会社員の副収入としても注目の「高配当株」。選び方や注意点は?
税金・お金

株式投資にはさまざまな方法があるが、その中のひとつに、株を持っているだけで配当金を得られる「高配当株投資」がある。
配当金は、会社が株主に利益の一部を還元するというもの。株式投資をする際にはある程度まとまった資金が必要になるが、高配当株投資であれば株を保有している間、継続して高い配当が得られるのが魅力だ。
これまでは、配当利回りが3〜4%程度であれば高配当株と言われてきたが、最近では配当利回りが10%を超える銘柄も少なくない。もし株価2000円の銘柄に100株投資した場合、配当利回りが10%であれば、年に2万円の配当を得ることができるのだ。
物価は上昇し賃金が上がらない今、高配当株投資で“お金に働いてもらう”ことにメリットを感じる人も多いと思うが、注意点はあるのだろうか。門田睦美税理士に聞いた。
●いまは高配当株でも将来的に配当が減るリスクも
——なぜ今、配当利回りの高い銘柄が増えているのでしょうか。
「配当利回りに与える影響はさまざまですが、昨今では、コロナにより業績などに打撃を受けた・または受けたと信じられている会社の株価は下がる傾向があります。
配当利回りは『1株あたりの年間配当金÷1株あたりの株価✕100』で計算します。つまり、配当利回りは株価に対しての配当金額の割合になるため、株価が割安な株を入手し、その会社がアフターコロナで業績が上がれば、配当が増える=配当利回りが上がることになるため、現在では当該企業が増加していると考えます。」
——配当狙いで銘柄を選ぶ場合、何をポイントに選べばいいでしょうか。
「まず、現在高配当を予測している会社の株に飛びつき購入するのは危険と言えます。今後も現況の高配当が続くかどうかの業績判断が必要です。
購入後に業績不振などで減配となり、損するということもあるため、決算資料をしっかり確認する必要があります。
・営業利益や純利益がプラスか?
・売上は増加または安定しているか?
・自己資本比率は高いか?有利子負債の確認(支払利息、借入金)
・キャッシュフローはプラスか?
決算資料では上記の項目をチェックする必要があると考えます。」
●投資は生活必要資金ではなく余剰資金で行うこと
——最後に、高配当株に投資する際の注意点をお教えください。
「一見高配当株に見えても、前述したように減配や、株価下落のリスクが高いことがあります。
なお、あくまでも投資は、生活必要資金や短期的必要資金から行わないことをお勧めします。投資用資金を用意し末永く保持する準備があれば、業績をチェックしておきながら優良株に投資することが可能になると思われます。
また、決算資料を5年以上チェックして財務状況が安全だと判断できる会社については、短期的に売買するよりは、長期保有を行うことにより結果的に配当金を多く得られる可能性もあります。一喜一憂せずにデータをしっかり見ることが必要であると考えます。」
【取材協力税理士】
門田 睦美税理士
ワンストップで処理することが可能で、手続きごとに依頼を選ぶことの煩わしさが生じません。また、英語も堪能で国際税務所の経験より国際税務にも知識があります。報酬は、価格表によること、リモートスタッフの利用により安価に管理されリーズナブルになっています。
事務所名 : 門田 睦美税理士事務所
事務所URL:https://kadotaltasroffice-lp.com/