税理士事務所インタビュー | 中小事業者の「勝利」と「繁栄」に貢献する頼れるパートナーであり続ける
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税理士インタビュー

中小事業者の「勝利」と「繁栄」に貢献する頼れるパートナーであり続ける

東京都豊島区の「池袋駅」から徒歩7分の場所に位置するVmaster税理士事務所。代表の松田光弘税理士は、一般の事業会社を経て税理士になられたユニークな経歴の持ち主です。松田光弘税理士に、税理士を目指したきっかけや、事務所として心がけていること、将来的な税理士の提供価値などについてお話を伺いました。

松田 光弘 税理士

Vmaster税理士事務所

更新

松田光弘税理士

「気合の入った経営者に関わりたい!」という想いから独立開業を目指すことに

―はじめに、税理士を目指したきっかけを教えてください。

松田光弘税理士

私が税理士を目指したのは、大学卒業後に勤務した大企業で「この会社でしか通用しない仕事が多いのではないか」という危機感を抱き、どこでも通用する「手に職をつけたい」 と考えたことがきっかけした。

当時私は、中期経営計画の策定業務を通じて会計業務のノウハウを少し身に着けていたので、会計士か税理士かのどちらかを選択しようと考えました。いろいろと調べたところ、税理士のほうが会社に勤めながらでも学習時間を取りやすいことがわかり、税理士試験の勉強を始めたのです。

その後、新規事業検討プロジェクトに関わる中、中小企業の面白さに触れる機会があったことが、今思えば大きな転機となりました。

経営者の方に開発中の製品についてご説明いただいたのですが、その熱意に強く心を揺さぶられ、「こういう気合の入った経営者にもっと関わりたい!」という願望が生まれ、独立開業を志すようになりました。

―そのような経緯で税理士を志すことになったのですね。転職活動はどのような感じだったのでしょうか。

松田光弘税理士

税理士事務所への転職は、当時私が30代だったこともあってか、未経験者の求人数は決して多くありませんでした。そんな時にある税理士事務所の所長から、「うちの事務所で提供している高度なコンサルティングサービスは、私が自ら担当しているので他の職員にはやらせていない。そのため君が要望しているような給料は小規模事務所では出せないので、大きな事務所を探したほうがいい」と言われました。

そこで、前職で培った管理会計のスキルを役立てられるような、コンサルティングと税理士業務の両方を提供している事務所を探し、前職の税理士法人兼コンサルティング会社に就職することができました。

税理士事務所への転職後は、コロナ禍で「事業再構築補助金」の事業計画策定支援に携わり、多くの中小企業経営者に分かりやすい成果を提供できました。そのことが自信につながり、税理士としての道を確かなものにしました。そして前職で8年間の経験を経て、2025年5月に独立開業しました。

―対応業務としては、税務顧問はもちろんですが、コンサルティングを重視されているのでしょうか。

松田光弘税理士

そうですね。今私が顧問を担当しているお客様は、開業から1〜2年目、あるいは2〜3年目という方が多いです。そのため、融資を受けるために金融機関と話をするための事業計画書や決算書、月別の損益推移の資料作成や、資料の見せ方や話し方までコンサルティングしています。そうしたこともあわせて経営助言、税務顧問と考えています。そのほかにも、経営管理や業務効率化支援、法人設立や開業支援などを行っています。

もちろん、今年は所得が多いという際には節税に関するアドバイスをしますし、利益を積み上げて企業の強みを引き出したいという経営者であれば、在庫の分析に関する助言を行うなど、お客様の課題にあわせて対応しています。

―どのような業種に力を入れているのでしょうか。

松田光弘税理士

小売や卸売、建設、製造、運送など、幅広い業種の顧問及びプロジェクト実績があります。特に輸出入やECサイトを活用した小売事業を得意分野としています。融資やコンサルティング、経営助言や経営管理がしやすいよう、ある程度業種を絞ったほうが自分の価値が活かせるとは思っています。

ただし、事務所としてむやみに業種を狭める方針ではありません。事業を拡大していきたいけれど、資金繰りの問題がネックになりそうであったり、建設業など先にお金が出ていくため資金繰りの管理が必要だったりなど、将来に大きな夢を描く経営者を支援させていただきたい想いがあります。

今後は、例えば医業や非営利団体など、他業種を得意とされている人材を採用するほか、そうした税理士とも連携していくことを考えています。

ー法人・個人の割合はどのようになっていますか?

