「優勝を目指さない」発言が話題の新庄ビッグボス、豪快に使い切れる「手取り収入」は?
所得税
「優勝なんて一切目指しません」「これからは顔を変えずにチームを変えていきたい」。ド派手スーツでインパクトのある発言を繰り返した新庄剛志・日本ハム新監督(ビッグボス)に大きな注目が集まっている。
会見では、契約期間について、「球団からは10年契約の要請あったけど、1年契約を結んだ」と明らかにした。スポニチによると、推定年俸は1億円だという。
新庄氏は2020年に出演したテレビ番組で、2年前に浪費で銀行残高が780円にまで減ってしまったものの、テレビ局に自身を売り込んで、10本くらいに出演して、7000万円稼いだことを明らかにしていた。金銭的にも浮き沈みが激しいようだ。
1億円という年俸も、現役時代と比べると、特別に高いというわけではないが、税金を抜いて、豪快に使い切ることができる「手取り収入」はいくらなのだろうか。蝦名和広税理士に聞いた。
●プロ野球の監督の所得区分は「事業所得」
プロ野球選手と監督の所得区分は通常事業所得となります。
このため、年俸や副収入(CMやスポンサー契約、副業)などの総収入金額から、マネージャーやトレーナーへの報酬、トレーニングに必要な器具代、交通費などの必要経費を差し引いた残りが事業所得となります。
プロ野球選手と会社員では、税金と社会保険などで次のような違いがあります。
①年俸、年収に消費税がかかる
②雇用保険が無いので、失業しても失業保険はもらえない
③健康保険料が高い(会社員は半額を会社が負担するため安い)
④年金は厚生年金ではなく、国民年金
⑤配偶者の年金の掛け金が全額自己負担(会社員の配偶者は無料)
●試算した結果は?
そして、プロ野球選手の年俸が1億円と仮定した場合、税金などを計算して手取り額を見積ってみました。必要経費は概算で25%、所得控除については、便宜上無しとして計算しています。
所得税は税率45%が適用されて、
100,000,000円×(1-25%)×45%-4,796,000円=28,954,000円
となります
住民税は一律10%なので、
100,000,000円×(1-25%)×10%=7,500,000円
手取り額は、100,000,000円-(所得税+住民税)で、63,546,000円 です。
プロ野球選手の年俸が1億円の場合、手取り額はおおよそ6,354万円となりますが、これらはあくまで単純計算でしかなく、個々人の必要経費の金額や所得控除の額などによっても異なってきます。
【取材協力税理士】
蝦名 和広(えびな かずひろ)税理士
プロフィール:特定社会保険労務士・海事代理士・行政書士。北海学園大学経済学部卒業。札幌市西区で開業、税務、労務、新設法人支援まで、幅広くクライアントをサポート。趣味はジョギング、一児のパパ。
事務所名 : Aimパートナーズ総合会計事務所
事務所URL: https://office-ebina.com















