相続パーフェクトガイド - 相続のキホンから相続税申告・節税のポイントまで - 税理士ドットコムハウツー

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  1. 相続パーフェクトガイド - 相続のキホンから相続税申告・節税のポイントまで

相続パーフェクトガイド - 相続のキホンから相続税申告・節税のポイントまで

はじめに

相続税法が改正され、2015年(平成27年)1月以降、多くの人が相続税の課税対象となる可能性が高まりました。税金が免除される基礎控除の金額が大きく引き下げられたためです。

例えば、相続人が配偶者と子供1人の場合、基礎控除額は7000万円から4200万円となりました。遺産総額がこれを超えると相続税の申告・納税が必要となります。この金額であれば、不動産を持ち、生命保険に加入していたり、老後資金を貯めていれば、相続税の課税対象となる可能性は十分にあります。

今後は、相続を身近なものとして理解し、対策を行っておく必要があると言えるでしょう。そこで、基礎知識から節税対策まで、相続について知っておくべきことをまとめました。

残す・残された大事な遺産を、損せず有効活用するために、是非このガイドをお役立てください。

目次

まずは相続の基礎知識を理解しよう

相続とは?どれくらい発生しているの?

相続とは、誰かが亡くなった際にその人が所有していた財産を、配偶者や子供などが引き継ぐことを意味します。引き継がれるものは、財産だけでなく、借金や権利・義務なども含みます。亡くなった人のことを被相続人、財産を引き継ぐ人のことを相続人、引き継がれる財産のことを相続財産遺産と呼びます。相続財産額が基礎控除額を超えた人には相続税が課せられ、相続人に納税の義務が発生します。

以下のグラフは、国税庁が発表した被相続人の数と、課税対象となる被相続人の数です。高齢化に伴い、今後も年々増加していくことが予想されます。また、平成27年1月以降、相続税の基礎控除額が引き下げられたことによって、その数は今まで以上に増えていくでしょう。

被相続人の推移

相続は被相続人の死亡によって開始します。相続税の申告期限は、相続の開始があったことを知った日(通常の場合は、被相続人の死亡の日)の翌日から10か月以内です。それまでに、相続財産を漏らさず調査し、残された財産を相続人の間で遺産分割し、申告書を作成・提出して納税も行わなければなりません。期限を過ぎてしまえばペナルティとして高い税率の加算税なども課せられます。また、その他にも必要な手続きはいくつもあります。もちろん葬儀などの手配も必要です。それぞれの期限に遅れないように、このページで、相続の基本を理解して、各手続きを計画的に進めてください。

よくある相続トラブルの例

相続の対応を計画的に進めるためには相続トラブルを防ぐこともとても重要です。どのようなトラブルが多いのか、事前に把握しておくことで回避しやすくなるでしょう。

まず挙げられるのは遺産分割に関するトラブルです。誰がどの財産をどれくらいの割合で相続するのか、意見が対立しトラブルとなります。意見がまとまらないと最終的には裁判所調停審判をすることになってしまいます。遺言書が無い・兄弟姉妹が相続人に含まれる場合にトラブルになるケースが多いようです。また、家や土地などの不動産は分けることができないため、不動産をどう扱うかについてトラブルになるケースも多いようです。

トラブルとなるのは、相続財産が多い場合に限りません。家庭裁判所の遺産分割に関する認容・調停成立件数(2014年)を見ると、以下のグラフの通り、資産総額5000万円のケースが43%で一番多くの割合を占めているので注意が必要です。

家庭裁判所の遺産分割に関する事件-金額別割合(20*年)

これらのトラブルを避けるためには、だれがどの相続財産の相続人になるのか・不動産をどう扱うのか等についてできる限り話し合いの機会を設けたり、被相続人が遺言書を用意しておくことが効果的です。

誰が相続するの?相続人の範囲を知ろう

「法定相続人の優先順位とルール」

相続の手続きを進めるためには、まず自分が相続人なのか、誰が相続人になるのかを確認します。民法では一定範囲の親族が相続人となる権利があると定められています。これを法定相続人といいます。被相続人の配偶者は常に法定相続人になります。また、子・親・兄弟姉妹も法定相続人になりますが、この順に優先順位が決まっています。前順位の相続人がいないときに次順位の相続人が法定相続人となります。つまり、子がいる場合には配偶者と子までが法定相続人となり、子がいない場合には配偶者と親が、子と親がいない場合には配偶者と兄弟姉妹が法定相続人となります。

