【キャッシュフローの改善】キャッシュインを早くする具体的な方法とは?

安定した経営を行う為には、資金の流れが良いこと、つまりキャッシュフローが最適化されていることは欠かせません。もしキャッシュフローに問題を抱えている場合、キャッシュフローの改善を検討しましょう。キャッシュフローの改善には、「キャッシュインはキャッシュアウトより多くする」「キャッシュインは早く受け取り、キャッシュアウトは遅く出す」ことが基本の考え方になります。
このページでは、キャッシュインを早くする方法に的を絞って提案しています。どうすればお金が早く手元に入ってくるようになるのか、具体的な方法をまとめました。
目次
改善できるポイントとは?
会社にお金が入ってくるのはいつでしょうか。具体的には以下のような場合です。
- 商品やサービスを販売して入金された時
- 資産を売却して入金された時
- 借入や株式などで資本を大きくした時
上の3つの中で、キャッシュインを早くするために改善の余地があるのは、「商品やサービスを販売して入金された時」です。キャッシュインを早めるには、販売から入金までの流れや対応を見直しましょう。
キャッシュインを早くする具体的な方法
それでは、キャッシュインを早くする具体的な方法を見ていきましょう。方法は大きく「入金タイミングの改善」と「対応フローの仕組み化」の二つにまとめられます。
入金タイミングの改善
まずは、販売から一定期間後に入金されるという流れである場合、その入金のタイミングを早めることができないか検討しましょう。
前受金を活用する
前受け金を受け取るようにすれば、当然ながらお金は早く入ってきますし、回収の手間もありません。詳しくは以下の記事も合わせてご参照ください。
代理店には保証金制度を活用する
もし、営業代理店等を利用している場合は、保証金の請求を検討しましょう。保証金を受け取ることで、売上より先に現金が回収できます。
リース契約を活用する
一括で購入してもらえないような高額な商品は、リース会社を通して購入してもらうことを検討しましょう。リースといえば車や機械設備が浮かびますが、基本的にはどのような商品でもリースにすることができます。
対応フローの仕組み化
売上を回収するまでの対応フローは仕組み化し、素早く対応するようにしましょう。また、顧客管理も大切です。請求書の発行から入金に至るまで、いくつかのパターンに分けて対応策を決めておきましょう。対応フローを着実にこなすことにより、管理が徹底して行えるようにするとよいでしょう。
請求書は即時発行する
月締め請求ではなく都度請求に変更しましょう。また、支払いの締切りも、請求書発効日から30日以内等、できる限り早目に設定しましょう。月末締め翌月末入金と比較すれば、最大2ヶ月早く資金を回収できるようになります。
決済方法を変更する
代金引換や銀行振り込み、カード決済に変更をお願いしましょう。またファクタリングを利用するのも手です。ファクタリングとは売掛債権をファクタリング会社に売却し、現金化することです。手数料はかかりますが、資金回収までのタイムラグを解消することができます。
手形割引を活用する
取引先がどうしても手形払いを変更してくれない場合は、手形割引を利用して即日現金化しましょう。
値上げ・遅延損害金を請求する
いつも支払いに遅れる取引先には、値上げや遅延損害金を請求することを伝えましょう。
代理店には入金後に手数料等を支払う
営業代理店等を利用している場合は、入金されてから紹介料・販売手数料を支払うことを検討しましょう。これにより、営業代理店も現金回収に力を入れるでしょうし、支払いの滞りそうな相手に販売をすることもなくなります。
その他
社員貸付制度は給与・賞与との相殺で回収する
住宅取得や教育資金などに関して多額の貸付を行う場合は、給与・賞与との相殺で回収することを検討しましょう。ただし、この場合は、契約書にその旨を明記し、合意を取り付ける必要がありますので注意して下さい。
おわりに
キャッシュインを早くするには、規則を定め実行するのが重要です。複数の取引先にまとめて交渉する、新規の顧客には必ず前受金をお願いするなどの工夫をして、キャッシュフローの改善に取り組んでください。
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