個人事業主479人に聞いた「青色申告/白色申告」実態調査【前編】
確定申告
個人事業主にとって、年に一度の大仕事である「確定申告」。これから開業する人はもちろん、すでに事業を開始している人の中にも、青色申告・白色申告のどちらにすべきか悩む人は多いのではないだろうか。
そこで税理士ドットコムは、会員の個人事業主・フリーランスに対して、今年は青色/白色どちらで申告予定か、日々の帳簿の付け方などについてアンケートを実施した。
●回答した個人事業主の88.6%が「青色申告」
主題である「今年の確定申告を青色/白色のどちらで申告する予定か」については、実に88.6%が「青色申告」と回答し、「白色申告」と答えた人はわずか9.2%だった。
問:今年は青色/白色のどちらで申告する予定ですか?
【青色申告】88.6%
【白色申告】9.2%
【未定】2.2%
アンケート回答者の「開業後の経過年数」については、さほど大きな偏りはなかったが、青色申告者は「1年以上3年未満」、白色申告者は「10年以上」が多くなっている。
問:開業後の経過年数を教えてください
・青色申告者
【1年以上3年未満】29.8%
【5年以上10年未満】22.3%
【3年以上5年未満】19.1%
【10年以上】16.9%
【1年未満】11.9%
・白色申告者
【1年以上3年未満】23.3%
【5年以上10年未満】20.9%
【3年以上5年未満】11.6%
【10年以上】30.2%
【1年未満】14%
「売上高」に関しては、いずれも「300万円未満」が最も多かったが、その割合は青色申告者が34.1%、白色申告者は62.8%と開きがあった。また、「1000万円以上」が青色申告者は15.6%なのに対し、白色申告者は2.3%であるなど、全体として青色申告者の方が売上が高い傾向が見られた。
問:今年の売上高の予定、または昨年の売上高をお教えください
・青色申告者
【300万円未満】34.1%
【300万円以上500万円未満】20.8%
【1000万円以上】15.6%
【500万円以上800万円未満】13.3%
【800万円以上1000万円未満】7.7%
【わからない/無回答】8.5%
・白色申告者
【300万円未満】62.8%
【300万円以上500万円未満】16.3%
【1000万円以上】2.3%
【500万円以上800万円未満】9.3%
【800万円以上1000万円未満】2.3%
【わからない/無回答】7%
●「市販の会計ソフト」利用は青色申告で7割、白色申告では4割
「日々の帳簿付けをどのように行っているか」についても質問した。
その結果、青色・白色申告者ともに「市販の経理・会計ソフトで記入」がもっとも多く、青色申告者で73.1%、白色申告者においては41.8%だった。
また青色申告者は「税理士など外部に依頼して記入」している人が6.3%いたが、白色申告者ではゼロ。また青色申告者・白色申告者のいずれにおいても、約4%が「帳簿付けはしていない」と回答した。

問:日々の帳簿付けはどのような方法で行っている・行う予定ですか?
・青色申告者
【市販の経理・会計ソフトで記入】73.1%
【エクセル等の表計算ソフトで記入】11.1%
【税理士など外部に依頼して記入】6.3%
【帳簿付けはしていない】4.4%
【市販の帳簿に手書きで記入】2.4%
【ノート等に手書きで記入】1.5%
【その他】1.2%
・白色申告者
【市販の経理・会計ソフトで記入】41.8%
【エクセル等の表計算ソフトで記入】34.9%
【税理士など外部に依頼して記入】0%
【帳簿付けはしていない】4.7%
【市販の帳簿に手書きで記入】4.7%
【ノート等に手書きで記入】11.6%
【その他】2.3%
本アンケートでは、回答者の約9割が青色申告者という結果となった。また、売上高や会計ソフトの利用率などの質問において、青色申告者と白色申告者では回答の割合に大きな差が見られた。
後編では、青色申告/白色申告を選んだ理由や、メリットとして感じていることなどについて紹介しよう。
(後編はこちら:https://www.zeiri4.com/c_5/n_1111/)
※アンケート実施期間:2023年5月12日〜5月22日、調査方法:税理士ドットコムに登録のある個人事業主に対しインターネットで実施、有効回答数:479















