長岡勝美 税理士

元々文学部卒なので、文章を書くのは得意ですので勧められて書いているうちに連載が増えていきました。出版社にとって、使い勝手が良かったんでしょう(笑)。また、大学の学長と顧問としての縁を持ったのをきっかけに、非常勤講師として簿記や会計学を教えました。ゼミを担当していたこともあります。

ー 余暇には何をしていますか

長岡勝美 税理士

読書や音楽を聞いています。日本史を専攻していただけに日本史の本は良く読んでいますね。社長さんは歴史好きが多いので、仕事以外にもお勧めの本の話で盛り上がったりもします。同級生には日本中世史を専門として活躍中の本郷和人先生や近代史の加藤陽子先生もいます。彼らの著作もよく読んでいます。

ー 最後に事務所のアピールをお願いします

長岡勝美 税理士

やはり、コンサルティング重視ということです。

ルーチン業務はAI化していけばいい分野ですので、人間でしかできないファジーな判断などが今後残っていくと思っております。ですので、今後も方針を変えずに、将来事業をどうしたいかなどのAIやソフトでは結論が出ない部分の相談に乗っていきたいと思っています。

現在は、AIやソフトでいえばアウトプットでコンサルティング業務を重視していますが、次の段階としてインプットつまり入力業務、経理の代行業務を検討しています。ソフトがいくら発達しても、インプットとアウトプットは人間が判断するところですので、まだまだAIやソフトに負けないビジネスチャンスがあります。

編集後記

一言でいうと「明るい上品さ」を持たれている長岡先生。非常に気さくで時に笑いも交えながら、しかし明快にお話される様子はどの顧問先からも信頼を集めているであろうことを伺わせました。

長岡 勝美(公認会計士・税理士) 長岡税務会計事務所

従業員数:18名(うち税理士3名) ※令和5年9月現在
所在地:〒350-0041 埼玉県川越市六軒町1-1-3プルミエール川越2階
http://lls.sakura.ne.jp/nagaoka/

<プロフィール>
1985年東京大学文学部卒業。1986年公認会計士第2次試験合格後、太田昭和監査法人(現新日本有限責任法人)入社。1991年税理士登録。2003年税理士法人長岡会計設立、代表社員。2012年同法人退社、長岡税務会計事務所設立。また一部上場企業の監査役のほか、約15年間大学の非常勤講師を務める。