相次ぐ新聞の値上げ、「軽減税率」求めた姿勢と矛盾しない? - 税金やお金などの身近な話題をわかりやすく解説 - 税理士ドットコム

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相次ぐ新聞の値上げ、「軽減税率」求めた姿勢と矛盾しない?

相次ぐ新聞の値上げ、「軽減税率」求めた姿勢と矛盾しない?
画像はイメージです(アオサン / PIXTA)

今秋に予定されている「消費税10%」。そのとき、新聞には「軽減税率」が適用される見通しだ。理由は「ニュースや知識を得るための負担を減らすため」(日本新聞協会HP)だ。

ところが、2019年に入って、読売新聞、東京新聞と相次いで新聞の値上げが発表された。せっかく軽減税率が適用されるのに、読者の「負担」を増やしてしまったのだ。

軽減税率を求めた経緯からすれば、矛盾する対応とは言えないだろうか。決断の背景にはいったい何があるのだろうか。

●製作費の高騰、やむにやまれず

読売新聞は1月から、東京新聞は4月から新聞の購読料を300円以上値上げした。本体価格が上がるのはいずれも20数年ぶり。

図表

値上げは軽減税率の要求と矛盾しないのか。取材に対し、読売新聞は次のようにコメントした。

「軽減税率の適用の対象となったことで、新聞社としては、読者が少しでも少ない負担でニュースや知識を得られるように努力し、活字文化の維持、普及に努めていく責任を負ったものと考えております。

読売新聞社は、これまでずっとその努力を重ねてまいりましたが、25年間にわたり本体(税別)価格を据え置いてきたこともあり、全国の販売店で経営難と従業員不足が深刻化し、当社の経営努力も限界に達しています。

誠に心苦しいことではありますが、購読料改定へのご理解を読者の皆様にお願いしております」

また、東京新聞は「紙面にある通りです」と回答。同紙は3月13日付で「新聞製作経費の増大」などを理由にあげている。

これまで「徹底した経費節減」で、できるだけ読者の負担を減らそうとしてきたが、やむにやまれずということらしい。

●新聞用紙、4月から値上げ

実際、今年1~2月にかけて、新聞用紙をつくる日本製紙・王子製紙・大王製紙の3社が値上げを発表している。大規模な値上げは10年ぶりだ。

イメージ

値上げ幅は3社とも一緒で、4月から「一連」(見開き1000枚=4000ページ)あたり100円アップする。「建値(たてね)」と呼ばれる定価ベースなら、およそ5%増に相当するそうだ。

実際には「割戻(わりもどし)」と呼ばれるキャッシュバックがあるので、実売価格が100円上がるのであれば、割合はもう少し大きくなりそうだ。

●値上げに販売店への支援の側面も

値上げについて、読売と東京新聞がもう1つ強調していたのが、販売店の存在だ。

「読売新聞社は1994年1月以来、本体(税別)価格を25年間据え置いてまいりました。

この間、新聞販売店は、最低賃金やガソリン価格の上昇に耐えてきたほか、深刻化する人手不足の影響で従業員の確保が最大の課題となっています。

購読料改定に伴う増収分の大半を販売店の従業員不足など労務難の改善に充てさせていただきます」(読売新聞、取材回答)

「物流関係を中心とした人手不足が深刻化するに伴い、労務確保などの諸費用が上昇し、新聞販売網の維持が難しくなっております」(東京新聞、3月13日朝刊)

値上げには、材料費の高騰だけでなく、販売店の収入を増やす目的もあるようだ。

こうした事情は他の大手紙にも共通すると考えられる。追随はあるのか。朝日新聞と毎日新聞に、値上げないしは、減ページ(実質的な値上げ)の予定はあるかを聞いた。

朝日は、値段の見直しは「現時点では考えていない」としつつ、ページ数の増減について「ニュースや広告の多寡などで適宜判断しています」と直接的な回答を避けた。

一方、毎日は、ページ減について「現時点では予定していない」としつつ、値上げについては「あらゆる可能性を検討した上で判断」と答えた。

●販売店の疲弊、背景に残紙

なお、新聞販売店の苦境には「残紙」の存在も指摘されている。残紙とは、販売店が新聞社から仕入れた部数(送り部数)から、実際に読者に届ける部数(実配数)を差し引いたものだ。

図表

残紙そのものは、営業用の見本や雨の日の予備のため元々、一定程度発生するものだ。しかし、少なくない新聞社で必要以上の量が出ているとみられ、国会で実態調査を求める声があがったこともある(2017年)。

残紙は、新聞社が押し付けた場合は「押し紙」、販売店が折り込み広告収入や新聞社からの補助金目当てでとった場合は「積み紙」や「抱き紙」と言われることもある。

(税理士ドットコム トピックス)

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