【税務調査まとめ】時期や流れ、対象者、税理士立会の費用など徹底解説 - 節税や実務に役立つ専門家が監修するハウツー - 税理士ドットコム

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【税務調査まとめ】時期や流れ、対象者、税理士立会の費用など徹底解説

税務調査が行われる目的とは

所得税や相続税といったいわゆる「国税」においては、納税者自身が税額を申告して納税を行う「申告納税制度」を採用しています。そのため、たとえ意図していなくても申告ミスや納税漏れが発生してしまう場合があります。そこで、税務署などの国税庁組織は、正しい納税を促すために「税務調査」を実施しています。

税務調査が行われやすい時期

税務調査が行われやすい時期には傾向があります。というのも、税務署は毎年7月が事務年度の始まりなので、組織編成などが落ち着いた7月末から秋頃にかけて実施されることが多いようです。調査対象が相続税申告にまつわる内容だった場合には、申告から数年後に実施されるといいます。

しかしあくまでもこれらの時期は目安なので、当然ながら他の時期に税務調査が行われないというわけではありません。

税務調査の種類

税務調査の種類

税務調査の種類は、大きく「任意調査」と「強制調査」の2種類に分かれています。

税務調査全体のうちほぼすべてが、納税者の任意に基づいて実施される「任意調査」であると言われており、納税者の実態を把握するための「準備調査」が行われた後、実際に現地に赴いて調査を行う「実地調査」が行われることになります。

一方で、計画的に多額の脱税を行っていると判断されるような、特に悪質な事案が想定される際は「強制調査」が行われます。これにより脱税などの違法行為が発覚した場合には、検察庁へ告発され、刑事事件として扱われることになります。

反面調査とは

調査の対象となる納税者とは別に、取引先や関連会社などに対しても調査が行われることがあります。この調査のことを「反面調査」といい、対象となる納税者との取引が適切に行われているかを確認する目的で実施されます。

「反面調査」は、対象となる納税者に不正が疑われる場合のほか、調査に非協力的だったり、帳簿などの書類を紛失してしまって事実確認ができない場合などにも実施されることがあります。たとえ意図的な不正がなかったとしても、反面調査が行われてしまうと取引先から悪い印象を持たれてしまう懸念がありますので、調査には協力的に応じるのが良いでしょう。

「脱税」と「節税」の疑い

納税は国民の義務ですが、もちろん決められた金額以上に納める必要はありません。

税制にはさまざまな優遇措置があるため、それらを有効活用することで「節税」の効果が期待できます。しかし一歩間違えると「脱税」とみなされ、税務調査で不正を指摘されることになります。

意図的に売上を少なくしたり、不当に経費として計上するという脱税行為はよくあるケースですが、その分、税務調査で発覚されやすいケースでもあります。

税務調査は拒否できるのか

任意調査の場合、法的な強制力はありません。ただし、正当な理由なく調査を拒否するなど、調査官の求めに応じない場合は、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されることになります。

そのため、任意調査であっても事実上拒否することができないものだと認識しておきましょう。

税務調査の対象者

税務調査は売上の大きな企業にしか関係ない、と思われがちですが、小規模の事業者や個人事業主、さらには事業を行っていない個人であっても税務調査の対象となる場合があります。

法人

国税庁が平成30年12月に発表した調査内容によると、申告した法人の約3.4%が税務調査の対象となっているということが明らかになっています。

売上高や利益額に大きな変動が見られるような法人は一般的に税務調査の対象となりやすい傾向がありますが、「赤字を出している法人」が税務調査の対象になることも十分あり得ます。

また、以下のような業種・業界に属している法人は税務調査の実施割合が高まるとされています。

  • 不正発見割合の高い業種:
    バー・クラブ、外国料理、大衆酒場・小料理、その他の飲食
  • 不正所得金額の大きな業種:
    がん具・娯楽用品・スポーツ・体育用品の製造、自動車・同付属品の製造

