自宅家賃の家事按分および負担方法について
■状況
・私は青色申告で申告している個人事業主(Web系エンジニア)です
・平日日中は自宅にて業務を行っています
・2025年12月より、妻が契約者として賃貸物件に居住開始(家賃16.8万円)
・私も同居し、自宅の一部を事業用として使用
・2026年3月に結婚
・家賃は現在も妻名義契約
■相談事項
① 契約名義が妻である場合でも、私の事業使用部分について家賃を家事按分し、経費計上することは可能でしょうか。
② 経費計上額は「家賃総額 × 事業使用割合(例:20%)」で問題ないでしょうか。
③ 妻への家賃負担分として毎月振込を行う場合、どの程度の金額(例:按分相当額のみ/30〜50%程度など)が税務上適切でしょうか。
④ 未婚期間(2025年12月〜2026年2月)についても同様に按分計上は可能でしょうか。
実務上の適切な処理方法および留意点についてご教示いただけますと幸いです。
税理士の回答
以下回答いたします。
① 契約名義が妻の場合の経費計上
結論から申し上げますと、「生計を一にする配偶者」の契約であっても、あなたが実際に事業で使用している部分については経費計上可能です。
所得税法上、生計を一にする親族間で支払う家賃は経費になりませんが、その代わりに「その親族(奥様)が支払っている家賃のうち、あなたの事業に供している部分」をあなたの経費とするという考え方(所得税法基本通達56-1)をとります。
② 家計按分の計算方法
「家賃総額 × 事業使用割合」で問題ありません。
根拠: 事業を遂行する上で直接必要であったことが客観的に証明できる割合である必要があります。
実務的な按分基準: 面積比(仕事部屋の面積 ÷ 全体の面積)で計算するのが最も税務署への説得力が高いです。Webエンジニアであれば、仕事部屋+共有スペース(廊下・トイレ等)の一部を含めて20%程度というのは、非常に一般的な範囲内です。
③ 妻への振込額について
税務上の「経費計上」と、家庭内の「実際の送金」は切り離して考えて大丈夫です。
税務上の処理: 実際に奥様にいくら振り込んでいるかに関わらず、理論上の按分額(例:16.8万円 × 20% = 3.36万円)を経費として帳簿につけます。
実務上のアドバイス: 生活費として30〜50%程度を奥様の口座に入れているのであれば、その中に「事業用按分相当額」が含まれていると解釈できます。
あえて「家賃」という名目で振り込む必要はありませんが、税務調査対策としては「生活費の分担」として一定額を毎月通帳に残る形で送金しておくのがクリーンです。
④ 未婚期間(2025年12月〜2026年2月)の扱い
ここが少し注意が必要なポイントです。
原則: 未婚(他人)の場合、所得税法第56条(親族間の特例)は適用されません。
実務的な対応: 未婚期間であっても、「同居して共同生活を送っていた(実態として生計を一にしていた)」のであれば、同様の按分計上は認められる可能性が高いです。
より確実な方法: 2026年3月の入籍以降は、上記①の考え方で「奥様が払った家賃の一部を自分の経費にする」という処理。
未婚期間については、あなたが奥様に対して「ルームシェアの分担金」として按分相当額を実際に支払い、それを「地代家賃」として計上する方法をとれば、より実態に即した処理となります。
本投稿は、2026年04月17日 00時13分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。







