交際費を損金算入するには?その条件や上限金額をわかりやすく解説

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交際費を損金算入するには?その条件や上限金額をわかりやすく解説

監修: 屋 倫平 税理士

「接待交際費(交際費)」は原則として、その全額が損金不算入です。ただし、損金不算入額の計算にあたっては、一定の特例措置が設けられています。

その特例措置のことを「交際費課税の特例措置」といい、令和4年(2022年)度税制改正により、適用期限が2024年3月末までとなることが決定しました。

目次

交際費課税の特例措置とは

税法では、原則として「法人が支出する交際費は損金算入できない」と定めています。

ただし、時限的に交際費の損金算入を認める「交際費課税の特例措置」という制度が設けられています。

特例が適用される期限は度重なる税制改正によって延長され続けており、令和4年(2022年)度税制改正でも2024年3月末まで延長されました。

この特例措置は、法人の状況によって以下のように上限額が決められています。

資本金1億円以下の中小法人の場合

中小法人(資本金が1億円以下の法人)では、以下のいずれかを選択適用することになります。

  1. 定額控除限度額まで、接待交際費を全額損金計上する
  2. 上限なく、接待飲食費の半額を損金計上する

1つ目を選んだ場合には、最大で800万円まで損金として計上できます。

2つ目を選んだ場合には、接待飲食費が発生するごとに、その半額を損金として計上できるという内容になっています。

つまり、「接待飲食費が1,600万円を下回る」場合は1つ目の措置を適用した方が有利になり、「1,600万円を超える」場合には2つ目を選択した方が有利になると言えます。

資本金1億円超100億円未満の大企業の場合

大法人(資本金が1億円超100億円未満の法人)では「上限なく、飲食費の半額を損金計上できる」ようになっています。

こちらは先に解説した中小法人の2つ目と同じであるため、損金不算入額は「接待飲食費 × 50%」で算出できます。

資本金100億円超の大企業の場合

2020年度の税制改正において、資本金の額が100億円を超える法人はこの特例の対象から除外されることとなりました。

除外については、2020年4月1日以降に開始する事業年度から適用されています。

個人事業主の場合

個人事業主は法人と異なり、法律によって交際費の上限額が定められていません。したがって、上限なく交際費として必要経費に計上することができます。

どのような支出が「接待交際費」になる?

接待交際費とは、得意先や仕入先、その他事業に関係する人に対して、接待や供応、慰安、贈答その他これらに類する行為のために支出する費用をいいます。

また、接待等のために使った直接費用だけでなく、移動に使ったタクシー代などの間接費用も含まれます。

「接待飲食費」の範囲

交際費のうち、以下に当てはまるものは「接待飲食費」となります。特例措置による損金計上額の計算において、「接待交際費」とは区別する必要があるので覚えておきましょう。

  • 自社の従業員がクライアントなどを接待して飲食するための飲食費
  • 飲食のために発生するテーブルチャージ代やサービス料、会場費など
  • 飲食後に、飲食店等から渡される持ち帰り用のお土産代など
  • クライアントの業務や行事に弁当等の差入れを行うための弁当代など
  • 親会社やグループ内法人の役員等に対して接待するための飲食代

一方で、以下は接待飲食費には該当しません。

  • ゴルフや演劇といった行事や催事の接待と合わせて行った飲食の費用
  • 飲食物の詰め合わせといった贈答物のための費用 など

そのため、「上限なく、接待飲食費の半額を損金計上する」を選んだ場合には、これらは損金算入できないので注意しておきましょう。

接待費に該当しないケース

前述した接待飲食費は「1人当たりの支出額が5,000円を超える」ものが前提です。

そのため、1人当たりの支出額が5,000円以下の場合には、その支出は「会議費」などとして扱われます。

5,000円以下なら「会議費」

1人あたりの飲食代が5,000円以下であったら「会議費」として損金算入ができます。

会議費とは「会議に関連して、茶菓や弁当などのために使った費用」のことで、これには会場の利用費や資料代なども含めることもできます。

会議費は損金算入の上限金額が定められていないため、会議費として計上できるものはこちらを優先しましょう。

広告宣伝費になることも

贈答品がカレンダーや手帳、タオルなどであれば、「広告宣伝費」として扱える場合があります。

特に不特定多数に対する宣伝を目的としている場合は、交際費ではなく、宣伝広告費となります。会議費と同様に、宣伝広告費として計上できる場合には、こちらを優先するようにしましょう。

従業員のために使った費用は「福利厚生費」

中には従業員のために使った運動会、演芸会、旅行などの費用を交際費として認識している方もいるかもしれません。

しかし、交際費とは税法上において、「得意先や仕入先などのために使った接待等の費用」として規定されています。

そのため、従業員の慰安のための支出は、交際費ではなく「福利厚生費」などとして計上しましょう。

おわりに

「交際費課税の特例措置」を利用する場合には、決算申告において「交際費等の損金算入に関する明細書(別表15)」を使います。この明細書に必要事項を記入することで、「損金不算入額」を算出できます。

この記事で解説した「交際費」に限らず、事業で支出した費用はその実態に応じて勘定科目を選ばなくてはなりません

費用の仕訳や処理についてわからないことがあれば、所轄の税務署や顧問税理士に相談し、正しい申告を心がけましょう。

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