個人事業主にも税務調査はやって来る!対象になりやすい人の特徴や実例を紹介

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個人事業主にも税務調査は来る!対象になりやすい人の特徴や実例【税務調査ガイド】

監修: 門田 睦美 税理士

「税務調査は大企業に対して行われるもの」と考えている個人事業主の方もいるかもしれません。残念ながら、それは大きな間違いであって、税務調査は個人事業主に対しても実施されます。

では、税務調査の対象となりやすいのはどういった個人事業主でしょうか。税務調査の対象になった際に気をつけるポイントとあわせて解説します。

※事業を行っていない個人への税務調査、法人への税務調査については、以下のページを参照ください

目次

税務調査が入る確率は?

国税庁が2019年に発表した「税務行政の現状と課題」によると、税務調査のうち実地調査(※)件数の割合は、法人税は3.2%、所得税が1.1%となっています。

同じく国税庁が2020年に発表したデータによると、令和元年はコロナ禍の影響もあり、実地調査件数は法人税で前年比マイナス22.9%、所得税は前年比マイナス18.9%、消費税(個人事業者)は前年比マイナス20%と、いずれも減少しています。

数値だけで捉えると「税務調査などめったに来るものではない」と考えがちですが、一概にそうとも限りません。なぜなら、営んでいる業種や、売上・経費などの会計内容により、調査を受ける可能性が高まるケースがあるからです。

※実地調査とは、税務署が実際に納税者の事務所などの現地に出向いて行う調査を指します

税務調査の対象になりやすい個人事業主の特徴は?

申告漏れが多い業種は税務調査の対象になることがあります。さきほど紹介した「令和元事務年度 所得税及び消費税調査等の状況」では、個人事業主で1件当たりの申告漏れの所得金額が高額な業種が公表されています。

申告漏れ所得金額

これらの業種の多くは「現金取引が多い」「モノではない商品を扱っている」といった特徴があり、申告漏れの金額が多くなることから、税務当局も注目していることが予想されます。

また、ネット通販やネットオークション、コンテンツ配信など、インターネット取引を行う個人(個人事業主を含む)に対して、積極的に調査を実施していることが公表されています。そのため、インターネット関連の業種に関しても、調査の対象となりやすくなると考えられます。

そのほか、以下のような状況に該当する場合も、一般的に税務調査の対象になりやすいといわれています。

売上が大きい

売上が大きい、または短期間で売上が伸びている場合は、売上の増加に伴い修正箇所も増える可能性があります。つまり、1つ指摘した場合でも修正金額が大きくなる可能性があるため、税務調査が入りやすくなるといわれています。

売上高に比べて所得金額が極端に少ない

たとえば同業他者と比較して経費割合が極端に多い場合などは、所得を減らすために意図的に経費を調整しているのではないかと疑われる可能性があります。また、年によって所得金額の変動が大きい場合も、経費の調整を疑われる可能性があります。

現金取引が多い

たとえば水商売や、飲食店、美容室やエステサロンなどといった個人向けの事業を営む業種は、売上が預金口座に直接振り込まれないため、一般的に売上操作がしやすくなると考えられます。このことには税務当局も注目していることから、税務調査が入りやすくなることがあります。

売上が1,000万円弱の状況が続いている

売上が1,000万円を超えると、翌々年から消費税の納税義務が発生します。そのため、売上1,000万円弱の状態を維持し、消費税の納付を回避している個人事業主も存在します。

つまり税務署から見れば、消費税納税の義務から逃れるために、売上がギリギリ1,000万円にならないように売上を過少申告しているのでは、という疑いを持たれるケースがあるということです。

実際、税務相談Q&Aサービス「みんなの税務相談」に以下のような相談が寄せられていることからも、このことが伺えます。

Q.過去の売上が1,000万円前後だと税務調査の対象になる?

「過去3年間で売上が毎年1000万前後なので、課税事業主を免れるために売上を過少申告していないか調査したい」ということで、税務調査が入ります。令和1年の売上は990万円で、平成30年は1,065万円、平成29年は1,007万円でした。消費税の申告はしていません。

<税理士の回答>

平成29年と平成30年の売上が1,000万円を超えています。課税事業主にも関わらず消費税の申告がなかったため調査が入ったのでしょう。なお令和1年は課税事業者として消費税を納めないといけない年でしたが、売上の990万円が意味ありげな数字に見えます。数年遡って調査されるかもしれません。

>>全文はこちら

上記のケースは売上1,000万円を超えた翌々年は消費税納税が義務付けられていたにもかかわらず、消費税の申告がなかったため、税務調査の対象となりました。もちろん実際に売上が1,000万円弱を継続している場合は、税務調査が入ってもそれを説明できれば問題ありません。

これまで税務調査が入りやすくなる特徴をご紹介しましたが、該当するからといって、必ずしも税務調査が入るというわけではありませんし、反対に該当しない場合でも、税務調査の対象となる可能性は十分にありえます。

税務調査の対象とならないためにも、また税務調査が入った場合も対応できるように、日頃から売上や経費を正しく計上し、正確に申告することが必要となります。

税務調査に対応する際のポイント

税務調査の対象となった場合、まず事前通知により調査日程の指定がされることがほとんどです。日程に不都合がある場合は調整が可能なので、遠慮なく申し出ましょう。

税務調査の対象となる書類やその調査対象期間は、事前通知で知らされます。準備すべき書類については以下の記事で詳しく解説しています。

税務調査では5年(脱税など悪質な不正行為が発覚した場合は7年間)遡って調査される可能性があります。場合によっては資料を税務署に持ち帰って調査するというケースもありえます。手元にないと業務に支障をきたすと思われる書類は、コピーを取るなどで対応しましょう。

