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新聞の軽減税率「公共財としての新聞の役割が認められた」各紙が告知、高まる批判の声

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新聞の軽減税率「公共財としての新聞の役割が認められた」各紙が告知、高まる批判の声
読売新聞の記事(左)、朝日新聞の社告(中央下)、日本経済新聞の記事(右)

10月1日、消費税率が8%から10%に引き上げられました。同時に飲食品と新聞を8%に据え置く軽減税率が導入され、日本の消費税史上で初めて10%と8%が混在する複数税率になります。

軽減税率の対象になった新聞に対しては批判も根強く、10月1日0時1分に共同通信社の公式ツイッターアカウント(https://twitter.com/kyodo_official/status/1178686190641242113)が、「軽減税率で新聞協会が見解 - 公共財として責務果たす」と題した日本新聞協会の見解を紹介したところ、「公共財と言うのなら、公共財らしくなさい!」「典型的な官民の癒着そのもの」など批判の声があがりました。他にも「新聞より大事なものめっちゃあるやろ」「利権を感じざるをえない」など批判が改めて噴き出しています。

消費増税初日の10月1日付の紙面では、各社はどう報じたのでしょうか。各社の朝刊を読み比べました。(ライター・国分瑠衣子)

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●「多様な意見行き交う言論空間つくる」

朝日、毎日、読売、産経、日本経済新聞の全国紙と、東京新聞の計6紙を調べました。新聞の軽減税率は「一般社会事実を掲載し、週2回以上発行される新聞」に適用されます。一般紙や業界紙、スポーツ紙などが対象です。定期購読の新聞に適用されるため、駅売りは対象外になります。デジタル版も10%課税になります。

各社1面トップで「消費税きょう10%」などの見出しで、生活がどう変わるかということや、日本経済についての先行きについて詳報しています。ただし、新聞の軽減税率適用についての見解や決意については、各社で掲載記事のボリュームが異なりました。

朝日新聞は、1日付朝刊1面で「月決め購読料変わりません」という見出しで社告を載せました。10%の税率が適用されるデジタル版の価格も据え置くとし、その上で「新聞に軽減税率が適用されるこの機会に、報道機関としての責務を果たしていく決意をあらたにしています」と記しました。

コーポレートサイトでは、より詳細に報道機関としての決意を書きました。「軽減税率の適用は、公共財としての新聞の役割が認められたものと受け止めている」と見解を掲載。「いつ、どこで、何が起きているか。人が社会生活を営むためには、社会で起きていることを正確に知ることが必要です。こうした一次情報の発信に加え、それが起きた原因や背景を探り、解説していくことが、人々の次の判断、行動を助けることになります」としました。また「権力を監視する機能も重要です。多様な意見が行き交う言論空間をつくっていくことも、新聞が果たすべき大切な機能」と、新聞の役割について説明しました。最後は「公正で中立な報道姿勢を一層心がけていくことが、求められている」と結んでいます。

毎日新聞も1面に社告を載せました。「誰もが手軽に新たな情報に接することができるよう、欧州では『知識に課税しない』との理念から、新聞に軽減またはゼロ税率を適用しています。不確かな情報が瞬時に拡散する時代にあって、私たちは丹念な取材で事実を掘り起こし、読者の皆様に提供してまいります」と、海外の状況を紹介しながら決意を述べました。また、朝刊の1部売りは従来価格の140円から150円に改定し、夕刊は50円に据え置くことも明示しました。

読売新聞は社説で「社会保障支える重要な財源だ 軽減税率を円滑に浸透させたい」の見出しで、増税の必要性を主張しました。その社説の最後で、新聞が軽減税率の対象になったことについて触れ、「正確な報道と責任ある言論を貫き、国民の知る権利に応えるとともに、豊かな文化の醸成に貢献していく」と書きました。また、2面にも新聞協会の声明を掲載しました。

●東京、産経、日経は協会の声明のみ

一方、日本新聞協会の声明の掲載にとどまったのは、東京、産経、日経の3紙です。東京新聞は1面に、新聞協会の声明の全文を掲載しました。日本新聞協会の声明は「報道・言論により民主主義を支え、国民に知識・教養を広く伝える公共財としての新聞の役割が認められたと受け止めています。期待に応えられるよう責務を果たしていきます」と協会としての決意から始まります。

続けて「最近では、不確かでゆがめられたフェイクニュースがインターネットを通じて拡散し、世論に影響するようになっています。しっかりとした取材に基づく新聞の正確な記事と責任ある論評の意義は一段と大きくなっています」と説明しました。さらに「学習指導要領にうたわれているように、学力の基礎となる読解力の育成にも新聞は生かされている」と強調しています。

また、欧州各国では、電子新聞にも軽減税率を適用する国も相次いでいるとし、日本でも新聞の軽減税率の対象範囲の拡大を求めていくとの方針を明記しました。同様の内容で日経、産経も記事を掲載しています。

新聞の軽減税率適用をめぐっては「雑誌や書籍が対象にならずに、なぜ新聞だけに適用されるのか」といった声も上がっています。ネットも含めて、他に様々な情報収集の手段がある中で、軽減税率が適用された新聞が、どれほど正確な記事と責任ある論評を発信できるのかが、あらためて問われているといえそうです。

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