個人事業主

飲食店や美容室などの個人事業主であっても税務調査の対象となります。特に、現金商売を行っている場合は、無予告調査という抜き打ち調査が実施されやすくなります。

また、過去にはコメ農家に対して大阪国税局が一斉に税務調査を実施した実績があり、個人で農業を営む方であっても税務調査は縁遠いものではないのです。また、最近ではネットショップ(EC)を営む個人事業主に対する税務調査も増えているようです。

サラリーマン・学生などの個人

会社から給料をもらっているサラリーマンをはじめ、学生などの個人であっても税務調査の対象となる可能性があります。

近年増えている仮想通貨(暗号資産)やネットオークション、フリマアプリで一定以上の利益を出したのであれば確定申告が必要となります。

個人の確定申告の時期は2月16日〜3月15日であるため、忙しい人も多い時期かもしれませんが、確定申告を怠ってしまうと「無申告」として税務署から指摘を受けることもあるので、余裕を持って申告できるようにしましょう。

相続税を申告した人

上記以外でも、個人が税務調査の対象となる場合があります。それは、過去に相続税申告をした場合です。

一般的には、相続税申告をした4、5人に1人の割合で税務調査が実施されていると言われており、法人に対する税務調査と比べると非常に高い割合となっています。

相続税が税務調査の対象となる時期は、申告直後ではなく、申告後1〜2年以上経過した頃であることが多いようです。

書面添付制度とは

相続税申告を税理士に依頼した場合、申告書の作成に際して調査した内容を書面に記載し、それを申告書に添付して提出します。

これを書面添付制度といい、この制度を利用すると、事前に税理士に対して意見聴取が行われるため、税務調査を省略できる可能性があります。

ただし、制度を利用しても、「任意調査」でなかったり意見聴取をしても税務署が納得できない場合は税務調査が実施されることもあります。

>> 相続税の税務調査が避けられる?「書面添付制度」の効果やメリット

税務調査ではどこまで調べる?

税務調査で調べられる内容は、当期分の申告内容だけではありません。準備すべき資料や気をつけるポイントなどを確認しておきましょう。

調査当日までに準備すべき資料

税務調査の事前通知を受けたら、必要書類を揃えるなどの準備をしておくことで調査当日も焦ることなく対応することができます。

事業者であれば、帳簿や売上関係の資料、請求書、人件費関連の資料などを5年分は揃えておきましょう。また、仕入と在庫がきちんと整合しているかも確認しておきましょう。

相続税が税務調査の対象となった場合は、遺産を受け取った相続人の財産状況がわかる資料を揃えておくようにしましょう。土地や家屋の名義が誰なのかも明確にしておくとよいでしょう。

気をつけるポイント

外注費などの必要経費(損金)や源泉所得税、印紙税の扱いについては税務調査で誤りが認められるケースが多くあり、調査官が特に目を光らせてチェックするポイントとなっています。また、口座情報についても、銀行を通じて調査官の確認が入る可能性があります。近年ではパソコン内のデータの提出を求められることもあるようです。

このように、税務調査官はあらゆる方法で対象者の財務状況をチェックできますので、「これくらいバレないだろう」という目論見は通用しないのです。

遡及年数とは

申告した納税額が過小だった場合、国税局が申告のやり直しを命じたり(修正)、逆に納税額が過大だった場合には、納めすぎた分を取り戻すことができます(還付)。

ただし、法律により修正や還付の対象となる税務申告は原則過去5年間まで(悪質な不正行為が発覚した場合は7年間)と定められており、この年数のことを「遡及年数」といいます。

つまり、税務調査が行われる際には最低過去5年分の申告内容がチェックされる可能性がある、ということになります。

税務調査の流れ

では、「任意調査」が行われる場合の流れを見ていきましょう。

事前通知〜調査終了まで

任意調査の場合は、原則「事前通知」が行われます。事前通知では税務調査を行う日時が伝えられますが、やむを得ない事情がある場合は日時の変更を相談することも可能です。

調査は基本的に1〜2日にわたって、午前〜夕方の間で行われ、帳簿を確認する以外にも、口頭質問が行われます。調査官からの質問には虚偽や曖昧な回答はせず、適切な回答ができるように準備をしておきましょう。また、後日改めて補足資料の提出を求められることもありますが、その際は速やかに対応するようにしましょう。

