〈個人事業主向け〉源泉徴収された所得税と還付金の仕訳方法 - 節税や実務に役立つ専門家が監修するハウツー - 税理士ドットコム

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〈個人事業主向け〉源泉徴収された所得税と還付金の仕訳方法

納め過ぎた所得税があった方は、確定申告(還付申告)をすることにより、その分の所得税が還付されます。確定申告シーズン中であれば1か月~1か月半、それ以外であれば2週間~1か月ほどで、還付金が振り込まれます。

還付金が振り込まれたときの仕訳方法は、所得税について事前にどのような仕訳をしていたかによって異なります。

このページでは、源泉徴収をされたときや還付金が振り込まれたときなど、所得税の仕訳方法を解説いたします。税理士をつけずに自分で経理をやっている方、フリーランスになったばかりという方は必見です。

目次

源泉徴収された所得税の仕訳

個人事業主やフリーランスで働いている場合は、報酬の受け取りにあたって、源泉徴収をされていることもあるでしょう。このように源泉徴収された所得税を仕訳する方法には、勘定科目に「事業主貸」「仮払金(仮払税金)」を使う方法があります。

源泉徴収税は経費にできない

なぜ勘定科目に「事業主貸」や「仮払金(仮払税金)」を使うのかというと、所得税や住民税などは経費として扱えないからです。これらの税金は納税者自身に課されたものであり、事業とは関係ありません。そのため、通常の経費とは区別して仕訳する必要があるのです。

事業主貸を使うと、源泉徴収額を管理するだけで済むので仕訳が簡単です。一方、仮払金は源泉徴収額を明確に管理することができます。

このようにそれぞれに特徴があるので、以下に紹介する仕訳方法などを参考に、お好きな方法を選ぶと良いでしょう。

事業主貸を使って仕訳する

事業主貸とは事業用資金をプライベートのことに用いた場合に使う勘定科目のことです。たとえば、事業とは関係のない食事や水道光熱費などに使った場合に事業主貸を使います。そして、源泉徴収された所得税の場合も、事業主貸を使って以下のように仕訳していきます。

借方金額貸方金額
普通預金〇〇円売上〇〇円
事業主貸〇〇円  

※記帳では摘要などに「仮払源泉徴収税」とつけておくと分かりやすくなる

この仕訳は売上が発生して、普通預金と事業主貸(源泉所得税)が増加していることを意味しています。この通り、本来であれば現金などの資産の増加だけで済むのですが、源泉徴収されているため、「事業用資金から立て替えている」という仕訳を行う必要があるのです。

仮払金(仮払税金)を使って仕訳する

また、仮払金(仮払税金)で仕訳を行うこともできます。仮払金とは一時的に支払っているお金の処理するための勘定科目で、仮払税金とは仮納付額を管理するための勘定科目です。これらの勘定科目を使っても、源泉徴収された所得税を仕訳することができます。

借方金額貸方金額
普通預金〇〇円売上〇〇円
仮払金(仮払税金)〇〇円  

この仕訳によれば、源泉徴収された段階ではまだ所得税額が確定していないため、いったん仮払金として保留しておくことを意味しています。言い換えると、「税務署に対して仮払いをする」という仕訳を行っているのです。この仕訳でも源泉徴収額を管理することができます。

予定納税をしたときの仕訳

中には所得税を納税するにあたり、予定納税を行う必要がある方もいるでしょう。この予定納税とは「その年の5月15日時点に確定している予定納税基準額が15万円以上の場合に、あらかじめ所得税・復興特別所得税を納付しておく」という制度です。

なお、この制度は納税者が自由に選択できるものではなく、税務署から対象者へ通知書が送られた人は全員対象です。そして、予定納税基準額の3分の1の金額を第1期(7月1日~7月31日)と第2期(11月1日~11月30日)に納めなければなりません。

基本的には事業主貸を使って仕訳を行う

仮に予定納税を行う場合であっても、事業用資金の出入りが発生したらその時点で仕訳を行う必要があります。このときには基本的に「事業主貸」を使って仕訳を行えばよいでしょう。