松田光弘税理士

現状は同じくらいの割合です。ただ、個人事業主の方も、消費税の課税事業者となるタイミングで法人化されることを考えている方がほとんどです。

また、事業を始めたばかりの方や、事業を追加して税務が複雑化してきたので新規で税理士に依頼したいという方が多いですね。税理士ドットコムなどの紹介サービスなどの利用でお客様が増えてきて、現在はお客様から同業者の方を紹介していただくことも多くなってきました。

生成AIでは答えが出せない原因やしくみ、経営者視点での判断ポイントを伝える

―事務所のモットーについて教えてください。

松田光弘税理士

弊所のモットーは、単に会計や税務の結果だけを説明するのではなく、その結果がなぜ生じるのかという原因やしくみ、さらには経営者視点での判断ポイントを整理し、常に分かりやすく伝えることです。

現状を捉えた結果だけであれば、生成AIが教えてくれます。ですが、税制に関しては改正が頻繁に行われます。現状の会計・税制だけを捉えるのではなく、もともとどのような経緯やしくみによりその結果となったのか、数年後には異なる税制になる可能性があるということまでお話しすることで、未来に対してどう対処するかを考えることができます。

また「他の人はどうしているの?」という疑問について、「御社のケースではこのように対処したほうが、後々を考えるといいのではないですか」と、お客様の立場になって考えることは、AIが代替しにくい領域でしょう。

知識を伝えるだけの機械的な仕事は、士業やコンサルティング業においては、将来的になくなっていくだろうと考えています。

ーお客様と接するときに、心がけていることはどんなことでしょうか?

松田光弘税理士

お客様の事業内容や経営者の考え方、現在の課題を傾聴し、深く理解したうえで、自分が経営者だったらどうするかを考え、できる限り専門用語を使わずに分かりやすい言葉でスムーズなコミュニケーションを行うことを重視しています。

ースムーズなコミュニケーションの中で、経営者の些細な悩みに気づくことができるのでしょうか。

松田光弘税理士

おっしゃるとおりで、今は経営が順調で決算書も表面上きれいであっても、来年〜数年後どうなるかがわからない時代です。1年間モノが売れなければ、在庫になり損失が出るので、そうしたことを心配している経営者の方もいます。

そのような些細な悩みを汲み取って、例えば今は卸売が中心だけど小売の準備をしたい、海外への販売も強化していきたいなど、新たな展開の検討をしている経営者も多いので、多様な可能性の話をしていきたいと思っています。

ー他の税理士事務所に、これだけは負けないと思うところを教えてください。

松田光弘税理士

税務に留まらず、管理会計の導入・運用や、業務効率化、事業計画作成、資金繰り予測、原価・在庫管理、システム導入支援まで、包括的な経営支援を提供していることです。

リモート、クラウド、生成AIを最大限活用することで、圧倒的な業務スピードと遠隔地でも質の高いサービス提供を可能にする体制が特徴です。

例えば、税制に関するパンフレットやQ&A等を、生成AIに読み込ませて辞書代わりにすることで、必要なときにすぐ取りだせるため、お客様に対して迅速に対応できます。また、私自身もこれらのチェックに必要以上の時間をかけることがなくなり、ほかの業務に時間を割くことが可能です。

訪問対応エリアは東京都、埼玉県及び富山県を中心としていますが、クラウド会計ソフト利用により遠隔地の業務も可能です。コミュニケーションに関しては、Web会議ほか、メールやチャットツールなど、お客様が連絡を取りやすいもので対応しています。なお、飲食業は現地に行かないとわからないことが多いので、現地に出向いてお話をしています。

ーこれから顧問税理士を探そうと思っているお客様に対して、Vmaster税理士事務所のアピールポイントを教えてください。

松田光弘税理士

顧問税理士選びで最も重要なのは、お客様の事業の経緯や背景を深く理解し、自らが経営者であったらどうするかという視点で会話を進め、準備を怠らない「担当者」であると考えます。

弊所は所長である私がお客様の担当者として対応させていただきますので、責任感、レスポンス、知見、いずれの点でもご安心いただけるとお約束いたします。

お客様とお話しする機会をいただいているので、お客様がどういったことを気にされているのか、課題はどんなところにあるのか、またお客様が気づいていない課題がないかお話しできるように、事前にリサーチをしたりとか、生成AIを使ってレポートを作成して、事前に共有したりするなどして、有意義な時間になるよう心がけていますね。

また、弊所は社労士、弁理士、弁護士、ファイナンシャルプランナー、その他様々な士業及び専門家のアソシエーションに参加しておりますので、お客様の事業を総合的にサポートできる体制が整っております。

お客様からすると、節税すべきなのか、将来のためにお金を貯めておいたほうがいいのか、答えが明確になっていないことがあります。こうした際には、答えを探すためにはファイナンシャルプランナーの存在が重要です。また、お客様から「商標を取りたい」と相談されたときには弁理士を紹介したり、社会保険の手続きに必要な算定基礎届を提出したいからと、社労士を紹介することもあります。

―今後税理士が提供できる価値をどのように考えていらっしゃいますか。

松田光弘税理士

士業はみんなそうだと思いますが、税理士は、経営者や会社、一族の深いところに入り込んで関係性を築いていくものなので、果たすべきことは、会社や事業家としての人生が長く続いていくために、側にいていつでもご相談に乗ったり、提案をするということだと思います。5〜10年間寄り添う中で、ノウハウを積み上げていき、都度的確なアドバイスができることが、税理士はじめ士業に求められていることだと考えています。

細く長く、会社や事業家をサポートしていくために、遠い将来、高齢のため私が税理士を退かざるを得なくなった際には、次の担当者に引き継げる体制を整えることで、お客様が安心して事業に取り組めるパートナーになりたいと思っています。