法定相続人の優先順位とそのルールをまとめると上の図のようになります。配偶者が法定相続人になるには入籍している必要があるため、事実婚内縁関係は対象外となります。一方、子については嫡出子(婚姻関係にある男女の間の子)だけでなく、非嫡出子(婚姻関係にない男女の間の子)も法定相続人になります。ただし、非嫡出子が相続人となるには認知(婚姻関係のない男女間に生まれた子供について、親が親子関係を認めること)が必要です。また、養子胎児も法定相続人となります。

相続人の権利を失うケースもある

法定相続人であっても、所定の手続きによって、または自動的に相続人の権利を失うケースがあります。相続人の権利を失わせる手続きのことを相続廃除といいます。以下の3つの条件に当てはまる相続人がいる場合、被相続人が生前に家庭裁判所に申し立てるか、遺言によって意思表示をすることで、その相続人の相続する権利を失わせることができます。

  1. 被相続人を虐待した者
  2. 被相続人に重大な侮辱を加えた者
  3. その他著しい非行があった者

また、自動的に相続人の権利を失うことを相続欠格といいます。以下の5つの条件に当てはまる相続人がいる場合、手続きなどを行うまでもなく、相続人としての権利を失います。

  1. 自身の相続を有利にするため、被相続人や他の相続人を殺害または殺害しようとして刑を受けた者
  2. 被相続人が殺害されたことを知っていたにも関わらず、告発や告訴をしなかった者。ただし、その者に是非の判断能力がないとき、または殺害者が配偶者・直系血族であった場合は例外となる。
  3. 詐欺・強迫により、被相続人が遺言の作成・撤回・取消し・変更を妨げた者
  4. 詐欺・強迫により、被相続人に遺言の作成・撤回・取消し・変更をさせた者
  5. 被相続人の遺言を偽造・変造・破棄・隠匿した者

孫や甥・姪が相続人になることもある

代襲相続が発生するケースの例

相続人となる人が、相続廃除・相続欠格によって、または被相続人より先に亡くなっていた場合は、その子(甥・姪)が相続します。これを代襲相続といいます。例えば、上の図のように、子Aが被相続人より先に亡くなっていて、その子()がいる場合に代襲相続されます。もし孫も亡くなっていて、その子(ひ孫)がいる場合には再代襲され相続人となります。

借金が残っている場合は3か月以内に「相続放棄」などができる

相続されるのはプラスの財産だけでなく、借金などのマイナスの財産も対象となってしまいます。このようなときの対処方法が2つ用意されています。ひとつ目が、プラスの財産もマイナスの財産も一切相続しないことで、これを相続放棄といいます。ふたつ目が、プラスの財産の範囲内でマイナスの財産を相続することで、これを限定承認といいます。相続財産のマイナスがプラスよりも多いときには相続放棄、どちらか分からないときに限定承認を選択するとよいでしょう。

相続放棄・限定承認を選択するには、相続発生から3か月以内に家庭裁判所での手続きを行います。相続放棄は相続人毎に選択することができますが、限定承認は相続人全員で選択することが必要です。相続放棄・限定承認した場合には代襲相続はされません。

なお、上記のどちらも選択せずに普通に相続することを単純承認といいますが、相続放棄・限定承認の手続き前に、相続財産の一部でも処分してしまうと単純承認しか選択できなくなるので、マイナスの相続財産がある場合には充分にご注意ください。

どんな割合で相続するの?まずは「法定相続分」を理解しよう

財産の分配割合についても、民法に定められています。この取り分のことを法定相続分といいます。法定相続分は以下のように定められています。

法定相続分の割合
相続人 法定相続分
①子供がいる場合
(第1順位のケース)
配偶者 2分の1
子供 2分の1(複数いる場合はこれを均等按分)
②子供がいない場合
(第2順位のケース)
配偶者 3分の2
父母、祖父母 3分の1(複数いる場合はこれを均等按分)
③子供も父母もいない場合
(第2順位のケース)
配偶者 4分の3
兄弟姉妹 4分の1(複数いる場合はこれを均等按分)

例えば、子が二人いて第一順位で相続するケースでは、配偶者が1/2、残りの1/2を子供二人で均等に分けるためそれぞれ1/4ずつ相続します。嫡出子か非嫡出子かに関わらず平等に相続します。また、もし配偶者がいない場合には、配偶者の相続分も含めて、他の相続人で均等に分けます。

