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ビル・ゲイツ氏離婚で「6兆円」の財産分与 相続税対策になる?

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ビル・ゲイツ氏離婚で「6兆円」の財産分与 相続税対策になる?
ビル・ゲイツ氏(U.S. Dept. of Health & Human Servicesより)

マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏が、5月3日、妻メリンダさん(56)との離婚を明らかにして、大きな話題になった。

注目されるのは財産分与の金額で、現在のゲイツ氏の保有資産は世界4位の1305億ドル(約14兆2000億円)。2人が結婚した1994年の資産については、1995年の段階で129億ドル(約1兆4000億円)だった。米ワシントン州では婚姻期間中の資産は均等に分割されるため、財産分与は、差し引き約12兆8000億円の半額である約6兆4000億円と試算できる。

あまりに巨額にのぼるため、「相続税対策なのではないか」といった疑問の声もあがっているが、アメリカの相続の仕組みはどうなっているのか。福留聡税理士に聞いた。

●米国では、死亡した側が相続税を支払う義務がある

「まず知っておいてほしいのは、日本では遺産相続をした人が相続税を支払いますが、米国では、死亡した人が相続税を支払う義務があります」

それでは、今回の離婚に伴う資産の相続税はどうなるのか。

「米国では、相続税には連邦税と州税があり、連邦税はいわゆる国税ですので統一されていますが、州税は州により相続税がかからない州もあれば、かかる州もあり税率も異なります。

なお、米国の相続税額は生前贈与のすべてを加算して遺産総額を計算し、統一移転税率をかけたあと、生前贈与税額等を差し引いて納税額を求めます。即ち、生前3年以内の贈与のみ加算される日本と違い米国では、贈与税と相続税が統合されています。

連邦税は、遺産総額により18%から40%の相続税率がかかります(ちなみに日本の相続税率は10%から55%)。

ビル・ゲイツ氏が住んでいるワシントン州では、2021年5月現在、遺産総額により10%から20%の相続税率がかかります。

ワシントン州では婚姻期間中の資産は均等に分割されるため、1人約6兆4000億円となり基礎控除を考慮せず税額を計算すると、連邦税率40%+ワシントン州税率20%の60%が税率になるため、婚姻中の期間中で稼得した遺産総額に対して3兆8400億円が一人の相続税になります。2人合計で7兆6800億円の相続税になります」

結局、離婚してもしなくても、支払う相続税の総額に変わりはないということか。

「そうなります。ただし、相続税を支払う主体が、離婚しない場合はほぼ全部ビル・ゲイツ氏になりますが、離婚した場合はビル・ゲイツ氏とメリンダ氏が半々ということになります」

●もし日本で起きた場合は?

もし、日本で同様の離婚が起きたときはどう考えればいいのか。

「日本では基本的に財産分与は非課税ですが、そもそも財産分与として認められるかどうか、という問題があります。

日本では、婚姻期間中において、夫婦が共同して形成した財産は財産分与の対象になりますが、夫婦の協力とは関係なく一方が有する財産は、財産分与の対象にならず、婚姻期間に取得した財産でも夫婦の協力に関係しない相続、贈与が原因となる財産は特有財産として、財産分与の対象から除外され、贈与税がかかることになります」

結局、遺産相続の際にはどれくらいの税金になるのか。

「日本では、婚姻中の期間中で稼得した12兆8000億円のすべてがビル・ゲイツ氏の遺産ということになります。

相続をする立場の人に相続税がかかり、相続税率55%のため、基礎控除を考慮せず税額を計算すると、7兆400億円が相続税になります」

【取材協力税理士】
福留 聡 (日本・米国ワシントン州)公認会計士、(日本・米国)税理士、行政書士
監査法人で上場企業の監査業務等を経験後、IPO支援、決算支援、IFRS導入支援、日米の法人の税務顧問等を行っている。本、雑誌、DVD等で約50の出版をしており、代表的な著作として『7つのステップでわかる税効果会計実務入門』がある。
事務所名 : 福留聡税理士事務所、福留聡国際会計アドバイザリー株式会社、福留聡クラウド会計給与合同会社、有限責任開花監査法人
事務所URL:http://www.cpasatoshifukudome.biz/

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