「ふるさと納税」2026年度改正で激変へ。富裕層への所得制限と「6割ルール」導入で返礼品はどう変わる? - 税理士ドットコム

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「ふるさと納税」2026年度改正で激変へ。富裕層への所得制限と「6割ルール」導入で返礼品はどう変わる?

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「ふるさと納税」2026年度改正で激変へ。富裕層への所得制限と「6割ルール」導入で返礼品はどう変わる?
タカス / PIXTA

「実質2,000円で豪華な返礼品が届く」。そんなふるさと納税の“黄金時代”が、大きな曲がり角を迎えている。

2026年度税制改正大綱で最も話題を呼んだのが、「年収1億円超の富裕層」に対する所得制限の導入だ。これまで年収に応じて青天井に増えていたふるさと納税の寄附枠に、「193万円(特例控除額)」という定額の上限が設けられた(2026年2月20日の閣議決定で27年度から導入)。

これは一部の富裕層にのみ関連する改正だが、この改正が示唆しているのは、国が本気で「過度な節税ツールとしてのふるさと納税」にメスを入れ始めたという明確なメッセージとも言えそうだ。その波は、間違いなく一般の納税者にも及んでいる。

所得制限の議論と並行して進んでいるのが、2026年10月に導入される通称「6割ルール」だ。これは、自治体が寄附金のうち「自由に使えるお金」を6割以上確保しなければならないという新基準だ(2029年までに段階的に引き上げ)。

「自治体にお金が残るなら良いことでは?」と思いがちだが、私たち納税者にとっては「返礼品の実質的な値上げや減量」を意味する。

昨年には、ポータルサイトのポイント付与が禁止されたこともあり、ふるさと納税のかつてのお得感は薄らぎつつある。果たして、ふるさと納税は今後も「やらなきゃ損」な制度であり続けられるのだろうか。小林拓未税理士に聞いた。

●「実質値上げ」は避けられない? 6割ルール導入で返礼品はどう変わるか

ーー「6割ルール」で、私たちの手元に届くものは具体的にどう変わるのでしょうか?

2026年2月現在、返礼品の調達費用や事務費用は、寄附金額の「5割まで」とされています。これらの費用を段階的に「最大4割」まで圧縮し、自治体の手元に残るお金を「6割以上」に増やそうというのがいわゆる6割ルールです。

これにより、返礼品については、質が落ちたり、量が減ったりすることが考えられます。

ーーポイ活禁止と合わせて考えると、もう「得」は期待できないのでしょうか?

返礼品の魅力が減少したとしても、返礼品自体がもらえなくなるわけではありませんので、依然として「得」な制度であることは変わりません。

また、注目すべきは自治体の動きです。多くの自治体は、民間の会社のサポートを受けて、ふるさと納税を行っています。もしかすると、6割ルールをきっかけに、自治体が民間の会社のサポートを受けず、独自に事業を行う動きが出るかもしれません。そうなると、もっと返礼品の質や量を上げて、魅力を高めようとする自治体が現れる可能性も秘めています。

●今後「ふるさと納税」の大幅な改悪や制度廃止の可能性は低い

ーー改正ギリギリのタイミングで駆け込み寄附をする際の注意点をお教えください。

期限ギリギリに寄附をしてしまうと、ご自分の収入から算出する限度額を超えて寄附してしまったり、返礼品に多くの食品を選んで、一度にそれらが届いて冷蔵庫に入らなくなってしまったりすることがあります。あわてて寄附することのないよう、計画的に利用してください。

ーー富裕層への制限が、一般のサラリーマン層にまで波及する可能性はありますか?

利用者にとっては改悪が続くふるさと納税ですが、政府としても、ふるさと納税の適正な在り方を検討し続けているようです。制度上、富裕層優遇となる点が問題視され、制限を受けることになりましたが、適正な在り方を突き詰めていくと、最終的に一般のサラリーマン層に影響が及ぶ可能性も否定できません。

ただし、ふるさと納税は、今までただ支払うだけであった所得税や住民税を、「納税者自身が支払先を選び、返礼品を受け取れる」ようにした画期的な制度です。

これにより「積極的に納税するインセンティブ」を生み出した功績は大きく、少なからず地方自治体の財源が増え、地方が活性化するなどのメリットがあります。そのため、大幅に改悪されたり、制度そのものが無くなったりする可能性は低いと考えます。

【取材協力税理士】
小林 拓未(こばやし たくみ)税理士
2017年東京都中央区にて開業。「専門家として、長期的な視点で顧問先の発展に尽力する」ことを経営理念に掲げる。2018年から社会保険労務士業務開始。横浜、葛飾、板橋、品川、船橋に支店を開設し、業務拡大中。
事務所名 :税理士法人石川小林
事務所URL:https://www.ktaxac.com

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