「遺言書」で相続人・相続財産の割合変更や指定ができる

被相続人が生前に準備して遺言書を作成すれば、法定相続人以外の人を相続人に指定したり、法定相続分とは異なる割合や相続する財産を指定することができます。人や相続財産を指定することを遺贈、相続財産の割合を指定することを指定相続といいます。

遺言書を残すことで相続人の遺産分割による争いを防ぐことにつながります。ただし、法的な効力を持つ正しい形式の遺言書を残さないと、その効果は得られず逆効果になってしまうこともあるのでご注意ください。

相続財産の増加・維持に貢献した人は「寄与分」を受け取れる

相続財産の維持や増加に貢献した人は、他の相続人よりも相続分を多くすることができると民法に定められています。これによって受け取る財産を寄与分、受け取る人を寄与者といいます。例えば、家業を手伝って収入を増やしたり、介護や看病によって医療費の支出を抑えた場合が挙げられます。ただし、家業の手伝いや介護等について報酬を受け取っていた場合には寄与分は認められません。なお、夫婦間には扶養義務があるため、介護等による配偶者の寄与分は認められません。

ただし、寄与分には明確な基準がないため、相続人間で話し合って決定します。話し合いがまとまらないときには、寄与者は家庭裁判所に調停を申し立て、裁判所で決定することになります。寄与分はトラブルに発展するケースも多いため、被相続人が寄与分を認めたいときには遺言書を残すとよいでしょう。

生前贈与などを含めて公平に遺産分割を行う

被相続人から相続人に対して生前に行われた贈与や、遺贈された財産を特別受益といいます。特別受益がある場合には、その分を加味して公平な遺産分割を行います。ただし、相続分を超過した特別受益を受け取っていた場合、それを返却する必要はありません。

例えば、相続人が配偶者・子A・子Bの3人で相続財産3000万円、子Aは過去にマイホーム購入資金として1000万円の援助を受けていたケースの場合で考えてみましょう。生前贈与の1000万円を考慮しないで、相続財産3000万円を3人で分けると不公平となってしまいます。そのため、生前贈与された1000万円を加えた4000万円を配偶者・子A・子Bで分けると考えます。そうすると、配偶者は2000万円・子Aと子Bは1000万円ずつが法定相続分となります。子Aは過去に1000万円の贈与を受け取っているため、相続財産の3000万円は配偶者と子Bでそれぞれ受け取ります。

配偶者・子・親には「遺留分」がある

遺言や寄与分によって、法定相続分とは異なる割合で遺産分割をすることはできますが、配偶者・子・親には、最低限受け取ることができる財産割合が決められています。これを遺留分といいます。例えば、相続人が配偶者と子の場合、相続財産の全体の1/2は配偶者と子の遺留分となり、それを配偶者と子で法定相続分で分けます。

特別受益や遺産分割後に遺留分に満たない場合、1年以内遺留分減殺請求を申し立てることによって、不足分を取り戻すことができます。

遺産分割がまとまったら協議書を作成しよう

遺産分割は、遺言がある場合は、その内容に従って遺言による分割を行います。遺言が無ければ、相続人全員で話し合う協議分割を行います。話し合いがまとまらない場合には家庭裁判所による調停分割、そこでもまとまらなければ審判分割となります。不動産の扱いなど、意見が分かれる場合もあると思いますが、全員がもっとも納得できる分割方法を検討しましょう。

遺産分割がまとまったら、今後の争いを避けるためにも、遺産分割協議書を作成するとよいでしょう。その後、忘れずに登記や名義変更などの必要な手続きを行いましょう。

相続税はいくら?相続税の計算方法

相続税はいくら?相続税の計算方法

課税対象となる相続財産をチェックしよう

相続税の金額を算出するため、課税対象となる相続財産を漏らさずリストアップしましょう。遺産分割でも対象となる現金預貯金・有価証券・不動産などはもちろん対象となります。また、生命保険金死亡退職金などは、不当に高い場合や相続人間の合意が無ければ、一般的には受取人固有の財産として遺産分割の対象とはなりませんが、相続税の計算においては対象となります。

基礎控除を超えた部分には相続税がかかる

相続税は、相続財産の課税対象額が一定の金額を超えると発生し、それを超えなければ発生しません。この税金が発生しない金額の範囲を基礎控除額といいます。基礎控除額は以下のように計算します。なお、以下の法定相続人の数には相続放棄した人も含みます。

基礎控除額=3000万円+600万円×法定相続人の数

例えば、法定相続人が配偶者と子2人のときは、3000万円+600万円×3人と計算し、基礎控除額は4800万円となります。この場合、相続財産の課税対象額が、4800万円を超えると相続税が発生し申告・納税の義務を負います。4800万円を超えなければ申告・納税は必要ありません。

