経営者&個人事業主に聞いた「税理士との上手な付き合い方」

事業を行うのであれば、頼れる税理士がいるといざというとき心強いものです。でも、どんな税理士に依頼すればよいかわからない・・・そんな悩みを抱えている事業者は、意外と多いようです。そこで、実際に1~15名程度の中小企業経営者に、税理士をどんな基準で選んでいるか、税理士とどのように付き合っているのかを聞いてみました。
目次
<法人>エステサロン経営・Aさんの場合

従業員数:15名(うちパート7名)
年齢:37歳
起業からの経過年数:13年
税理士の変更:無
起業を考えていたときに、たまたま知り合った税理士の方に依頼しています。うちの税理士さんは独特の雰囲気で少し変わり者なんですが、報酬が手頃なのでお付き合いを続けています。
税理士さんって、会社のお金の事情を全部見せないといけない相手ですから、別の人に変えようとなるとかなり勇気がいるんですよね。うちは社内で帳簿をつけているので連絡を取るのは決算のときくらい。こんな感じで大丈夫なの?と心配になったこともありましたが、早13年の付き合い。もうこの方でいいかなと思っています。
多少変わった人ですけど、別の人に変えるほどではないかなという感じなので・・・。ですので、最初の税理士さん選びって結構重要なのではと思います。これから税理士を選ぶのであれば、しっかりじっくり吟味して選ぶのがおすすめです。
<法人>飲食店経営・Bさんの場合

従業員数:10名(うちパート8名)
年齢:46歳
起業からの経過年数:17年
税理士の変更:無
設立当初に友人の紹介で顧問税理士を決めました。飲食店を経営するその友人も同じ税理士に依頼していたので、帳簿の「ち」の字もわからない私は、経理はすべて税理士に丸投げすることに。仕入れなどの金額と領収書、銀行通帳などを持って月に一度税理士のところへ行き、すべて記帳してもらっています。
17年も同じ税理士に頼んでいるのは、領収書や経費などを見て、改善ポイントを指摘してくれるから。節税の提案や、来期の予算組みなども協力してくれます。また、人付き合いの上手な人なので、うちの店を宣伝してくれたり、人を紹介してくれたりといったことも。二人三脚のように対応してもらえたからこそ、ここまで来られたと思っています。
人当たりがいい人、自分の身方になってくれそうな人を選ぶ。顧問税理士を決めるときは、そういった点もポイントではないでしょうか。
<法人>広告執筆業・Cさんの場合

従業員数:1名
年齢:44歳
起業からの経過年数:10年
税理士の変更:無
うちは法人といってもひとりなので、フリーランスの延長みたいな感じです。売上も1000万円いかないくらいで、税理士費用は決算申告のみの依頼で以前は年間5万円でした。
小さな会社なので、税理士に相談することすらないんですよ。人を雇っているわけでもなく、売上規模も小さい。帳簿も1年分まとめて自分で記帳するくらいです。ですので、とにかく報酬金額重視で税理士を選んだのですが、以前より売上も立ってきたこともあり、報酬の値上げを検討いただけませんか?といわれてしまい・・・。
今は、年間10万で依頼しています。それでも安いと思うのですが、決算申告書に判子を押してもらうだけで一切連絡を取ることもないので、もう少し安くならないのかな、と考えているところ。
節税対策とか、関連企業との繋がりとか、そういう面でもアドバイスしてもらえるなら顧問料を上乗せしていいと思うのですが、そういったこともないですしね。うちみたいに小さな規模の事業でほかに相談することもないなら、報酬は抑えておく方がいいと感じています。
<個人事業主>ホームページ制作会社・Dさんの場合

従業員数:3名(うちパート1名)
年齢:34歳
起業からの経過年数:6年
税理士の変更:有
職業柄、インターネットでの検索は慣れているため、会社設立や顧問を依頼する税理士はすべてインターネットで探しました。最初に依頼したのは、50代のベテラン税理士さん。顧問料は売上に応じてとのことで、3年目に顧問料の引き上げについて打診がありました。
よくしてくれていたので仕方ないかなとも思ったのですが、ちょっと気になって相場を調べることに。すると、決算申告だけなら、とても手頃な報酬でやってくれる税理士事務所が近所にできていたんです。データ好きがこうじて帳簿は自分で記帳しているので、すぐにWEBから問い合わせ。やはり条件がよかったので、4年目からは顧問税理士をその方に変更しました。
最初の税理士も悪くはなかったのですが、大手のクライアントが多く、私みたいな個人事業主はあまり時間をとってもらえなかったのが難点でした・・・。新たにお願いした税理士は起業したてだそうで、なんでも相談に乗ってくれます。インターネットで検索してみて本当によかったです。
おわりに
事業の規模や税理士に求めるものによって、税理士との付き合い方はそれぞれのよう。なかには、今の税理士でいいのかと悩んでいる方も。そんなときはほかの税理士と比較するのも、ひとつの方法かもしれません。いいお付き合いをしながら、Win-Winな関係を築いていけるといいですね。
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