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税務調査の種類とは?拒否はできるの?【税務調査ガイド】

税務調査といえば、いわゆる「マルサ」のようなイメージが強いかもしれません。しかし実際のところ税務調査にはいくつか種類があり、その調査ごとに目的や内容、対象となる納税者が異なります。

そこで“もしも”のために知っておくべき税務調査の種類に加え、税務調査は拒否できるのかどうかについても解説します。

目次

税務調査とは

日本では税金の徴収に対して「申告納税制度」を採用しています。「申告納税制度」とは、納税者自身で所得などの申告を行うことで納税額を確定させ、納税者が自ら納付を行う制度です。

そのため、意図的であるかどうかに関わらず、申告に不正な処理が見つかることが想定されます。そこで税金の申告が正しく行われているかを確認する目的で行われる調査が税務調査です。

税務調査は事業を行う企業に対して行われるイメージが強いですが、納税をしていれば個人・法人に関係なく実施の対象となります。たとえば大きな利益を出していたり、数値変動や消費税還付額が大きい事業主、あるいは個人であれば、相続、贈与などにより不動産の異動があった場合に税務調査の対象になりやすいと言われています。

ただし、そのような特徴にあてはまらないからといって、必ずしも税務調査の対象にならないということではありません。

そして税務調査の結果、申告に誤りや虚偽が発覚した場合は申告の是正を命じられ、ペナルティとして延滞税や加算税などの追微課税を支払うことになります。

税務調査の種類

税務調査は、調査に申告者の同意が必要かどうかという点において、大きく「任意調査」と「強制調査」の2種類に区分されます。

その名の通り、「任意調査」とは任意で行われるもので調査に強制力はなく、申告者からの同意なしに調査が行われることはありません。反対に「強制調査」は、納税者の同意なしに調査を行うことが可能で、調査は強制力を持ちます。

任意調査

税務調査の大部分は「任意調査」に当てはまり、全体の約8割がこの任意調査だと言われています。

任意調査が実施される場合、納税者には事前通知によりその旨が伝えられます。基本的に事前通知は当日突然に、ということはなく、ある程度の余裕を持って行われ、納税者の都合が合わない場合には別の日程に変えることもできるとされています。

また、任意調査は実際に現地に出向いて調査を行う「実地調査」に加えて、実地調査を行う前に納税者の実態を把握する目的で行われる「準備調査」があります。

「準備調査」では納税者が提出した申告書や調査対象の立地条件を考慮します。この準備調査によって、実地調査で特筆すべき問題点などを洗い出します。また、準備調査により追微課税が発生する可能性が高い納税者から優先して「実地調査」の対象となります。

「実地調査」は以下の4種類あり、準備調査によって必要と判断された調査が行われます。

  • 一般調査
  • 現況調査
  • 特別調査
  • 反面調査

一般調査

一般調査が行われる場合には、基本的に納税者本人や委任している税理士に対して、いつ税務調査が行われるかの事前通知があります。

主な目的は、帳簿の確認を中心とした申告内容の確認です。しかし、調査官が必要だと判断すれば現場や倉庫などの確認調査が追加で行われることもあります。

現況調査

現況調査は一般調査のひとつですが、事前通知がなく、当日突然に捜査が始まることから、別名「抜き打ち調査」とも呼ばれます。

主に飲食店などの現金商売を生業とする事業者が対象となり、調査は帳簿の確認に加え、その場でレジや金庫などの「現金管理」を確認することが目的とされています。

この現況調査が行われる場合には余裕を持った事前通知はされませんが、強制調査ではないため、契約している税理士がいるのであれば、税理士の到着まで調査を待ってもらうことも可能です。しかし一般調査とは違い、事前通知をすると証拠物を隠蔽される可能性があると予測される納税者に対して行われる調査なので、証拠隠滅を防ぐという意味で日程の変更は難しいかもしれません。

