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  1. 会社に「副業」がバレないように確定申告をすることは可能?

会社に「副業」がバレないように確定申告をすることは可能?

政府が「働き方改革」で「副業または兼業」を推奨しているため、徐々に副業(兼業)を推奨もしくは容認する企業(特に大手)が増えてきているようです。

とはいえ、まだまだ「副業禁止」の企業の方が全体の割合を占めています。

しかし、禁止されていても、「生活ができないから」や「趣味が高じて思わぬ収入が..」など、様々な理由があって、副業をしている方も多いのではないでしょうか。

原則として、年間20万円を超える副業で利益を得たら、確定申告をしなければいけませんが、申告することで副業がバレるという噂も聞きます。

職場にバレないように確定申告をするには、どうすれば良いのでしょうか。

目次

法律では副業禁止は認められていない

原則として、企業が個人に対して、就業規則等で兼業(副業)を全面的に禁止することは法律で認められていません。

雇用契約書に定められている就業時間以外は、あくまでプライベートな時間ですので、その時間に副業を行なったとしても、法律上の問題は生じません。

もし、副業をしていることが理由で、解雇やなんらかの懲戒処分を受けた場合、その処分は無効となる可能性が非常に高くなります。

なぜなら、憲法には「職業選択の自由」があるため、このことが副業を全面的に禁止するという職業規定が無効になる、という裏付けになります。

副業禁止が有効になるケース

ただし、以下のようなケースに該当すると、副業禁止の規定が有効と判断され、会社から懲戒処分を受ける可能性があります。

  • 遅刻や欠勤など、副業のために本業の就業時間に影響がある
  • 就業先の情報漏洩を行なった
  • 競合他社での勤務など、会社に損害を与える可能性がある
  • 副業時に本業の会社名や名刺を無断で使用した
  • 企業イメージを落とす恐れがある違法な仕事である

これらのケースは実際の訴訟で会社の懲戒処分が認められたものです。

副業を行うことで本業の業務に支障をきたす場合には、会社からの処分は免れません。本業と副業の両立を目指す方は、しっかりとバランスを取ることが必要です。

また、公務員は国家公務員法にて副業禁止が法律として定められていますので注意が必要です。副業をする際は許可を得てからにしましょう。

なんで副業がバレるの?

いくら法律で禁止されていないとはいえ、就業規則で副業禁止が規定されていたら、公に副業をすることは難しいでしょう。

こういった理由で、会社には言わずに副業をしている方もいるかと思いますが、何も対策をしないとすぐバレてしまいます。

まず、なぜ副業が会社にバレてしまうのか、その原因についてみていきましょう。

住民税からバレる

住民税からバレるらしい、ということを聞いたことがある方は多いと思います。

まず住民税とは、都道府県や市町村の地方自治体が教育、福祉、防災、ゴミ処理などの行政サービスを行うために住民から徴収している税金です。

基本的に会社から給料の支払いを受けている人は、会社経由で住民税を支払うことになります。

毎月の給料から住民税を天引きされ、それを会社が代わりに納付するという仕組みで、これを「特別徴収」といいます。

住民税の納税額は所得によって決まりますので、当然副業で増えた分の所得にも課税されることになります。

前年度と今年度で支払った給料は同額であるのに、住民税の額が前年度に比べて増えることで、会社に給与以外の収入がある、つまり副業をしていることがバレる可能性があるということです。

無申告からバレる

「副業分の確定申告を行わなければ、会社にバレることもないのでは?」とお考えになる方もいるかもしれません。

しかし、これは「脱税」にあたり、犯罪です。無申告が税務署から指摘されると本来納めるべきだった税金に加えて、無申告加算税や重加算税などの重たい罰則(追徴課税)が課される場合があります。

さらに、追徴課税で膨らんだ税金がもし支払えないということになると、給与口座が差し止められる可能性もあるでしょう。なお、支払ったとしても、住民税が前年度に比べて上がるので、会社に副業はもちろんのこと脱税の事実までが露見する恐れがあります。

マイナンバーからバレる?

