【最新版】「仮想通貨の税金計算ツール」の使い方と機能一覧

仮想通貨取引を始めたものの、「どうやって税金計算や確定申告をすれば良いかわからない」という方も多いでしょう。
この記事では国税庁「仮想通貨の計算書」をはじめとした、仮想通貨の税金計算ツールの使い方と機能を紹介します。
目次
国税庁|仮想通貨の計算書

国税庁では、仮想通貨取引における適切な確定申告に向けて環境整備を行っています。それに伴い、納税者自身が確定申告に必要な所得金額を自動で計算できる「仮想通貨の計算書」が公開されています。
国税庁のホームページ上にあるExcel形式のファイルをダウンロードし、取引明細を参照しながら計算書内の各項目に金額や入力します。
使い方や機能について
「仮想通貨の計算書」は2種類あります。
1つは移動平均法に基づく計算書で、仮想通貨を購入する度に、その時々の平均単価を算出していき、取得価額を割り出します。
2つ目は総平均法に基づく計算書です。年初に保有する仮想通貨の金額・数量と年間の購入金額・数量から単価を算出します。
仮想通貨交換業者から送付される年間取引報告書を利用する場合には、「総平均法用」を使うことで容易に計算することができますが、実際の経済状況にそぐわない可能性があるので注意が必要です。
その他のサービス
サービス名 | 対応取引所数 | 料金 |
---|---|---|
CRYPTACT(クリプタクト) | 19社 | 無料 |
CryptoLinC(クリプトリンク) | 11社 | 個人版 / 月額398円(現無料) 法人会計 / 月額1,980円 |
Gtax(ジータックス) | 20社 | 無料 |
この記事で紹介する以外にも、さまざまなサービスがあります。どのサービスにするかは、以下のような点を基準に選ぶと良いでしょう。
- 利用中または将来利用する取引所に対応しているか
- 利用中のウォレットサイトと連携しているか
- サービスの充実度(損益だけを知りたいのか、確定申告までしてもらいたいのか)
CRYPTACT(クリプタクト)|仮想通貨の確定申告を楽にするツール

参照:Cryptact
Cryptact(クリプタクト)は、2017年12月24日に「株式会社クリプタクト」がリリースした、仮想通貨実現損益計算ツールです。仮想通貨の損益を自動で計算することが可能です。
代表がゴールドマンサックスで働いていたという経緯もあり、投資家目線でつくられた機能で、そのすべての機能を「無料」で使うことができます。
使い方や機能について
まず、サイト内での会員登録を行います。「ユーザー名・メールアドレス」のみで簡単に登録することができます。
使い方は、取引所から「取引履歴をダウンロード」し、Cryptactのメニュー内にある帳簿タブから取引履歴ファイルをアップロードして開始するにて、データをアップロードします。
「帳簿」「コイン別」「年別」で損益の確認をすることができ、ダウンロードボタンからExcelデータをダウンロードすることが可能です。
また、コイン別のページでは、各仮想通貨での移動平均法による取得原価を知ることができます。実際の確定申告の際は、このデータを元に申告作業を行うことになります。
2018年11月時点で、対応している取引所は、国内取引所だと「bitFlyer」「Coincheck」「Zaif」「bitbank」「Quoinex」「GMOコイン」「BITPoint」、海外取引所だと「kraken」「Binance」「BITFINEX」「bittrex」「Changelly」「Coinexchange」「CRYPTOPIA」「HitBTC」「Poloniex」「Mercatox」「Coinex」「BitMEX」です。
他の損益計算ツールと比較するとかなり多いと言えます。
損益がいくらか、という計算までで実際の税額は算出されないため、確定申告を自力で行う方や、税理士に代行するけど損益計算は自分でしてほしいと言われた方は、こちらを利用すると良いでしょう。
移動平均法による取得原価の計算(FIFOやLIFOも可)ができる点や、海外取引所にも対応しているなど、対応取引所が多いという点を踏まえると、「仮想通貨の損益計算ツール」を選ぶ際にはぜひ考慮すべきツールではないでしょうか。
CryptoLinC(クリプトリンク)|仮想通貨の確定申告向け収支計算ツール

参照:クリプトリンク株式会社
CryptoLinC(クリプトリンク)は、「クリプトリンク株式会社」がリリースした、仮想通貨取引収支計算・一括管理システムです。
使い方や機能について
CryptoLinCは、自身も仮想通貨の投資家であり、仮想通貨の税制の専門家としてメディアでも掲載された実績を持つ税理士が提供する収支計算システムです。
取引所の発行するAPIやダウンロードできるCSVをクラウド上で登録するだけで、自動的にデータを統合して移動平均法による収支計算を行います。
収支データはPDFでダウンロードでき、さらに加工用として、統合した取引データをCSVでダウンロードすることも可能になるそうです。
実際の確定申告の際には、このデータを元に申告作業を行うことになります。また、そのまま税理士に資料として渡せる仕様になっているそうなので、スムーズに税理士へ業務の依頼をすることも可能です。
現時点で、個人版は無料でサービスを利用することが可能です。
対応している取引所は、「bitflyer」「Coincheck」「Zaif」「bitbank」「Liquid」「BITPoint」「POLONIEX」「BINANCE」「CRYPTOPIA」「FISCO」「Liqui」です。
Gtax|仮想通貨の確定申告をシンプルに

Gtaxは、「株式会社AerialPartners」が2018年1月6日にリリースした、仮想通貨の損益計算ソフトです。
Gtaxは税理士版の機能を除き、仮想通貨の損益計算に必要な個人ユーザー向けの機能がすべて無料で提供されています。
使い方や機能について
まず、サイト内での会員登録を行います。「メールアドレス・パスワード」のみで簡単に登録することができます。
使い方は、取引所より取引履歴のCSVファイルをダウンロードし、Gtaxメニュー内にある「ファイル取り込み」からデータをアップロードします。
アップロードの際には「取引所」「ファイル種別」を選択します。取引履歴を全てアップロードした後、対象となる期間と計算方式を選択し、「計算実行」をクリックします。
計算方式は移動平均法と総平均法から選択できます。また、実際の確定申告は算出された損益合計値を元に自ら申告作業を行う必要があります。
2018年11時点で、対応している取引所は「BINANCE」「bitbank」「BITFINEX」「bitFlyer」「BITPOINT」「BITTREX」「BTCBOX」「changelly」「coincheck」「COINEXCHANGE.io」「CRYPTOPIA」「FISCO」「kraken」「Liqui」「CMOコイン」「HitBTC」「POLONIEX」「QUOINEX」「YObit.net」「Zaif」です。
また、ウォレットを提供している「Ginco」との連携が可能です。
おわりに
各社の仮想通貨の確定申告サービスは始まったばかりなので、ワンストップで確定申告が完結するようなサービスはリリースされていません。
そのため、仮想通貨の確定申告の方法としては、「仮想通貨計算ツールを用いて損益計算をした後、税理士に確定申告の代行を依頼する」のが一般的な流れとなるでしょう。
これからサービス内容がより精査されていけば、仮想通貨の確定申告で頭を悩ますことも少なくなるのではないでしょうか。
もっと記事を読みたい方はこちら
無料会員登録でメルマガをお届け!