財務省が「うんこドリル」にかけた熱い期待「税金は社会に必要だとピンときて欲しい」
税金・お金

「日本一楽しい税金ドリル」なる一風変わった冊子が今年11月はじめに発行された。財務省主税局と「うんこドリル」シリーズを発行する文響社(東京都港区)がコラボしたもので港区の小学校を中心に配布が始まっている。
学習ドリルとしては異例の大ヒットを記録する「うんこドリル」シリーズとタッグを組んだ財務省主税局の担当者は「この冊子を読んで、税金は社会にとって必要なものだとピンときてもらえたら」と期待を寄せる。
●「うんこと税金に共通するものは?」
『もっと知りたい税のこと』『●●年度税制改正』を毎年、発行している主税局が、「子どもたちが税のことを楽しく学べるように」という目的で始めた企画だという。
すでに海上保安庁や金融庁が「うんこドリル」シリーズとのコラボ実績があると聞き、夏に財務省から文響社に打診し、話はトントン拍子に進んでいった。
話はおやつを買った帰り道、主人公・うんこねこが、うんこ先生に会うシーンから始まる。
うんこ先生が出す5つの質問は、財務省と文響社が協議を重ね作成したものだ。
「おやつを買ったとき、うんこねこが気づかずにはらっていた税金はなに?」(もんだい1)
「子ども1人が小学校を卒業するまでにどれだけの税金が使われている?」(もんだい3)
中でも頭を捻らせたのが、もんだい5だった。
「伝統的な『社会の会費』という言葉を小学生にわかりやすく伝えるために、検討を重ね『うんこと税金に共通するものは?』(もんだい5)という質問を作りました。この質問には思い入れがあります」
大人でも悩んでしまうが、結論から言えば、答えは「肥料」だ。その意は「どちらも、ゆたかですばらしいものを育むために、ひつようなもの」(本文より)。
「子どもの頃から税金に触れることは大切です。納税する側になる前の段階で、憲法が定めた納税の義務について税金とはどんなものか、自分の頭で考えて関心を持ってもらいたいですね」(主税局)
子どもたちが楽しく学べるように冊子以外にも、うんこ先生と学べるゲームもリリースした。冊子を紹介した財務省公式ツイッターには、RTや「いいね」もこれまでになく反響があったといい、大人のハートもつかんだようだ。
●大人向けには「メールマガジン」
なお主税局では大人向けにメールマガジンも発行している。
「主税局の政策や海外の税制などを担当者がまとめたコラムを毎月、発行しています。大人の方には、ぜひこちらを登録していただけたら」(同)
メールマガジンの登録は、財務省のサイトからできる。