ー松田先生の趣味や休日の過ごし方についても教えてください。

松田光弘税理士

趣味は動物鑑賞ですね。自宅で猫を飼っているのですが、動物園やサファリに出かけることもあります。以前は乗馬をしていたのですが、動物は邪念がなくて癒されます。

また最近、盆栽を始めました。一日一日だと成長をあまり感じませんが、少し期間が経つと確実に成長しているので、そうした様子を観察するのが面白いですね。サウナも趣味のひとつです。スマホを見ないで、何も考えずに汗をかく……。リフレッシュできるいい時間ですね。

Vmaster税理士事務所の外観 趣味のひとつである動物園巡り

他の士業や専門家をつなげる「病院の総合窓口」のような役割を果たしたい

ーお客様に喜んでいただいたエピソードがあれば教えてください。

松田光弘税理士

印象に残ったのは、管理会計の導入と迅速な対策支援ができたことですね。

食品製造・小売業の70代経営者から、管理会計支援の依頼を受けたのですが、セグメント・店舗別の損益を分けることで、事業の数字が明確に見えるようになりました。「この店舗は赤字が出ているから、別の店舗へ人員を移動しよう」や、「この店舗は集客が落ちているから家賃交渉をしたほうがいい」といった議論を行い、1年すぎたころには、全店舗黒字に着地できました。赤字店舗への対策を早期に打てたことに大変助けられたとの声をいただきました。

ーこれから事務所をどうしていきたいとお考えですか?

松田光弘税理士

事務所名の「Vmaster」のVは”Victory“のVです。弊所は、中小事業者の「勝利」と「繁栄」に貢献する頼れるパートナーであり続けることを目指しています。表面的な情報ではなく、事業の本質を見抜き、「響くコンセプト(答え)」を創り、自ら体現することで真の繁栄を追求します。

将来的には、独立志望の人材だけを採用・育成し、どんどん独立させていきます。独立した人材とは疎遠になるのではなく「のれん分け」によって集客システムと業務ノウハウを共有し続けることで、「緩くて強い信頼で結ばれた集合体」を形成し、時代に適応し進化していくことを目指しています。

ー採用・育成の強化を検討しているのですね。

松田光弘税理士

はい。人材を採用したら「所属税理士制度」を活用することを考えています。その人が委嘱契約でクライアントに責任を持ち、かつ報酬は担当者に帰属するというイメージです。HPでの集客やソフトウェアなどをシェアできるといったメリットがあります。一人で事務所を運営していると、1つ1つのコストが重くなるので、利益もリスクも分散できるようなしくみを作りたいと思っています。

私もすべての業種に強いわけではないので、他の専門知識がある税理士がいることで、業務の幅が広がります。また、お客様にとっても複数の税理士が所属していることで安心感があるかと思います。

ただし、所属税理士制度では、所長の承認を得ないと委嘱契約は結べませんし、事務所名を自分で作ることはできません。そこが窮屈だと思われるのなら独立してもらえればと思っています。独立後も、当事務所のHPの集客のシステムは共有できればと思っていて、現在新しいHPを作成中です。

ー新しいHPはどのような内容なのでしょうか。

松田光弘税理士

Webマーケティングのプロの視点を効かせたり、例えば補助金や、所属税理士の得意分野など、さまざまな情報発信のページを作り、問い合わせまでつながるものにしたいと思っています。さきほどもお話ししたリクルーティングのコーナーも作るつもりです。

ーゆくゆくは専門家集団の窓口になるようなものも目指されているのでしょうか?

松田光弘税理士

そうですね。弁護士や司法書士、社会保険労務士、中小企業診断士、ファイナンシャルプランナーなどの専門家につながる入口のようなHPを目指していきたいですね。連携する専門家ご本人のHPでも情報発信をしていただいて、こちらのHPにもリンクを貼って発信するようなしくみにできればと思います。

税理士しかり、他の士業や専門家をつなげる、病院の総合窓口のような役割を持たせることができるサイトにしていきたいですね。

インタビューを終えて

編集後記

生成AIの台頭により、知識を伝えるだけではなく、将来の可能性を視野に入れ、顧客の立場になって考えるのが税理士の役割だとおっしゃられた言葉がとても印象的でした。税務・会計だけでなく、将来を見据えた経営アドバイスを受けたいという方は、ぜひ気軽にご連絡してみることをおすすめします。

 
  松田光弘税理士  
 
  

松田光弘(税理士) Vmaster税理士事務所

  

従業員数:1名(うち税理士1名)※令和7年9月現在
所在地:〒170-0013 東京都豊島区東池袋2丁目62番8号BIGオフィスプラザ池袋1206
[ホームページ]https://vmaster.sakura.ne.jp/top/

<プロフィー ル>
京都大学法学部卒業、一般の事業会社を経て、2017年にOAG税理士法人/株式会社OAGコンサルティングに入社。税務顧問から経営企画、業務改革支援まで多様な業務を経験。2025年にVmaster税理士事務所を開業。

経営者と同じ視座に立ち、素直に聞き、率直に意見し、積極的に提案する。中小企業の生存と繁栄、勝利に貢献するパートナーであり続けることを使命としている。