なお、被相続人の配偶者・子以外が相続人になる場合は、その相続税額の2割を加算する2割加算というルールがあるので、相続税の計算時にはご注意ください。

申告前に節税できないかチェックしよう

申告前に節税できないかチェックしよう

相続財産をリストアップし、各自の相続税額を算出した後は、相続税を節税できないかチェックしましょう。相続税には控除・税額軽減と呼ばれる、条件さえ満たせば相続人毎に節税することができる仕組みがあります。控除とは税金が免除される金額のことを意味します。

相続発生後には、利用できる控除・税額軽減を漏らさずチェックしましょう。ただし、相続発生後にできる節税には限りがあります。生前から相続税対策を行うことで、控除・税額軽減を活用できるように準備し、その他の節税方法も検討することができます。相続税対策は、残される相続人のためにも、被相続人が生前からしっかりと準備をしておくことが大切です。

7種類の控除・税額軽減をチェックしよう

控除・税額軽減は以下の通り7種類あります。適用できる控除・税額軽減がある場合は、各相続人の相続税額から、以下順番に沿って控除します。全てを差し引いた結果がマイナスになった場合は、税金を払いすぎているため、申告をすれば税金の還付を受けることができます。

1.過去3年以内に払った贈与税額を差し引く「贈与税額控除」

相続開始の過去3年以内の贈与は、相続財産の課税対象に含まれます。このため、二重課税を防ぐため、相続開始の過去3年以内に納めた贈与税額は控除できます。

2.配偶者の税負担を大きく減らす「配偶者の税額軽減」

配偶者は被相続人と同世代のため、すぐにまた相続となる可能性もあります。また、財産形成に貢献していることも考慮され、法定相続分に相当する額または1億6000万円のいずれか大きい金額までを無課税にすることもできます。

3.未成年が適用できる「未成年者控除」

未成年の多くは収入がなく学費などがかかるため税制上優遇されます。このため、以下の計算式によって、税額控除をすることができます。15歳であれば、10万円×(20歳-15歳)のため50万円を控除することができます。

未成年控除額=10万円×(20歳-年齢)

4.障害者が適用できる「障害者控除」

被相続人の法定相続人で、日本国内に住所がある障害者の場合、障害者控除を適用することができます。以下の計算式によって、税額控除をすることができます。なお、重度の知的障害や身体障害手帳1級または2級の人などは特別障害者控除として、計算式の10万円を20万円で計算します。

障害者控除額=10万円×(85歳-年齢)

5.過去10年以内に相続があると控除される「相次相続控除」

過去10年以内に相続があって相続税が課税されていた場合、同じ財産に立て続けに課税され、相続税の負担も大きくなってしまいます。そのため、負担を軽減するために税額を控除することができます。控除額の計算式は以下の通りです。

相次相続控除の計算式

6.日本国外の財産を相続したときの「外国税額控除」

日本国外にある預金・債権・株式・不動産などの財産を相続する場合、その財産がある国で課税されることがあります。この場合の二重課税を防ぐため、以下の計算式で算出した額を控除することができます。

外国税額控除=相続税額×日本国外の財産額÷その相続人の相続財産の課税額

7.「相続時精算課税分の贈与相当額」

相続時精算課税制度を過去に利用していた場合、その財産は課税対象額に含みます。そのため、このときに払った贈与税があれば、その金額を控除することができます。

生前にできる節税対策

生前にできるだけ早い時期から相続税対策を行うことが出来れば、選択できる手段は多くなり、また、その効果はとても大きくなります。相続財産額やその種類などにもよりますが、効果的な節税を重ねることで1000万円単位で節税することもできるでしょう。相続される財産によって、相続人が生活や相続税の納税などに困ることがないように、できるだけ早くから準備しておくとよいでしょう。

相続発生からの流れ・手続き一覧

相続発生からの流れ・手続き一覧

相続が発生してからの流れは上の図の通りです。相続が発生してから、相続放棄または限定承認をする場合には3か月以内に手続きが必要です。また被相続人に所得税の納税義務がある場合には準確定申告納税4か月以内に行い、基礎控除を超える相続の場合は相続税申告納税10か月以内に行います。この間に相続人全員で遺産分割協議を行います。

相続税申告は、10か月を過ぎたり申告しないとペナルティが課され、税率が高い無申告加算税延滞税も払うことになってしまいます。また、関連する手続きとして市区町村への手続きなどもあります。期限内に各手続きができるよう、事前に相続に関する流れとそれぞれの手続きについて理解しておきましょう。