また、税務調査の連絡を受けて書類を整理しなおしていたら、過去の申告ミスが見つかったということがあるかもしれません。

実際に税務調査が行われる前であれば、自ら修正申告・期限後申告をすることで、追徴課税を軽減することができます

個人事業主の税務調査にまつわる相談事例

前述した、税務相談Q&Aサービス「みんなの税務相談」には、個人事業主の方から税務調査に関する投稿が寄せられています。相談事例の一部をご紹介します(※実際の投稿を編集しています)。

Q.建設業の一人親方です。過去3年間ほど架空で外注費を上げています。税務調査が入る連絡を受けましたが、税務調査前に修正申告をしたほうがいいのでしょうか。

<税理士の回答>

架空経費は重加算税の対象になる可能性が極めて高いので、早急に修正申告をしましょう。

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Q.修正申告や更正の請求をすると税務調査が入りやすくなるとネットで見かけましたが、本当でしょうか。

<税理士の回答>

修正申告することが原因で税務調査が入りやすくなるということは原則ありません。

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Q.法人成りを検討しています。個人事業主時代の申告について、税務調査が来る可能性はあるでしょうか?

<税理士の回答>

税務調査の選定は、いつ調査があるとは分からないのが実情です。

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Q.個人事業主および大家として不動産所得を申告しています。税務調査が入った場合、個人のプライベート用口座の入出金まで確認されますか?

<税理士の回答>

調査官の判断になると思いますが、その口座が確認される可能性は高いと思われます。

>>全文はこちら

Q.メルカリの売り上げが今年150万円と昨年の約2倍になりました。売上が突然伸びると調査対象となる聞いたのですが、本当ですか?

<税理士の回答>

ネット販売で150万円というのは決して多くはないので、あまり心配はいらないのではないでしょう。

>>全文はこちら

Q.「自力で確定申告するより税理士に依頼したほうが税務調査が入りにくい」と聞いたのですが本当でしょうか?本当ならその理由を教えてください。

<税理士の回答>

「書面添付制度」を利用すると、まず関与税理士の意見聴取があるので、税務調査の確立を下げる効果は期待できます。

>>全文はこちら

税理士に立会いを依頼した方がいい?

税務調査において調査官とのやりとりに不安を感じるようなら、税理士に税務調査の立会いなどを依頼するといいでしょう

税理士に依頼すれば、必要書類の準備・確認も協力してくれます。調査当日は調査官との質疑応答や、指摘内容の妥当性の判断などについてもサポートしてくれます。

さらに、調査後に税務署から指摘事項があり、修正申告が必要になった際にも申告の手続きをまかせることができます。

依頼するタイミングとしては、税務調査が行われることがわかった時点ですぐに相談するといいでしょう。

税理士費用の相場は?実例も紹介

税務調査に関する税理士報酬は、「調査前の対応」「調査当日の立会い」「修正申告の手続き」に分けることができ、金額はおおよそ以下のとおりとなっています。

  • 調査前の対応:3万円~5万円/1日あたり
  • 調査当日の立会い:3万円~5万円/1日あたり
  • 修正申告の代理手続き:10万円~20万円/1回あたり

税務調査は通常1~2日程度で終了しますが、場合によってはそれ以上の調査日数を要することもあります。そのため事前に報酬について確認しておくといいでしょう。

ここでは税理士ドットコムに寄せられた約10万件の相談実績の中から、税務調査に関する業務を税理士に依頼された個人事業主の方の費用実例を紹介します。

実例1)税務調査立会い:93,500円(税込)

  • 年間売上1000万円前後/下宿業(宮城県)

家族で下宿を営んでいる方から、税務調査に対応できる税理士を探しているというご相談です。ご自身で白色申告を行っていたため、何を調査されるか不安に感じていて、税務調査のアドバイスも受けたいということでした。

税務調査の立会いを依頼できる税理士が見つかり、93,500円でご契約されました。

実例2)税務調査立会い、修正申告:210,000円(税別)

  • 年間売上2000万円/建設業(埼玉県)

内装業をされている個人事業主の方から、税務調査を行うと連絡が来たため、税務調査に強い税理士をお探しというケースです。

今までご自身で確定申告を行っており、税理士に依頼することを検討されていた矢先のことだそうです。希望どおり税務調査を得意とする事務所と、税務調査立会いと修正申告で21万円でご契約されました。

実例3)税務調査立会い、修正申告:190,000円(税別)

  • 年間売上900万円/飲食業(栃木県)

スナックを経営される方で、ご自身で青色申告をしていますが、突然自宅に税務調査が入ったため、どうしていいかわからず税理士をお探しというご依頼です。

複数の税理士事務所に見積もりを取り、代理で税務署と交渉をしてくれる事務所に、税務調査立会いと修正申告で、計19万円でご契約されました。

おわりに

どんな個人事業主でも、税務調査の対象となる可能性は十分ありえます。そのため、万が一の際にも対応できるように、日頃から売上管理や帳簿管理などをきちんと行っておくことが重要です。

そして、税務調査の対象となった場合には、なるべく早めに税理士に立会いの依頼をしましょう。国税庁出身であるなど、税務調査の実績が豊富な税理士に依頼すればさらに安心です。

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