年末調整の書き方をわかりやすく図解!記入例付き【最新版】

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年末調整の書き方をわかりやすく図解!記入例付き【最新版】

監修: 菅原 裕和 税理士

年末調整とは、源泉徴収(給与支払い時に予め税金が差し引かれること)された金額と、その人がその年に本当に納めるべき税金を、年末に清算する作業を意味します。

納めた税金の額が少なければ、当然不足分を支払わなければなりませんが、多くの場合は払いすぎた税金が戻ってきます。このため、サラリーマンの皆さまにとってお得な年末調整ですが、そのためには受けられる控除を把握して、漏れなく申告をすることが大切です。

この記事では、年末調整で適用される控除と書類の書き方を詳しく解説します。

目次

知っておくべき控除の種類

控除とは、特定の条件を満たしたときに一定の金額を差し引くことができる制度です。控除には「所得控除」と「税額控除」があり、「所得控除」は収入の一部を差し引くことができ、「税額控除」は税金の一部を差し引くことができます。

適用できる控除を理解し、正しく申告することで、払いすぎていた税金があれば還付を受けることができます。以下の通り、年末調整で適用される控除と受けられる条件、必要な添付書類を一覧表にまとめました。

年末調整で適用できる控除と必要書類
主な控除の種類適用条件必要な添付書類
基礎控除合計所得金額が2500万円以下なら原則誰でもなし
給与所得控除従業員やパート、アルバイトなど給与所得がある場合なし
配偶者控除年間の合計所得金額が48万円以下(給与のみ場合は年収103万円以下)の配偶者がいる場合なし
配偶者特別控除年間の合計所得金額が48万円超133万円以下(給与のみの場合は年収が103万円超201万円以下)の配偶者がいる場合なし
扶養控除年間の合計所得金額が48万円以下の扶養親族(16歳以上)がいる場合なし
所得金額調整控除給与等の収入金額が850万円を超える人で、23歳未満の扶養親族がいるなどの条件を満たす場合なし
社会保険料控除社会保険料を支払っている場合原則なし(自身で支払った場合は国民年金保険料の控除証明書)
生命保険料控除生命保険料を支払っている場合生命保険料の控除証明書
地震保険料控除地震保険または長期損害保険を支払っている場合地震保険料の控除証明書
住宅借入金等特別控除住宅ローンを支払っている場合(※2年目以降。初年度は確定申告が必要)住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書
障害者控除勤労学生控除障害者・勤労学生の場合障害者手帳・学生証など
ひとり親控除・寡婦控除ひとり親・寡婦の場合なし

年末調整に必要な書類の書き方【図解】

次に控除を受けるために必要な書類の書き方を説明します。

給与所得者の扶養控除等(異動)申告書

給与所得者の扶養親族の詳細を記入する書類です。「扶養控除等申告書」という名称ですが、扶養親族の有無に関わらず、年末調整を受ける際には必ず提出が必要です。

扶養控除申告書

【1】
左側には申告書を提出する会社の名称と住所を記入します。右側には氏名、マイナンバー、生年月日、住所、世帯主の氏名と続柄、配偶者の有無を記入します。なお2021年(令和3年)分からは、押印不要となりました。

扶養申告書

【2】 
その年の12月31日時点で、所得金額が48万円以下の配偶者がいる場合は、「Aの欄」に必要事項を記入します。令和3年中の所得の見積額には、その年の配偶者の見込み年収額から55万円を差し引いた額を記入、その金額がマイナスになるのであれば0を記入します。

その年の12月31日時点で所得金額が48万円以下の16歳以上の扶養親族がいる場合は「Bの欄」に必要事項を記入します。扶養親族が19歳以上23歳未満の場合は「特定扶養親族」にまたは、扶養親族が自分あるいは配偶者の両親で同居している場合には「同居老親等」にチェックを入れます。

あなた自身が障害者、勤労学生、寡婦、ひとり親に該当する場合、あるいは控除対象配偶者や扶養親族が障害者である場合は「Cの欄」に必要事項を記入しましょう。該当項目にチェックを入れ、人数を記入します。