借方金額貸方金額
事業主貸〇〇円普通預金〇〇円

※記帳では摘要などに「第〇期分予定納税」とつけておくと分かりやすくなる

このように事業主貸を使って、事業用の預金口座の残高が減ったことを記録します。なお、もしプライベート用のお金から予定納税を行った場合は、この仕訳を行う必要はありません。あくまでも事業用資金が増減しているものを記録していると理解しておきましょう。

還付金が振り込まれたときの仕訳

続いて税務署から還付金が振り込まれたときの仕訳方法について説明します。この仕訳は源泉徴収された際に、何の勘定科目を使っていたかによって変わってきます。また、中には還付加算金が一緒に振り込まれることもあるので、それぞれを確認してみましょう。

事業主貸で仕訳している場合は?

源泉徴収時点で事業主貸を使っていたら、還付時点では「事業主借」を使って仕訳を行う必要があります。この事業主借とはプライベート用のお金を事業に使った場合に用いる勘定科目です。実際の処理では事業主借(還付金)を貸方にして仕訳をします。

借方金額貸方金額
普通預金〇〇円事業主借〇〇円

なお、この還付金が振り込まれたときの仕訳は、事業用の預金口座に振り込まれた場合に、残高が増えたことを記録するためのものです。言い換えると、プライベート用の預金口座に還付金が振り込まれた場合には、この仕訳を行う必要はありません。

仮払金(仮払税金)で仕訳している場合は?

もし源泉徴収を仮払金(仮払税金)で処理していたら、還付にあたってそれを処理しなければなりません。つまり、納税したり、還付されたりしたら仮払金を「0円」にする必要があります。

借方金額貸方金額
普通預金〇〇円仮払金〇〇円
事業主貸〇〇円  

このとき、事業主貸は支払った(確定した)所得税、普通預金の増加は仮払金のうち還付されたお金を意味しています。このように仮払金を使うと、源泉徴収額を把握しつつ、所得税額と還付金額に合わせて仕訳を行うことができます。

還付加算金は「雑所得」になる

還付金が振り込まれる場合に「還付加算金」というものが一緒になっている場合もあります。この還付加算金とは簡単にいえば、還付金を受け取る際に発生した利息のようなものです。ただし、仕訳では受取利息ではなく、「事業主借」を使って処理する必要があります。

借方金額貸方金額
普通預金〇〇円事業主借〇〇円

プライベート口座に入金されたときの仕訳は必要ありませんが、確定申告時に「雑所得」として申告しなければならない点には注意が必要です。

ご自身が還付加算金を受け取っているか確認する方法は、税務署から届く「国税還付金振込通知書」の「内還付加算金」という項目を見れば調べられます。ここに金額が入っていれば、それが還付加算金です。

個人事業税は「租税公課」で仕訳を行うので注意する

今まで説明してきた仕訳はあくまで「所得税」に関するものなので、事業主貸などを使って仕訳を行うように説明をしてきました。しかし、個人事業を行っている場合には所得税以外にも、さまざまな税金を支払わなければなりません。その1つに個人事業税があります。

個人事業税とは特定の業種を営む個人事業主が納める地方税のことです。こういった税金は事業に関わるものであるため、勘定科目に「租税公課」を使うことができます。そのほかにも「租税公課」を使って仕訳を行う税金に固定資産税や自動車税、消費税や印紙税があります。

ただし、あくまでも事業に関係あるものに限られるため、自家用車に課される自動車税などを事業用口座から支払う場合は「事業主貸」を使って仕訳しなければなりません。このほか住民税や延滞税なども事業とは関係ない税金であるため、経費として仕訳しないように注意をしてください。

おわりに

個人事業主・フリーランスの方にとって所得税や還付金の仕訳は必要ではあるものの、あまり馴染みのない取引かもしれません。ここでは源泉徴収時点の仕訳と還付時点の仕訳を説明したので、もし何か仕訳で困ったら再度確認してみてください。

また、もし記帳や確定申告が大変という場合には、税理士に代行してもらう方法があります。そのほか、仕訳などで分からないことがあれば税務署に確認する方法もありますので、正しく仕訳を行うようにしましょう。

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