勘定科目を決めるポイントとは?衣装や装飾品など、季節行事の備品類の仕訳方法 - 節税や実務に役立つ専門家が監修するハウツー - 税理士ドットコム

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勘定科目を決めるポイントとは?衣装や装飾品など、季節行事の備品類の仕訳方法

展示会や社外イベントのために、装飾品を購入したり、ノベルティを作ることがあると思います。また、クリスマスやハロウィンなどといった季節行事を盛り上げるために、コスプレ用の衣装を購入することもあるでしょう。

その際の購入費用が、消耗品費になるのか、広告宣伝費や販売促進費になるのか、どのように仕訳をすれば良いのかは迷うところです。

今回は、行事のために購入した衣装や装飾品、無料配布したノベルティなどの判断に迷うモノの仕訳方法をピンポイントで解説いたします。

目次

勘定科目を決めるポイント

普段あまり仕訳をすることがない取引の場合は、どの勘定科目を使えばいいのか迷ってしまうものです。そこで、勘定科目を決めるポイントを確認してみましょう。

その取引に当てはまる区分を守る

実は、勘定科目というのはある程度自由に決めて良いことになっています。たとえば、イベントに使ったコスチュームを消耗品費としたり、広告宣伝費として仕訳しても良いのです。

ただし、簿記のルールからは外れることはできません。そのルールとは「資産、負債、純資産、収益、費用」といった「5つのグループを守ること」です。たとえば、コスチュームの購入代金を費用ではなく負債とするなど、性質が異なるグループにすることはできません。

「分かりやすいもの」「継続的に使用できるもの」を選ぶ

勘定科目を選ぶポイントは2つあり、まずは「客観的に分かりやすいもの」、そして「継続して使う」ことです。

それぞれの勘定科目には一般的な解釈があります。たとえば、消耗品費であれば「取得金額が10万円未満のもの・使用可能期間が1年未満のもの」といった具合です。そのため、その勘定科目を見て「何に使ったのか」が分かるものを選ぶようにしましょう。

また、一度勘定科目を決めたら、原則として継続利用しなければなりません。たとえば、あるときは消耗品費として仕訳し、あるときは広告宣伝費として仕訳していると、継続性を担保できなくなってしまいます。

展示会で着用したコスチュームの仕訳

自社ブランドや自社製品の認知度を高めるために展示会に出展する、というマーケティング施策をとる企業もあるかと思います。その際に企業のイメージ性、統一性を出すことを目的に、スタッフへ専用のコスチュームを着用してもらうということも珍しくはありません。

こういった展示会で着用したコスチュームの仕訳はどうなるのでしょうか。

1着あたり、10万円以上するものは「工具器具備品」で処理する

もしコスチュームの1着あたりの金額が10万円以上するのであれば、これは「工具器具備品」勘定として処理すると良いでしょう。工具器具備品とは10万円以上の工具や器具、備品のことで、コスチュームを備品だと考えて以下の通りに仕訳を行います。

借方 金額 貸方 金額
工具器具備品 10万円 現金 10万円

そして、この備品を耐用年数に応じて減価償却することになります。仮に耐用年数を2年とすると、決算を迎えるにあたって減価償却費を計上する仕訳が必要です。

借方 金額 貸方 金額
減価償却費 5万円 工具器具備品 5万円

なお、減価償却にあたっては「少額減価償却資産の特例」という制度があるので、青色申告者であればこの制度を使って最高30万円まで全額償却することも可能です。

借方 金額 貸方 金額
減価償却費 10万円 工具器具備品 10万円

1着あたり、10万円未満のものは「販売促進費」などで処理する

もしコスチュームの1着当たりの金額が10万円未満であれば、「販売促進費」で仕訳することができます。販売促進費とは主に特定の商品等をキャンペーンするために使った費用を表す勘定科目で、以下の通りに仕訳を行います。

借方 金額 貸方 金額
販売促進費 3万円 現金 3万円

社外イベントで使用した装飾の仕訳

社外イベントを行うにあたり、ブースに装飾などを施すこともあります。また、店舗などでも季節のイベントに合わせて、店内を装飾するということもあるでしょう。こういった装飾のためにかかった製作費用はどのように仕訳すべきなのでしょうか。

1点あたり、10万円以上するものは「工具器具備品」で処理する

コスチュームと同様で、イベントに使った装飾品の金額が1点当たり10万円以上する場合には、「工具器具備品」で処理します。また、たとえば看板を作成した場合は、耐用年数が3年となっているため、それぞれの耐用年数に従って減価償却していきます。

1点あたり、10万円未満のものは「広告宣伝費」などで処理する

もしイベントなどの装飾費用が10万円未満であれば、「広告宣伝費」として処理できます。広告宣伝費とは主に間接的に商品などを宣伝するために使われたお金のことで、看板やポスター、パンフレットなどを作るために使った場合はこの勘定科目で処理します。

借方 金額 貸方 金額
広告宣伝費 3万円 現金 3万円

また、店舗で季節のイベントに合わせて装飾するといった場合には、「消耗品費」で仕訳をしてもいいでしょう。消耗品費とは10万円以下のもの、または1年以内に消耗するものを言います。企業や商品などを宣伝する目的でなければ、消耗品費で仕訳をしましょう。

借方 金額 貸方 金額
消耗品費 3万円 現金 3万円

販売会で配布したノベルティの仕訳

販売会などに参加するにあたって、うちわやポケットティッシュなどのノベルティを配布するという場合もあるでしょう。こういったノベルティの仕訳方法についても確認します。

目的に合わせて「広告宣伝費」などで処理する

ノベルティは不特定多数の人に対して、企業や製品を宣伝するために使います。そのため、基本的に「広告宣伝費」に当てはまるので、以下のように仕訳をします。

借方 金額 貸方 金額
広告宣伝費 5万円 現金 5万円

なお、何かの商品を販売したり、契約を獲得したりするためのノベルティであれば、「販売促進費」として仕訳を行っても良いでしょう。そのため、「何のための支出なのか」を考えたうえで、その取引に合った勘定科目を選ぶことが大切だといえます。

金額が高くても単価が低ければ「広告宣伝費」を使う

また、ノベルティの単価は基本的に低いため、大量に作った場合でも「広告宣伝費」として仕訳を行うことになります。たとえば、以下のように金額だけを見たら「工具器具備品」で処理するような場合も、取引内容に合わせて勘定科目を選ぶようにします。

借方 金額 貸方 金額
広告宣伝費 30万円 現金 30万円

このように不特定多数の人に対して宣伝するために使うもので、1個当たりの単価が低いものであれば「広告宣伝費」を使って仕訳を行うとよいでしょう。

おわりに

支出したお金が「どの勘定科目に当てはまるのか」といった悩みはよくあるかと思います。基本的には資産なのか、費用なのかといった分類を間違えてなければ、それほど大きな問題にはなりません。

ただし、帳簿を見たときに意味が通じないものだと困ってしまうので、取引内容や金額などを踏まえてしっかりと仕訳を行いましょう。もし「勘定科目や仕訳方法が分からない」などがあれば、税理士や税務署などに確認すると良いでしょう。

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