市区町村への手続き

家族が亡くなってしまった場合、速やかに市区町村への届出などが必要です。以下の表にある通り、期限内に対象者が市役所などにある窓口に行き手続きを行います。

交付・手当を受けていた人の遺族

市区町村で行う手続き
手続き 期限 対象者
・死亡届の提出
・火葬許可申請
7日
以内
遺族
・住民票の世帯主変更届 14日
以内
世帯主
・介護保険の資格喪失届
・保険証返却
交付・手当を受けていた人の遺族
・老人医療受給者の資格喪失届
・受給者証返却
・心身障害者医療の資格喪失届
・医療証返却
・小児医療の資格喪失届
・医療証返却
・ひとり親福祉医療の資格喪失届
・医療証返却
・特定疾患医療受給者証返納届
・受給者証返却
・被爆者健康手帳返却・関連手続き
・被爆者葬祭料の申請 2年
以内
・身体障害者手帳返却
・関連手続き
なるべく
早く
・障害者関連手当の資格喪失届
・児童手当受給事由消滅届
・精神障害者保険福祉手帳返却
・関連手続き
・犬の登録変更届 犬を飼っていた人の遺族

相続放棄・限定承認の手続き

相続放棄または限定承認を行う場合、相続発生から3か月以内家庭裁判所で手続きを行う必要があります。相続放棄は相続人毎に、限定承認は相続人全員で手続きをします。この期間内に手続きをしなかったり、相続財産を処分してしまうと、相続放棄または限定承認を選択できなくなります。被相続人に借金などがある場合には注意しましょう。

準確定申告・納税

被相続人に所得税の納税義務がある場合、準確定申告納税相続発生から4か月以内に被相続人の死亡時の住所を管轄する税務署で行う必要があります。被相続人が自営業者のときなどに、被相続人に代わって行う確定申告のことを指します。準確定申告は、相続人全員で署名します。また、納税は法定相続分または指定相続分に応じて相続人が負担します。

相続税の申告・納税

相続財産が基礎控除を超える場合、相続税申告納税相続発生から10か月以内に被相続人の死亡時の住所を管轄する税務署で行う必要があります。この期間内に遺産分割を行い、相続税申告書を用意し税務署に提出します。相続税申告では添付書類なども用意しなければなりません。自分で相続税申告書を用意しようと考えている人も、税理士への依頼を考えている人も早めに取り掛かるようにしましょう。

相続税申告と納税の義務があるにも関わらず、10か月を過ぎたり、間違った申告をすると税務調査の対象となり、税率が高い過少申告加算税・無申告加算税・延滞税・重加算税などをペナルティとして課されてしまいます。計画的に準備をして正しく申告しましょう。

遺産分割協議は計画的に進めよう

相続税申告の期限内に遺産分割をまとめるために、できるだけ早くから計画的に進めましょう。相続放棄または限定承認の手続き期限は、相続発生から3か月以内であることから、それまでに、相続人の確定相続財産の調査・評価ができると理想的です。また、遺言書があるときは遺言書の検認を行いましょう。この後に、相続人で集まり遺産分割協議を行います。

遺産分割協議がまとまらないとき

相続税申告までに遺産分割がまとまらない場合、法定相続分で遺産分割したと仮定し、一度、申告・納税を行います。その後、遺産分割がまとまれば、必要に応じて修正申告または更正の請求を申告期限から5年以内に行います。

相続税申告をした後に、納税額が少なかった場合に行う申告を修正申告、納税額が多かった場合に行う申告を更正の請求といいます。なお、申告期限後に申告することを期限後申告、申告期限内に申告することを期限内申告といいます。

納税するお金がないとき

期限内に納税する資金が無い場合、要件を満たせば延納または物納が認められます。分割して納税することを延納、延納しても現金で納税できないときに不動産などで納税することを物納といいます。延納または物納をするには、申告期限内に手続きを行います。なお、延納では担保が必要で、また、利子税がかかるため納税額は増えてしまいます。物納の際にはその財産を厳しく審査されます。

相続税が多額で、相続財産が不動産だけの場合などに、このような事態に陥りやすくなります。高額の不動産があるときには、相続人のために、生前から相続税のことを考えた相続税対策をしておくとよいでしょう。