扶養申告書

【3】
生計を一にする(生計を共にしている人。家族に仕送りをしていて、その家族が仕送りで生計を立てているような状態も含む)人の中に所得者が2人以上いる場合で、かつ、あなたの扶養家族等をあなたではなく他の所得者の扶養家族等にする場合には、「Dの欄」に必要事項を記入します。

例えば夫婦共働きで、妻のほうが収入が多く、妻が子供を扶養している場合などです。

扶養申告書

【4】
16歳未満(※)の扶養家族がいる場合は、氏名、マイナンバー、あなたとの続柄、生年月日、所得の見積額をここに記入します。

※2021年に行う年末調整であれば、2006年(平成18年)1月2日以後生まれとなります

扶養申告書

給与所得者の保険料控除申告書

給与所得者が年末調整で、生命保険料・社会保険料などの保険料の控除を受けるために作成する書類です。

保険料控除申告書

【1】
会社名、住所、自身の氏名、生年月日、住所を記入します。押印は不要です。

【2】
生命保険料控除の欄は「一般の生命保険料」「介護医療保険料」「個人年金保険料」の3つのカテゴリーに分かれています。保険会社から送られてきた保険料控除証明書を参照しながら該当する欄に記入します。枠内下部の計算式を参照しながら計算しましょう。

【3】
地震保険料控除の欄には、地震保険または条件を満たす長期損害保険について記入します。こちらも【2】と同様に、枠内下部の計算式を参照しながら計算しましょう。

【4】
社会保険料控除の欄には、自身で支払った社会保険料がある場合に記入します。ただし、給与から天引きされている厚生年金や健康保険については記入しません。自分と生計を一にする親族の社会保険料を支払った場合もこちらに記入します。

【5】
小規模企業共済等掛金控除の欄には、該当する小規模企業共済等掛金(iDeCoなど)を自分で支払った場合に支払総額を記入します。

給与所得者の基礎控除申告書 兼 給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書

令和2年分の年末調整から、従来の「給与所得者の配偶者控除等申告書」から、「給与所得者の基礎控除申告書 兼 給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書」に変更になっています。

基礎控除申告書

【1】
勤務先の名称と住所、自分の氏名、生年月日、住所を記入します。押印は不要です。

【2】
給与所得者の基礎控除申告書には、自身の1年間の合計所得を計算し記入します。「給与所得」の「収入金額」には1年間の収入金額を、「所得金額」には申告書裏面「4(1)」で求めた金額を記入します。

※所得金額調整控除の適用がある場合は、給与所得の金額から以下の控除額を差し引きます。

{給与の収入金額(1,000万円超の場合は1,000万円)- 850万円} × 10%=控除額(1円未満の端数切り上げ)

不動産所得や雑所得など、給与以外の所得がある場合は、「給与所得以外の所得の合計額」に所得金額を記入します。どの所得が当てはまるかは、国税庁のホームページを参照してください。

合計所得金額の見積額が出たら、「控除額の計算」の該当する判定ボックスにチェックをいれ、「区分I」に判定を記入します。「基礎控除の額」も記入します。

基礎控除申告書

【3】
給与所得者の配偶者控除等申告書には、配偶者控除および配偶者特別控除を受ける場合に記載が必要です。

配偶者の氏名、マイナンバー、生年月日と、別居の場合は住所も記入します。配偶者の本年中の合計所得を記入し、【2】と同様に判定のチェックと区分IIに判定を記入します。

「控除額の計算」の表を参考に求めた額を、「配偶者控除の額(または配偶者特別控除の額)」に記入します。

基礎控除申告書

【4】
所得金額調整控除申告書の欄は、給与等の収入金額が850万円超で、前述した所得金額調整控除に該当する際に記入が必要です。特別障がい者や扶養親族など当てはまる要件にチェックを入れ、チェックを入れた要件に該当する欄に記入します。

基礎控除申告書

おわりに

以上のように、適用される控除を漏れなく申告することで、正しく年末調整を受けることができます。

本稿が年末調整における各種控除、各種書類の書き方への理解の一助となれば幸いです。

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