2016年1月から開始されたマイナンバー制度によって「副業がバレてしまうのでは?」と危惧している方もいらっしゃると思います。

マイナンバー制度とは、社会保障・税・災害対策の3分野で、今までバラバラになっていた個人の情報を集約することで、行政を効率化し、国民の利便性を高め、公平・公正な社会を実現する社会基盤のための制度とされています。

そして、集められた個人の情報は、法令で定められた上記3分野の手続きのために、国や地方公共団体、金融機関などに提供されるものであり、法令で定められた目的以外にマイナンバーを利用することは許されていません。

したがって、「個人の副業の有無を勤務先に提供する」ことは起こりえず、マイナンバー制度自体が原因となって副業がバレるということはありません。

副業がバレるリスクを抑える方法

まず、結論からいうと、副業が絶対にバレない方法はありません。以下に紹介する方法は、バレる確率を少しでも抑えるための方法ですので、ご承知おきください。

副業の利益も確定申告する

無申告は脱税行為です。副業を隠すために、脱税を行い、結果として副業も脱税もバレてしまっては元の子もありません。

脱税は犯罪行為であり、副業がバレる以上に懲戒処分の可能性が高くなります。

「副業で得た利益が年間20万円を超える方」や、国税庁のホームページに記載されている「確定申告が必要な条件に当てはまる方」は、必ず確定申告を行うようにしましょう。

住民税を普通徴収にする

上で述べたように、住民税から会社に副業がバレてしまうケースが多いです。

住民税から発覚することを防ぐには、住民税を特別徴収ではなく、「普通徴収」にすることが有効です。

普通徴収にすることで、副業分の収入を会社ではなく自分で納税することができます。確定申告時に、「住民税に関する事項」の「住民税徴収方法の選択」項目で「自分で納付」にチェックを入れることで、普通徴収に変更できます。

普通徴収にすると、会社ではなく自分で税金を支払うことになるので、忘れずに納税しましょう。

ただし、副業がアルバイトなどの給与所得の場合は、普通徴収にすることはできず、特別徴収になってしまうので注意してください。また、管轄の税務署によっては普通徴収にすることができない場合もあるようです。

確実に普通徴収にしたい方は、管轄の税務署に電話などで問い合わせてみても良いでしょう。

副業をしていることを周りに言わない

不必要に自分が副業をしていることを言いふらさないことも、バレるリスクを抑えるためには必要です。

特に会社の同僚に副業していることを言ってしまうと、噂話が広まってしまったり、時には上司に密告されたりする可能性があります。

会社に副業がバレたくない人は、副業をしていることを周りに言わないことが大切です。

副業サラリーマンの確定申告ポイント

副業サラリーマンが確定申告をする上で、注意すべきポイントについて解説いたします。

副業の利益が年間20万円を超えたら確定申告が必要

まず、副業での利益が年間20万円を超えると確定申告が必要になります。

利益とは、収入から経費を引いたものです。例えば、年間20万円のアフィリエイト収入があり、アフィリエイト収入を得るために使った経費が10万円だった場合、利益は10万円となり確定申告は不要です。

ただし、副業の収入が年間20万円以下でも、給与の年間収入金額が2000万円を超える人や、給与所得以外の所得金額の合計額が年間20万円を超える人などは、確定申告が必要になります。

なお、副業がアルバイトなど給与収入で、源泉徴収がされている場合は、確定申告をすることによって税金の還付が受けられる可能性があります。これを還付申告といいます。

確定申告が不要でも住民税申告は必要

副業で少しでも利益がでたら、住民税申告が必要になります。

確定申告が不要な範囲の利益でも、住民税申告については手続きが必要になるため、注意が必要です。

住民税申告はお住いの(住民票がある)市区町村の役所で行います。このときにも、副業の住民税は普通徴収で、というのを忘れないようにしましょう。

ただし、確定申告をする場合は、住民税申告は必要ありません。

漏れ無く経費を計上する

副業を行う上で必要な物品を購入した資金などは、経費として計上することができます。経費と認められる額が多いほど、その分を節税することができます。

例えば副業でアフィリエイトを行なっている人の場合、インターネット代などの通信費を経費として計上することが可能です。また、自宅で作業を行なっている人は、家賃や水道光熱費に関しても作業で使用していると認められる分(家事按分)については経費に計上できます。

