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税理士の有志団体、インボイス導入中止要望「フリーランスなど多くの人に大きな影響」

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税理士の有志団体、インボイス導入中止要望「フリーランスなど多くの人に大きな影響」
インボイス制度中止を求めて会見する税理士

2023年10月から始まる消費税のインボイス制度(適格請求書等保存方式)の廃止を求め、税理士でつくる有志団体「インボイス制度の中止を求める税理士の会」が6月9日、東京の衆院第2議員会館で記者会見を開いた。事業者の事務負担の増大や、免税事業者が取引先から契約を打ち切られる恐れがあるとして、制度導入の中止を求めた。(ライター・国分瑠衣子)

●インボイス制度への完全移行で、取引が打ち切られる懸念

インボイス(適格請求書)とは製品やサービスを売る側の事業者が、買う側の事業者に対し、消費税の税率や税額が分かるように発行する請求書のこと。2019年10月の消費増税で軽減税率が導入され、10%と8%の複数税率になり、売り手と買い手の適正な課税を確保するために始まる。今は4年間の移行期間中だ。

商売をする時に事業者は売り上げにかかる消費税額から、仕入れや経費にかかった消費税額を引いて(仕入れ税額控除)納税している。一方、課税売上高が年間1000万円以下のフリーランスや零細事業者は、消費税の納税が免除される制度がある。

現状、免税事業者の取引先は「免税事業者から仕入れた」と、帳簿に記入すれば仕入れ税額控除を受けることができる。しかし、2023年10月1日からは、仕入れ税額控除を受けるための要件が変わる。新制度では売り手が発行するインボイスがなければ、買い手は仕入れ税額控除を受けられない。

このため免税事業者は、インボイス制度の導入によって取り引きが打ち切られる可能性があると懸念する声が出ている。インボイスを発行するためには、課税事業者に登録する必要があるが、消費税を納税するため手取り収入は減ると見込まれる。

こうした背景があり、フリーランスなどでつくる有志団体が昨年、約3万人分の署名を財務省に提出するなど反対の声が上がっている。日本税理士会連合会は5月26日、免税事業者が市場取引から排除されることを防ぐため、経過措置を当面維持する提案をまとめた。

一方で、インボイス制度が導入される背景には、公平性の担保もあるとされる。免税事業者が売り上げ分の消費税を納めないことで、事業者や企業の手元に残る「益税」になっていると、公平性を疑問視する声が上がっていた。インボイス制度が導入され、免税事業者が課税事業者になることで、国は約2480億円の増収を見込む。

●「フリーランスなど非常に多くの人に影響が出る制度」

「インボイス制度の中止を求める税理士の会」は、制度に反対する主な理由について①インボイスの発行や点検、集計などで事業者の事務負担が増える②課税事業者に転換できない免税事業者が取引を打ち切られる恐れがあり、廃業に追い込まれる可能性があることなどを挙げた。

6月9日に東京の衆院第2議員会館で会見した、税理士の佐々木淳一氏は「2022年5月末時点の適格請求書発行事業者数は51万2261件で、国内の事業者の1割にも満たない。インボイス制度自体を知らない事業者も多いが、フリーランスやシルバー人材センターで働いている方など非常に多くの人に影響が出る制度だ」と話し、制度の廃止を求めた。

税理士の高橋紀充氏は「免税事業者が消費税を納めず手元に残る『益税』との指摘があるが、売上高からスタッフへの給与の支払いや自分の生活費などを引くと、お金はほとんど残らず、益税とは言えない」と説明した。佐々木氏や高橋氏らは会見終了後に国会議員らと意見交換した。同会は今後も集会などを開き、インボイス制度導入の廃止を求める。

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