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「原発避難者」の固定資産税、激増の可能性…軽減措置が2021年度末で終了、今後は未定

固定資産税

「原発避難者」の固定資産税、激増の可能性…軽減措置が2021年度末で終了、今後は未定
浪江町役場(Googleストリートビューより)

東日本大震災や福島第一原発の事故で住宅を解体した場合、固定資産税の減額特例があるが、これが2021年度末で終わってしまうため、2022年度から大幅に増額されることになる。東京新聞がこの問題を7月に報じて、大きな話題になった。

総務省や福島県浪江町などによると、この減額特例は、東日本大震災で住宅が滅失・損壊した場合に、固定資産税を軽減するもので、福島第一原発事故で避難した住民たちが、住宅を解体した場合の敷地についても、適用されてきたが、延長などの措置がなければ、期限を迎えることになる。

また、避難指示が出ている間は全額、解除されてからは3年間半額する別の特例もあるが、こちらも期間が決まっているため、期限をすぎると軽減措置がない状態になってしまう。

東京新聞によると、浪江町の場合、帰還した住民は6%にとどまる一方、住宅の解体は進んでいるため、特例措置がなくなると、負担が一気に増すことになる。

今回話題になっている固定資産税の減額特例は、具体的にどのような仕組みになっているのか。田邊美佳税理士に聞いた。

●200㎡以下の住宅用地だった場合、固定資産税は6分の1になる

まず、一般的な住宅については、どのような課税の仕組みになっているのか。

「住宅用地については、税負担を軽くするため『課税標準の特例』が設けられています。税金計算の基礎となる課税標準は、敷地面積に応じて、軽減されています。例えば、住宅敷地面積が200㎡以下の場合、固定資産税の課税標準は価格の6分の1となります。

住宅用地敷地面積 固定資産税 都市計画税
200㎡以下 価格の1/6 価格の1/3
200㎡を超える部分 価格の1/3 価格の2/3

居住用の家屋が建っておらず、更地となっている場合には、この特例が適用されないため、敷地面積が200㎡以下の場合には、単純計算で固定資産税に6倍もの差が生じてしまうことになります」

東日本大震災の被災地の場合、この部分での特例があるということか。

「そうですね。東日本大震災により建物が滅失・損壊した場合、通常であれば更地として固定資産税を納めることになってしまうので、被災者にとってかなりの負担となってしまいます。

そこで、現在住宅が建っていない場合であっても、一定の条件を満たせば住宅用地とみなして、特例を適用できることとなっています。

しかし、この被災した住宅用地の特例の適用期間は2021年度分までとなっているため、延長されない場合、2022年度分からは更地として固定資産税が課税されることとなります。

ただ、実際は単純に6倍になるわけではありません。軽減措置がなくなった場合、更地は非住宅用地の扱いとなり、『商業地等』の区分で計算されるので、課税標準額は最大でも評価額の70%となります。つまり、最も税額が増えるケースを想定すると、評価額の6分の1だったものが、10分の7になりますので、税額は4.2倍になります」

●今後、軽減措置が延長になる可能性は?

では、この軽減措置が延長される可能性はないのか。総務省固定資産課は、「現時点で決まったことはないが、今後、関係省庁の要望を踏まえ、政府与党で議論することになるのではないか」と話している。

【取材協力税理士】
田邊美佳(たなべ・みか)税理士
オネスタ税務会計事務所所長。公認会計士・税理士・行政書士・ファイナンシャルプランナー。相続税申告、生前対策業務に特化。国際相続案件にも対応可能。
事務所名 : オネスタ税務会計事務所
事務所URL:http://www.onesta-tax.com/

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