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子役などの未成年者が稼いだお金は誰のもの? 確定申告はどうする?

未成年者の労働に関する条件

未成年者の労働については「労働基準法」などによって、ルールが定められています。まずは、未成年者の労働条件について概要を説明いたします。

原則として「中学生以下」の未成年者は雇用できない

労働基準法では労働者の最低年齢が定められており、そこには「使用者は、児童が満15歳に達した日以後の最初の3月31日が終了するまで、これを使用してはならない」(第56条)と記されています。

つまり、「義務教育中の子供を雇用することができない」という意味で、原則としては全ての未成年者がこの法律によって保護されています。

「子役」などは例外的に雇用できる決まりになっている

ただし、「健康・福祉に害がないもの」で、「労働が軽易なもの」であれば、満13歳以上の児童でも雇用できるという例外が設けられています。

さらに、映画製作や演劇事業の場合は、13歳未満の児童でも雇用が認められています。こうした例外のため、芸能事務所やプロダクションは「子役」などを雇うことができるのです。

未成年者が稼いだ賃金は「本人の財産」として扱われる

仮に未成年者であっても、労働契約は使用者と労働者本人との間で結ばなければなりません。

また、未成年者にも賃金を請求する権利があり、「親権者が未成年者に代わって賃金を受け取ってはならない」と労働基準法(第59条)に記されています。

つまり、子役の収入は、親の収入ではなく、子役本人の収入となります。したがって、その所得には税金が関係してくることになります。

確定申告は「個人事業者」なのか「給与所得者」なのかで異なる

労働基準法によると、「ギャラは本人が受け取る」と規定されています。そして、所得税法では「居住者は所得税を納税する義務を負う」と定めています。したがって、原則として子役であっても納税義務を負う必要があります。

ただし、その所得の種類によって条件が異なるので、その点を認識しておきましょう。

「個人事業主」として契約している場合

芸能事務所やプロダクションと契約している子役などは、個人事業主として確定申告を行うことが多いようです。つまり、ギャラを「事業所得」として受け取っているのです。

このように個人事業主となる方は、「所得額が控除額(基礎控除額38万円など)を超えた」場合に確定申告を行う必要があります。

「給与所得者」として契約している場合

芸能事務所によっては子役を従業員として雇用しており、ギャラを「給与所得」として支払っている場所もあるようです。

この場合は未成年者が「給与所得者」となるので、基本的には確定申告は不要です。ただし、「年収が2,000万円を超えている」方は確定申告を行わなければなりません。

子役が個人事業者として確定申告をする際の3つのポイントについて

子役などが確定申告をする際に気をつけるべきポイントについて解説します。間違わないで手続きができるようにポイントを覚えておきましょう。

「振込金額=収入金額」ではないことがある

ギャラは、銀行口座等に振り込まれることが多いと思います。この時に気をつけるべき点としては、「振込金額が収入金額とイコールではない」ことが多いということです。

つまり、人件費(マネジメント料)などのお金が差し引かれた状態で振り込まれているということです。この場合は所得金額の計算結果が異なる恐れが出てくるので、所属事務所から「支払調書」や「支払明細」などを発行してもらう必要があります。

必要経費には「子役として仕事に必要なお金」を計上できる

所得額は「収入金額から必要経費を差し引く」ことで算出できます。なお、必要経費として計上できるものは、「子役として仕事をするために必要なお金」です。すなわち、芸能事務所への所属費用やレッスン費用、移動費、通信費、広告費などです。

どれが経費に計上できて、どれができないのかは税務署の判断にもよるので、困ったら税理士といった専門家に相談するのも良い方法です。

「源泉徴収」されている可能性も考慮する

芸能事務所によってはあらかじめ源泉徴収をした分をギャラとして支払っている場合もあるようです。このことから「源泉徴収があるのか」「ある場合はいくら徴収されているのか」を確認する必要があります。

これを知っておかないと、誤った所得税額を納税することになり、納税者に不利益が生じる可能性も考えられます。支払調書などを受け取っておけば確認できるので、あらかじめ知っておきましょう。

未成年者の確定申告は親権者が代理人として手続きを行う

原則として確定申告は、申告者本人または税理士しか行うことができません。

ただし、申告者が未成年者の場合は、親権者が代理で手続きをする必要があります。これは親権者に未成年者の財産を管理する権利義務があるからです。そのため、基本的には両親が子供に代わって、確定申告の手続きを行うことになります。

ただし、親権者が代理で申告する際に注意すべき点は、あくまで両親は「申告手続きを代理しているだけ」である点です。

つまり、所得税の納付金が生じている場合は、それを子供の財産から支払わなければならないのです。この点を間違えると、贈与といった別の問題も生じる可能性があるので注意してください。

なお、補足にはなりますが、このルールは所得税に限らず、贈与税や相続税の場合も同じです。もし未成年者が財産を取得する際には、覚えておくとよいでしょう。

おわりに

子役として活躍している場合は、芸能事務所などからギャラを受け取ることになります。そのお金は本人のものであり、所得税の課税対象になります。確定申告が必要かどうかは 労働契約等によって変わってきますので、こうしたポイントを確認した上で、必要な手続きを行うことが大切です。

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