調査終了後

税務調査の結果、申告漏れなどを指摘された場合は「修正申告」あるいは「期限後申告」を行うように勧められます。あるいは、税務署から「更正」という処分が下されます。

しかし、もし指摘された内容に対して納得が行かないような場合は、「再調査の請求」や「審査請求」を行うことで不服を申し立てることができます。

不服の申立手順

追徴課税とは

税務調査の結果を受けたら、納税者は指摘内容に応じて過少分あるいは不納分を納付することになります。加えて「延滞税」や「加算税」がペナルティとして課されることになります。これらはまとめて「追徴課税」と呼ばれます。

なかでも「重加算税」は書類の改ざんなどの悪質な不正行為を行った場合に課されるペナルティで、最大50%もの税率になることもあります。

追徴課税の利率は滞納した期間に応じて変化するものも多いので、指摘を受けたらなるべく早い段階で納税しましょう。

税務調査の立会いを税理士に依頼する場合

税務の専門家でない場合、税務調査官に対応するのは難しいかもしれません。

顧問税理士がいるのであればその税理士に立会いを依頼するとよいですが、顧問税理士がいなかったり、自ら税務申告を行った場合には、別途、税務調査に対応してくれる税理士を見つけておくとよいでしょう。

税務調査に強い税理士の選び方

ひと口に「税理士」と言っても、税に関する法律や実務の種類はさまざまなので、税理士によって得意分野が異なります。

特に、税法の試験では税務調査に関する知識は問われないため、税務調査を経験していない税理士もいるでしょう。その点、国税局出身の税理士であればもともと調査を行う立場であったため、スムーズな対応が期待できます。

費用(報酬)の相場

税理士に税務調査の対応を依頼すると、調査当日の立会いだけでなく、資料の作成や是正などの事前準備も対応してもらえます。

報酬の相場は調査日数によっても異なりますが、日当制の場合おおよそ「1日3〜5万円×調査日数」とされています。修正申告が必要な場合は追加で10万円〜30万円の費用が発生することもあります。

元国税局員が語る税務調査の体験談

税務調査を行う側である国税局の元職員による「税務調査体験談」をまとめました。

税務調査で逮捕されることはある?

税務調査で脱税を指摘されても、逮捕にまで至ることは「ほとんどない」そうです。ただしごくまれに、税務調査がきっかけで警察のお世話になることもあるといいます。

>> 体験談を読む

知られざる国税局査察部「マルサ」の実態

映画で一躍有名になった「マルサ」という組織。その実態は国税局内の「査察部」という部署ですが、申告漏れやミスを是正するという通常の税務調査とは違う目的があるそうです。

>> 体験談を読む

税務調査における「お土産」とは?

税務調査がやってきたら“お土産”を渡さなくてはならない、といったウワサを聞いたことがあるでしょうか。お土産があると調査が早く終るなどとも言われているようですが、果たして実際のところは・・・?

>> 体験談を読む

過去に行った税務調査〜タレコミ編〜

税務当局にはしばしば、「あそこの会社が脱税している」というタレコミ情報が寄せられるそうです。ガセネタの場合もありますが、調査官はその情報をもとに税務調査を行うこともあるといいます。

>> 体験談を読む

おわりに

税務調査は、意図した不正をしていなくても実施され、申告漏れが発覚し、調査官から指摘を受ける可能性があります。常に正しい申告を心がけるのはもちろんですが、事前通知が来たらいつでも対応できるように備えておくことも大切です。

とはいえ、顧問税理士がいない人や税務に関する知識があまりない人にとっては、突然税務調査が行われることになったら不安になることでしょう。そのような場合は、税務調査に強い税理士に相談してサポートを受けることをおすすめします。

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