【キャッシュフローの改善】キャッシュアウトを遅くする具体的な方法とは?

キャッシュフローの改善について、このページでは、キャッシュアウトを遅くする具体的な方法をご説明します。支払いのタイミングが遅ければ遅いほど、お金を会社に置いて置ける期間が長くなるため、資金繰りに余裕が出てくるでしょう。キャッシュアウトに絞って具体的な方法についてご紹介します。
目次
キャッシュフロー改善の基本
もし、資金繰りが苦しくなってきた場合、まずはどこに原因があるのかを探しましょう。キャッシュフロー計算書を作成し、事業の中で問題はどこにあるのかを正確に把握します。資金繰り悪化の主な原因は例えば以下のようなものが挙げられます。どこに問題があるかを把握したら、適切な対策を練り実行しましょう。
- 売上の減少
- 売上債権の回収遅れ
- 費用の増加
- 在庫の増加
- 過剰な設備投資
- 無計画な借入
キャッシュフローの改善の基本は「キャッシュインはキャッシュアウトより多くする」「キャッシュインは早く受け取り、キャッシュアウトは遅く出す」ということです。
このページでは、キャッシュアウトを遅くする具体的な方法についてご紹介します。その他の具体的な方法は以下の記事をご参照ください。
- 【キャッシュフローの改善】キャッシュインを多くする具体的な方法とは?
- 【キャッシュフローの改善】キャッシュインを早くする具体的な方法とは?
- 【キャッシュフローの改善】キャッシュアウトを少なくする具体的な方法とは?
キャッシュアウトを遅くする方法
支払いを遅らせるのは大まかに、「取引先との交渉等が必要なもの」と「社内の仕組み改善でできるもの」2種類に区分できます。順番にぞれぞれの具体的な方法についてご紹介します。
取引先との交渉等が必要なもの
仕入先への交渉等が必要なもの
締日・期日の変更
できるものがあれば、支払期日を遅くしましょう。仕入先の中から、支払期日が短い仕入先をピックアップして交渉します。買掛サイトは長ければ長いほど良いのですが、一般常識の範囲内で設定するようにしましょう。
手形の裏書で支払う
手形取引で受け取った手形は、裏書をして回すようにしましょう。
金融機関への交渉等が必要なもの
短期借入から長期借入に移行する
一見すると、短期借入のほうが返済期間が早く金利が低いように思います。しかし長期借入のほうが毎月の返済額が少なくなります。このため、長期のほうが資金繰りが安定します。金融機関に長期借入の交渉をしましょう。
リスケジュールを行う
金融機関に返済条件の変更を交渉しましょう。しかし、一度リスケジュールを行うと、今後融資を受けることが難しくなることもあります。経営改善計画書を作成し、返済額・期間をしっかり分析し返済方法に見通しをつけた上で検討しましょう。
社内の仕組み改善でできるもの
社内の仕組みの見直しには、税金の支払いから経費の精算までが改善できる対象となります。
決算月を変更する
期末に売上が大きいと、税金の支払いまでに余裕がありません。売上に季節変動があるような場合は、期首に業績の良い月を選びましょう。そうすることで、納税期限までに業績の良い月の売上を回収し、さらに事業活動に投じるなど、資金を有効活用することにもつながります。
リース購入にする
高額な機器を購入する場合はリースを利用するのも一つの手段です。利息が含まれる為、キャッシュアウトは大きくなります。しかし、一度に多額の支払いがあるより資金繰りは楽になるでしょう。
カード払いへ変更する
現金ではなく法人クレジットカードを利用して支払いを行いましょう。支払いの期日を延ばすだけでなく、経理業務の効率化や付帯サービスが利用できるなど他にもメリットがあります。会社設立の直後でもポイントを抑えれば法人カードを作ることもできます。
経費精算を改善する
仮払金の廃止や立替金の現金精算はやめましょう。期日を決めて精算するか、法人クレジットカードでの支払いを利用するとよいでしょう。
給与の期日を変更する
給料はなるべく月末締めとして、翌月25日や翌月末支払いにしましょう。
おわりに
取引先との支払いを遅くする場合は、信用力の低下などデメリットなこともあります。取引先にはメリットの無い申し出になります。関係のいい取引先であるなど、しっかりと選んで交渉することが必要です。この記事がキャッシュアウトを遅くすることのヒントとなり、資金繰りの改善に少しでも役立てば幸いです。
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