名義変更の手続き

申告に直接関係は無いですが、相続した不動産などの財産は忘れずに登記名義変更の手続きを行いましょう。名義変更せずに放置してしまうと、次の相続のときや第三者とトラブルになってしまう可能性があります。また、そのままでは売却などの処分ができないなどのデメリットもあります。期限が定められたものではありませんが、速やかに手続きを行うとよいでしょう。

相続税の還付

払いすぎた相続税が戻ってくることを相続税の還付といいます。申告後に誤りに気付いたり、適用できる控除などの節税に気付いたときは、更正の請求手続きを行いましょう。申告期限から5年以内は相続税の還付を受けることができます。

税務調査

税務調査の件数推移

相続税申告は税務調査の対象となります。国税庁の発表資料によると、年間約1万件以上の税務調査が行われています。疑わしい場合、申告後3年以内に税務調査が行われる可能性があります。税務調査が行われるときは、税務署から事前連絡の後、自宅等を調査されます。国税庁の発表資料によると、税務調査によって1件あたり約500万円、無申告に対しては約2500万円の課税が行われています。申告漏れや間違いが無いように正しく申告しましょう。

申告書の記入例と作成手順

相続税の申告書は、税務署が用意している専用の用紙に記入します。申告書は税務署の窓口でもらうか、以下の国税庁のHPからも入手できます。相続財産などに複雑な事情が無ければ、自分で作成することもできます。記入する内容や添付書類など全体像を理解してから記入すると良いでしょう。作成する流れに沿って以下にまとめていますのでご参照ください。

相続税申告書の作成ができる専門家は税理士だけ

相続税申告書の作成を行うことができるのは相続人本人と税理士だけです。相続税申告を扱う税理士であれば、財産評価から遺産分割・節税対策も含めて相談することができます。自身の手に負えないときには、相続税申告の経験豊富な税理士に、早目に相談すると良いでしょう。

STEP1.財産目録を作成しよう

財産目録の作成例

相続税申告書の記入をスムーズに進めるため、まずは相続財産をまとめた財産目録を作成しましょう。相続税申告書にも財産目録の記入欄があるため、上の図のように作成しておくとよいでしょう。

STEP2.記入する申告書類を確認しよう

相続税申告書の全体像

相続税申告書は、第1表から第15表まであります。第1~2表・第9~15表の作成は必須で、第3~8表は必要に応じて作成します。上の図のような関係性があります。それぞれの用紙の記入する内容は以下の表のとおりです。申告書を記入するときには、この記入順序に沿って作成していくとよいでしょう。

相続税申告書の記入順序と内容
順序 様式 内容
1 第9表 生命保険金などの明細書
2 第10表 退職手当金などの明細書
3 第11表の付表 小規模宅地等についての課税価格の計算明細書
相続時精算課税適用財産の明細書
相続時精算課税分の贈与税額控除の計算書
4 第11表 相続税がかかる財産の明細書
5 第12表 納税猶予の適用を受ける特例農地等の明細書
6 第13表 債務及び葬式費用の明細書
7 第14表 純資産価額に加算される暦年課税分の贈与財産価額等の明細書
8 第15表 相続財産の種類別価額表
9 第4表 相続税額の加算金額の計算書
暦年課税分の贈与税額控除額の計算書
10 第5表 配偶者の税額軽減の計算書
11 第6表 未成年者控除額
障害者控除額の計算書
12 第7表 相次相続控除額の計算書
13 第8表 外国税額控除額
農地等納税猶予税額の計算書
14 第1表 相続税の申告書
15 第2表 相続税の総額の計算書
16 第3表 農業相続人がいる場合の各人の算出相続税額の計算書

STEP3.必要な添付書類を用意しよう

相続税申告書には多くの添付書類が必要となります。申告書に添付して提出するだけでなく、申告書を記入するときに参照することもあります。必要な添付書類を、各所から集めるだけでも多くの労力や時間を要するでしょう。以下の記事を参考に、自身に必要な添付書類をチェックし、早目に手元に揃えるようにしましょう。

STEP4.申告書を記入しよう

相続税申告書 第1表の記入例

遺産分割も終わり、申告書と添付書類を揃えたら、最後は申告書を記入します。上の画像は第1表の記入例です。SETP2に記載した記入順序に沿って順番に記入していきます。以下に紹介した国税庁の記入例などを参照しながら記入しましょう。

おわりに

ここまで一通りご覧いただければ、相続に関する知識はかなり深まったと言えるでしょう。相続に関する各手続きや節税対策などは、ここまでご紹介してきた通り、できる限り早くから計画的に進めることが大切です。この記事が相続について参考になれば幸いです。

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