「年収1000万」を鵜呑みにしてはいけない 婚活女子は要注意 - 税金やお金などの身近な話題をわかりやすく解説 - 税理士ドットコム

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「年収1000万」を鵜呑みにしてはいけない 婚活女子は要注意

「年収1000万」を鵜呑みにしてはいけない 婚活女子は要注意
写真はイメージです(zon / PIXTA)

年収1000万円、この大台を意識して働いている人もいます。お金がすべてではないと信じたいですが、「年収1000万円以上」を結婚相手に望みたい女性も少なくないようです。

さて、ここで考えたいのは、この数字を鵜呑みにしていいのかということです。

たとえば同じ年収1000万円でも、企業に勤めるサラリーマン(給与所得者)なのか、自分のスキルで色々な業務を受けるフリーランス(個人事業主)なのかで、「手取り額」は異なります。

結婚相手を探そうとしている人、個人事業主として生きていくのもいいなと思っている人などにとっては、参考になるかも。安藤由紀税理士に、いくつかの仮定条件のもと検討してもらいました。

「手取り」の意味がよくわかっていない婚活女子の皆さんは特に、ご一読ください。あくまでもひとつの例ですが、年収と手取りは違うということを知っておいて損はありません。

●個人事業主なら「年収」=「年商」

【仮定条件】
東京都内に在住。ともに年収1000万円の商社マン(Aさん)、個人事業主のエンジニア(Bさん、青色申告)で手取りがどれくらい変わってくるのか考えます(金額はすべて概算)。

ーー同じ年収1000万円でも違うのでしょうか

はい。まず、今回のキーワードは「年収」です。会社員と個人事業主では大きく意味が異なることに注意が必要です。会社員の場合は、年収から差し引かれるのは、社会保険料と税金です。

それに対して、個人事業主の場合は「年収」イコール「年商」なので、ここから経費も差し引かれることになるのです。

ーーどれくらい差がつくのでしょうか

具体的に見てみましょう。会社員Aさんの場合、年収1000万円から社会保険料144万円、所得税784,600円、住民税605,500円の合計2,830,100円が差し引かれ、手取りは7,169,900円となります。

年収1000万円といっても、約30%は手元に残らないことになります。世帯の平均的な年収に比べれば、かなり多い部類なのですが、それでも年間300万円近くが取られてしまうというのはつらいですよね。

個人事業主Bさん(エンジニア)も年収1000万円です。もろもろの経費(消費税含む)はここから支払うことになります。請負業とされれば事業税もかかります。仮に月20万円の経費がかかるとすると、事業でのもうけは760万円です。

ーー個人事業主Bさんのほうが手取りが多くなるということですか

いえ、そうではないのです。個人事業主だって、しっかり社会保険や税金の負担をしなければなりません。

●年収1000万なのに手取り0円もありえる

ーーそれはそうですよね。個人事業主だから免除されるというのはおかしいですもんね

はい。個人事業主は、控除が多く認められる「青色申告」か、「白色申告」のどちらかをしているのが通常です。

Bさんは青色申告なので、税金を計算するうえでのもうけ(所得)は695万円になります。税金は所得(法人なら利益)に対してかかるので、収入と所得は違う概念だということは知っておいてほしいです。

さて、Bさんですが年収1000万円で、そこから経費240万円と青色控除65万円を差し引きます。すると所得は695万円になりますね。ここからさらに国民健康保険と国民年金88万円、所得税725,400円、住民税576,500円の計2,181,900円が引かれます。

つまり年収1000万円でも、経費と社会保険、税金を差し引いた手取りは、5,418,100円となってしまいます。単純に手取りだけで比べると、かなり大きな差になりました。
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ーー年収からは必ずしも儲かっているか判断できないのですね

とくに個人事業主の場合、年収ではなく所得に注目したほうが現実の手取り金額を把握することができるでしょう。年収1000万円でも大きな設備投資をして赤字であれば、手取りはゼロということもありますから。

余計なお節介かもしれませんが、恋人候補の稼ぎを気にするなら、年収よりも手取りがいくらかを聞いたほうが、のちのちの「話が違う!」という衝突を避けられそうですね。

ーーここまでの話を総合すると個人事業主はあまり魅力的ではないのでしょうか

そこは一概には言えません!同じ年収でも経費によって所得が異なるので、個人事業主をひとくくりにして手取りの判断はできません。

サラリーマンよりも個人事業主のほうが収入に波があるので、不安定な部分もありますが、一緒に成長したり、急激に伸びていったりする楽しさもあるでしょう。

また、時間に融通がきくぶん、家事や育児への参加もしやすいでしょうし、そういう点を重視して個人事業主を結婚相手にしたいという人もいるのではと思います。

【取材協力税理士】
安藤 由紀(あんどう・ゆき)税理士
大学卒業後、銀行勤務を経て2008年に税理士登録(簿記、財務諸表論、法人税法、所得税法、相続税法の5科目合格)。大学講師、セミナー、執筆など業務は幅広い。経理初心者向けのわかりやすい解説に定評あり。(ブログ : https://ameblo.jp/ando-tax/ Twitter :@andoyuki_
事務所名:安藤由紀税理士事務所
事務所URL:http://www.ando.jdlibex.jp/index.html

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