その他に経費として認められる費用として、以下のようなものが挙げられます。

科目 内容
減価償却費 10万円以上のパソコンやソフトウェア
地代家賃 家賃(作業スペースとその他で按分)
水道光熱費 作業時に使用する分と按分
旅費交通費 セミナー参加の際に発生する運賃
通信費 ネット回線代 レンタルサーバー代 ドメイン代
広告宣伝費 インターネット広告代
接待交際費 セミナーの懇親会費用 情報収集のための飲食代
修繕費 パソコンの修理
消耗品費 10万円未満のパソコン キーボード デジタルカメラ
支払手数料 振込手数料 換金手数料
事務用品費 文房具 ファイル
図書研究費 HP作成やアフィリエイトに関する書籍代 セミナー
外注費 記事、イラスト、デザインの作成依頼をしたとき

経費として計上したいものは必ず領収書やレシートを保存しておきましょう。

また、事業に関係ない個人的な支払いを経費に計上してしまうと、税務調査の際に否認されることになります。加えて加算税や延滞税の支払いなど、ペナルティを受けるのでご注意ください。

赤字があったら損益通算

損益通算とは、課税計算をする際に、各種所得の金額の計算上生じた利益と損失を相殺することをいいます。

例えば、本業の給与所得が800万円あるのに対して、副業での損失が150万円ある場合には、差し引き650万円が所得となります。

したがって、損失150万円に相当する税金が還付されるため、節税効果があります。

ただし、損益通算が可能なのは、以下の4種類の所得のみなので注意が必要です。

  • 事業所得
  • 不動産所得
  • 譲渡所得
  • 山林所得

こちらの4種類に当てはまらず、副業で得た収入が「雑所得」とされてしまうと、損益通算ができません。

「雑所得」「事業所得」の説明は以下のとおりです。

雑所得: 10種類に分類されている所得のうち他の9種類(利子所得・配当所得・不動産所得・事業所得・給与所得・退職所得・山林所得・譲渡所得・一時所得)のいずれにも当てはまらない所得

事業所得: 農業、漁業、製造業、卸売業、小売業、サービス業その他の事業を営んでいる人のその事業から生ずる所得

なお、副業による所得が事業所得して認められる可能性は、以下のような条件を満たすほど高くなります。

  • 一定規模の収入が継続して得られること
  • 事業活動に営利性、有償性、継続性、反復性があること
  • 人や設備を投入している
  • 職業として認知されている

同じ副業と言えども、臨時収入のようなちょっとした所得の場合は事業所得として認められず、雑所得になると考えられます。

副業に力を入れている人や、今後副業で食べていきたいと考えている方は、税務署に「開業届」を出すことをおすすめ致します。

開業届を出すことで、今以上に事業所得と認められる可能性が高くなります。副業での収入を事業所得として認められた方が、上で述べた通り、損益通算できるなど多くのメリットがあります。

ただし、所得が減るということは、納める住民税も減ることになります。特別徴収される住民税が減れば、そこから副業が発覚してしまう可能性が高くなりますので、赤字がでて損益通算をする際は、注意が必要です。

おわりに

副業がバレる確率を下げるためのポイントは以下のとおりです。

  • 確定申告が必要な条件に当てはまる場合は、確定申告をする
  • 住民税の欄で「自分で納付」にチェックをつけることを忘れない
  • 確定申告が不要でも住民税申告は必要
  • 損益通算する際は、副業がバレるリスクがあがる
  • 副業していることを周りに言わない

ここまでの対策を講じても100%バレないようにするのは難しいので、可能である限り、副業の許可を会社にとった方が良いでしょう。

複数の副業をしていたり、確定申告が必要かの判断が難しければ、一度税理士に相談してみるのも良いでしょう。「みんなの税務相談」も是非活用してみてください。

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