確定申告で税務署員に「誠実な印象を与えたい」 ファッションでアピールする必要は?
確定申告

確定申告で税務署に行く際には、対応してもらう税務署員にアピールするため身なりを準備する必要があるのでしょうか? 税理士ドットコムにそんな質問が寄せられました。
質問した人によれば、女性ファッション誌の着回しカレンダーの一コマに、「納税者としての実直で嘘のない人柄であることを前面に出したい」「うわついていないきちんとした人間であることをアピール」とあり、気になっているそうです。
「やっぱり税務署の人はそういうところまでチェックしているんだと驚きました」と話します。
女性が読んだのは、雑誌『Marisol』のオンライン版「仕事帰りに税務署へ寄る日は、健全な納税者として誠実な印象を与えて」(https://marisol.hpplus.jp/article/83643)という記事です。黒のワンピースにトレンチーコートをまとった華美ではないファッショナブルなスタイルリングを提案していました。
税務署員は本当にそこまで細かいところをチェックしているのでしょうか。佐原三枝子税理士に聞きました。
●「気持ちはわかりますが、服装の印象は関係ありません」
女性ファッション誌らしい設定に驚いたのですが、税務署が身近でない一般の方にとってはいろいろ気になるのだと思います。
気持ちはわかりますが、服装の印象なんて関係ありません、というのが率直な感想です。
確かに服装は第一印象を決めますから、きちんとした身なりの人が来れば税務署職員もホッとするとは思います。
しかし税務署職員がホッとする理由は、あくまでも「提出書類がしっかりしていそうだ」ということへの期待感であって、「誠実そうなファッションに身を包んでいるから」という理由でいいかげんな書類を受理してしまうことはありません。
それでも、着る物に悩むようでしたら、e-taxによる電子申告を検討してみてはどうでしょうか?
税務署は午後5時に閉庁ですから(受付時間はさらに早く終了するところもあります)、仕事帰りに税務署へ立ち寄るのは一般的な勤務時間の方には難しいと思います。
電子申告はマイナンバーカードとスマホがあれば、ご自宅から24時間いつでも申告できます。待ち時間もありませんし、それこそ部屋着でも構いません。
【取材協力税理士】
佐原三枝子(さはらみえこ)税理士
Beautiful Business Beautiful Life 中小企業の利益構造と経営者の思考を美しくし、関わる人すべての人生を豊かにすることを理念に掲げ、税務、人事、DXを柱として税理士を超えた経営コンサルティングを提供している
事務所名 : 佐原税理士事務所
事務所URL:https://www.office-sahara1.jp/