特別調査

特別調査とは、準備調査の結果、一般調査のように短期間で調査が終了すると不正納税の全実態を掴み切ることが不十分だと判断された場合に行われる調査です。

特別調査も任意調査のひとつではありますが、事業規模が大きい場合や多額の不正申告があると判断された場合に実施され、一般調査の倍以上の日数をかけて細部まで調査が行われます。また、多くの場合において事前通知はなく、入念な準備調査を行った特別調査部門の担当者2〜10人程度によって調査が実施されます。銀行調査や反面調査が追加で実施される場合が多いのも特徴です。なお、反面調査については後述しています。

強制調査

任意調査では納税者の同意が調査実施に必要でしたが、一方で「強制調査」は、裁判所からの「強制調査許可状」を持って実施されます。もちろん納税者は調査の拒否はできず、別名「考察調査」とも呼ばれます。

強制調査によって脱税などの違法行為が確認されれば検察庁に告発され、刑事事件として処理されることになります。

強制調査の対象となるのは、計画的に多額の脱税を行っていると判断されるような特に悪質な事案です。最終的な目的は検察庁への告発となり、罰則を与え、犯罪の取り締まりを行うことを前提として行われます。

反面調査とは?

反面調査とは任意調査における実地調査のひとつですが、調査対象が本調査における納税者ではないという点でほかの税務調査と大きく異なります。

納税者に対する調査だけでは正確性・妥当性を判断しきれなかった場合に、取引先や銀行、ときには退職した元従業員にまでその調査の範囲が広がります。

そのため、以下の点に当てはまる場合、反面調査が実施されやすいです。

  • 売上・仕入に計上漏れの疑いがある
  • 外注費が発生している
  • 社宅などで家賃を計上している

調査としては、納税者の申告の正確性・妥当性を検証するために、領収書や請求書、納品書などの金額や内容に誤りがないか、納税者と取引のあった企業や銀行などと照らし合わせて確認を行います。

また、反面調査が行われることになると、調査の対象となる取引先に対してマイナスなイメージを与えることから、一般調査に比べても社会的に信用を失う恐れがあるでしょう。

税務調査は拒否できるのか

強制調査は納税者に拒否権がないことは先に書いた通りですが、任意調査においても 実質的には調査を断ることはできないということが現状です。

なぜなら、任意調査には強制力がないとは言え、正当な理由が無く調査を断ることや、税務職員の質問に対して答えないなど、調査官の求めに応じないということは認められていません。そのような行為に対しては、国税通則法によって、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金が科せられることから、事実上任意調査であっても調査の実施を拒否することはできないと考えるのが自然です。

処分に不服がある場合

税務調査そのものを拒否することはできない、というのは書いた通りですが、ただし、税務調査後に決定された処分に納得できない場合、不服の申し立てが可能です。

その場合、まず、処分の通知がされた翌日から3ヶ月以内に税務署長に対して「再調査の請求」を行うことができます。

「再調査の請求」により再調査が行われると、税務署長より「再調査決定書」にて納税者に改めて決定事項が通知されますが、それでも不服がある場合、通知の翌日から1か月以内であれば、今度は国税不服審判所長に対して「審査請求」を行うことができます。国税不服審判所とは『納税者の正当な権利を守る機関』として制定された国税庁の特別機関で、税務署長などが行った処分に対して第三者の立場から公正な裁決を行うことを目的としています。なお、「再調査の請求」を省略して「審査請求」を行うことも可能です。

国税不服審判所にて「審査請求」が行われると、国税不服審判所長から裁決が下されます。この裁決の内容は、最初の更正や再調査の請求で下された処分に比べ、納税者に不利益になることはないように定められています。

しかし、それでもやはり裁決の内容に不服がある場合、裁決の通知が下された翌日から6か月以内であれば、裁判所に「訴訟」を起こすことができます。

「再調査の請求」「審査請求」共に、納税者に対して平等に与えられた権利ですので、正当な理由がある場合は検討しましょう。

おわりに

税務調査は明らかに意図的な脱税を行っている個人や事業者だけに実施されるものではありません。いざ税務調査が行われた際、帳簿や領収書などの書類で正当性を証明できなければ、追微課税を納めなくてはなりません。

そのためにも日々の記帳づけや領収書管理はきちんと行うことはもちろんのこと、万が一税務調査の対象となった場合には、税理士への立会いの依頼を検討してみましょう。

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