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「IR汚職が相次いだのに、税制の具体策を示すなんて信じられない」三木義一氏、税制改正大綱を批判

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「IR汚職が相次いだのに、税制の具体策を示すなんて信じられない」三木義一氏、税制改正大綱を批判
三木義一氏(左)と青木丈氏(YouTubeより https://www.youtube.com/watch?v=7tZWRXXQhkU)

2021年度の与党税制改正大綱がまとまりました。全体的に小粒な印象ですが、注目ポイントの一つはカジノを含む統合型リゾート施設(IR)税制です。

大学教授や弁護士らでつくる民間税制調査会のオンラインシンポジウム(YouTubeでも別途解説
)が12月20日に開催され、租税法の第一人者・三木義一氏(青山学院大学名誉教授)は、大綱でIR税制の具体策が示されたことについて、次のように批判しました。

「IRを誘致したいというのが最優先で、日本社会が公正になるかということについて後回しになっている。今年、IRに絡む数々の汚職が明るみになり、横浜では住民投票を求める声も上がっている。そういう時期にたんたんと、IR税制の具体案を示すということが信じられない。与党は何を考えているのか」と批判しています。

IR税制の背景にはどのような問題があるのでしょうか。(ライター・国分瑠衣子)

●非居住者のカジノ所得が非課税に

まずIRのおさらいですが、現状では横浜市や大阪府・市、和歌山県などが誘致を目指していて、自治体の認定申請が2021年10月から始まる予定です。ただ、コロナ禍で外国人観光客が激減する中、名乗りを上げていた海外の事業者が撤退する動きも出ています。

また、IR誘致をめぐっては、2019年12月に内閣府副大臣を務めていた秋元司衆議院議員が、中国企業の「500ドットコム」側から現金300万円などの賄賂を受け取っていたとして逮捕され、収賄罪などで起訴されています。横浜市では12月23日、IR誘致に反対する市民が、カジノ誘致の是非を問う住民投票条例を求める請求書を市に提出したばかりです。

このような中、今回の大綱には「非居住者のカジノ所得は非課税とする」と明記されました。「外国人観光客の方はカジノで遊んでいただいて、もうけていただいてお帰りください」ということです。一方、日本に居住する人は競馬や競輪などの公営ギャンブルと同様に課税されます。

●日本の公営ギャンブル課税のおかしな実態

民間税調のシンポで、香川大学の青木丈教授(租税法)は「日本に住まない非居住者を非課税にすることに本当に理解が得られるのか」と疑問視しました。

もう一つ、青木教授が指摘するのが日本の公営ギャンブルの課税のおかしさです。「『公営ギャンブルと同様に課税する』と言っても、競馬など自主的な適正申告は、全くできていないのではないか。宝くじやtotoと同じ、胴元にしっかり課税した上で、カジノ所得は居住者も非課税としたほうが適正・公平な課税ができるのではないか」といいます。

競馬や競輪などの公営ギャンブルは、当たった時の「儲け」である払戻金は「一時所得」や「雑所得」とみなされ、一定以上であれば所得税が課されます。ただ、実際に納税している人は少ないとみられます。新聞各紙の報道によると、2015年に会計検査院が行った調査では、高額払戻金計127億円のうち、大半が確定申告されていなかったとされています。

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