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  1. 過去分の確定申告「期限後申告」はどうすればいい?未提出時のデメリットや手続きについて

過去分の確定申告「期限後申告」はどうすればいい?未提出時のデメリットや手続きについて

はじめに

確定申告の対象者であれば、必ず法定期間内に所得を申告して納税しなければなりません。けれども、中には確定申告を忘れてしまったり、間に合わなかった人もいるでしょう。こうした場合に、過去の確定申告は必要なのでしょうか。またどのように手続きすればいいのでしょうか。ここでは法定申告期限を過ぎた過去分の確定申告「期限後申告」についてご説明します。

目次

過去の確定申告をすべき人

以下に当てはまる人は過去の確定申告が必要になります。なるべく早くに確定申告の手続きを取るべきでしょう。過去の確定申告は「原則として法定申告期限から5年まで」と決められています。ちなみに、これは払いすぎた税金を取り戻す還付の申告も同じです。

  • 過去5年間のうちに必要な確定申告をしていない人
  • 確定申告が必要な対象者に該当している人

なお、確定申告が必要な人の主な例としては以下のような方が挙げられます。

サラリーマン(給与所得者)の場合

  1. 給与の収入金額が2,000万円を超える人
  2. 副業で20万円を超える所得を得ている給与所得者
  3. 2ヶ所以上の会社から一定額以上の給与を受けている人
  4. 同族会社の役員などで、その会社から貸付金利子や不動産などの賃貸料の支払を受けた人
  5. 給与の支払を受ける際に、所得税などを源泉徴収されていない人

サラリーマン(給与所得者)以外の場合

  1. 所得税額が発生している人(所得金額>基礎控除額38万円)
    ただし、公的年金等の収入金額が400万円以下である場合には、確定申告の必要はありません。

確定申告の対象者については、以下の記事で詳しく説明していますので、参考にしてください。

確定申告の未提出によるペナルティ

なぜ過去の確定申告が必要になるかというと、そもそも日本国憲法において“納税の義務”が国民の3大義務として明記されているからです。

もちろん所得税法においても確定申告の義務が定められています。そして、確定申告をしなければ以下のようなペナルティが発生します。

税率面でのペナルティ

確定申告は申告期限(2月16日~3月15日)が決められています。この期限後に確定申告すれば、期限後申告として扱われます。期限後申告では通常納付すべき納税額に加えて、「無申告加算税」というペナルティが課されます。無申告加算税の主な仕組みは以下のとおりです。

  • 納付税額50万円までの部分:15%
  • 納付税額50万円を超える部分:20%

ただし、これは税務署から注意されて期限後申告の指導などを受けた場合の話です。税務署から注意される前に、自主的に期限後申告を行えば5%で済みます。

例として、期限後申告を行い、その申告期限に税金100万円を納付すべきであった場合について比べると、以下の通りで、税務署から注意をされた後に申告するのと事前に自主的に申告するのでは実に125,000円も異なります。

税務署に注意された後に申告した場合

(50万円×15%)+(50万円×20%)=175,000円

自主的に申告した場合

100万円×5%=50,000円

また、このほかにも延滞税も合算し「納税額=無申告加算税+延滞税+本税」を納付しなければなりません。本税とは、本来その法定納税期限までに納付すべきだった納税額です。期限後申告にはこうした納税額でのペナルティがあります。

遅れたからといって何もしないよりは、「ごめんなさい」といって税務署に怒られる前に申告したほうが納税の負担が軽減されることがわかります。

さらに、自主的な期限後申告を行うと、もう一つメリットがあります。実はこれが最も大きなメリットともいえます。それは、いやな思いをしないで済むことです。本来は期限内に確定申告や納税を行うべきにも係らず、確定申告も納税も行わないでいることは、税務署から悪質な脱税行為と判断される可能性があります。その場合には、税務署も厳しい姿勢で注意・指導を行う可能性があります。

その一方、自ら期限後申告を行う納税者に対しては、税務署は親切な対応をするものです。

控除面でのペナルティ

確定申告では様々な控除を受けることができます。ただし、これらの控除はそれぞれ条件があり、それを満たさなければ適用できなくなります。特に注意したいものに「青色申告特別控除」があります。

青色申告特別控除は青色申告書が利用できる控除制度の1つで、最高で65万円を所得から控除できるものです。この控除も「法廷申告期限内に提出すること」が条件になっています。これを満たせない場合は控除額が10万円まで減ってしまいます。このように控除面でもペナルティが生じます。

過去の確定申告書作成・提出手順

もし直近5年以内に確定申告をし忘れており、確定申告する場合にはどのように手続きを取ればいいのでしょうか。確定申告書作成のポイントと、提出・納税のポイントを解説します。

過去の確定申告書の作成について

過去の確定申告書の作成手順は通常の作成手順と同じになっています。ただし、すでに説明した通り「青色申告特別控除」の控除額が減額されます。こうしたポイントに注意をして申告書を作成しましょう。

過去の確定申告書の提出・納税について

過去の確定申告書の提出も通常の確定申告と同じで、所轄の税務署に提出することになっています。なお、過去の確定申告書を提出したその日が納税日となります。したがって、期限後申告によって納めるべき所得税は、その申告書の提出日に納税することになります。

また、もし無申告加算税や延滞税が発生しているのであれば、それらも一緒に納める必要があります。こちらの納税方法は現金に税金の納付書を添えて所轄税務署や金融機関にて納付します。そのため、無申告加算税や延滞税による納税額も計算する必要があります。

過去の確定申告手続きを早く終えるべき理由

過去の確定申告をするのであれば、なるべく早くに手続きを行うべきです。この理由には以下のようなことが挙げられます。

納税額が少なく済む

法定申告期限後に納税すると、無申告加算税などが課されることがあります。ただし、これは前述した通り、納税者自らが期限後申告すれば、この無申告加算税が5%に軽減した納税額で済みます。したがって、税務署から注意される前に手続きすれば納付税額が少なくなります。

また、延滞税は法定納期限までに完納しないとき、延滞日数に応じて税額が生じます。いずれにしろ、早い方が納税額を少なくできます。

延滞税の割合は以下の通りです。なお、延滞税については、様々な特例が設けられています。詳細は、所轄の税務署までお問合せ下さい。

  • 納期限の翌日から2月を経過する日まで:原則として年「7.3%」
  • 納期限の翌日から2月を経過した日以後:原則として年「14.6%」

無申告加算税が課されない

法定申告期限後であっても以下の要件を全て満たしていれば、無申告加算税が課されずにすみます。

  1. 法定申告期限から1か月以内に自主的に期限後申告が行われている
  2. 法定納期限までに納付税額全額を納付している
  3. 直近5年間に無申告加算税・重加算税を課されていない

このようにペナルティが発生しない場合もあるので、なるべく早くに手続きを終えたほうがいいのです。

おわりに

何らかの理由で過去の確定申告をしていない人もいるでしょう。しかし、過去の確定申告は遅れてしまうほど、納税者にとって負担が大きくなってしまいます。もし、心当たりがあるのであれば、早くに手続きを進める方がいいでしょう。また分からないことがあれば税務署や税理士等の専門家に相談するとよいでしょう。

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