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相続で「やるべき9つのこと」と「添付書類の一覧と集め方」

相続は、被相続人が亡くなったことを知った日から開始となり、相続開始の翌日から10か月以内に相続税の申告と納税をしなければなりません。

相続の開始直後は、お通夜や告別式、法要などで月日はあっという間に経ってしまいます。しかし、申告期限は10か月以内と決まっており、これを過ぎるとペナルティ(追徴課税)が発生してしまいます。

このページでは、いざ相続が発生したときに、スムーズに手続きを進めるのに役立つように、相続開始後の主な手続きの流れと、相続税申告の際に必要になる添付書類や資料と書類等の集め方についてまとめています。

目次

相続税申告が必要になる条件

相続税は、相続や遺贈などにより取得した財産(遺産総額)の課税遺産総額が、基礎控除の範囲を超えた場合に、申告と納付が必要になります。

相続税の課税対象となる課税遺産総額は次のように計算します。

  1. 遺産総額の価額と、相続時精算課税の適用を受ける財産の価額を合計します。
  2. (1) から債務、葬式費用、非課税財産を差し引いて、遺産額を算出します。
  3. 遺産額に相続開始前3年以内の暦年課税に係る贈与財産の価額を加算して、正味の遺産額を算出します。
  4. (3) から基礎控除額を差し引いて、課税遺産総額を算出します。

相続税の基礎控除の額は、次のように計算します。

3000万円 + (600万円 × 法定相続人の数) = 基礎控除額

基礎控除分を超え、相続税申告が必要になった際は、後述する流れで相続税申告を行うことになります。

相続開始直後にやるべき9つのこと

被相続人が亡くなった直後は、お通夜や葬儀、死亡届の提出以外にも、預金口座の解約や、税金関係の手続きなど、やるべきことが多数あります。

相続税の申告・納税に関しては、被相続人が亡くなったことを知った日(相続開始)の翌日から10か月以内に行わなければなりません。

この10か月の間に「遺言の有無、法定相続人の調査、遺産と債務の確認、遺産の評価、遺産の分割」などの手続きを行います。時系列でのおおまかな流れは次のとおりです。

死亡届を提出

亡くなったことを知ってから7日以内(国外で死亡したときは、その事実を知った日から3か月以内)に、死亡地、本拠地、住所地いずれかの市区町村役場に死亡届を提出します。

遺言書の検認

公正証書による遺言書以外の遺言書、つまり、被相続人が自身で書いたような遺言書「自筆証書遺言」や「秘密証書遺言書」であれば、開封前に、被相続人の最後の住所地の家庭裁判所にて検認を受ける必要があります。

公正証書による遺言書であれば、検認の必要はありません。

検認の期限については、相続後遅滞なくとされています。これは、公正証書ではない遺言書を見つけたら、開封せず、できるだけ速やかに家庭裁判所にて「遺言書の検認の申立」を行いましょうということです。

相続人の調査/確認

誰が相続人なのかを調査する必要があるため、被相続人・相続人、各人の本籍地の市町村役場にて戸籍謄本の収集を行い、相続人を確認します。

相続放棄や限定承認をする際などは、相続開始から3か月以内に行わなければいけないため、相続人の調査/確認はこれに間に合うように行う必要があります。

財産と債務の調査/確認

被相続人の財産や債務に関する書類を各場所にて取得/確認し、目録や一覧表を作成します。

相続人の調査/確認のときと同様に、3か月以内を目処に調査を行いましょう。

相続放棄・限定承認の申立て

各相続人が、相続を承認するか放棄するかを決めます。相続放棄や限定承認をする場合には3か月以内に手続きを行う必要があります。

被相続人の準確定申告

被相続人が亡くなった年に、被相続人に確定申告義務があるときには、相続人が代わりに確定申告をします。

その年の1月1日から亡くなった日までの所得を計算し、相続開始から4か月以内に、被相続人の住所地の税務署で確定申告の手続きを行いましょう。

遺産分割協議の開始

遺言書がない場合は、相続人全員で遺産分割について協議します。

分割協議が成立後、相続税申告期限までに、遺産分割協議書を作成します。

相続財産の名義変更

土地や不動産、銀行口座や株式などを相続する場合は、相続登記や各口座の名義変更、払い戻し手続きが必要になります。

相続登記や名義変更などについては、法律で期限が定められていませんが、放置していると、不動産の売却をすることができなくなったり、担保にすることができなくなることや、相続登記を放置している間に誰かが亡くなって、相続人の数が増えてしまって、遺産分割協議が困難になるなどのデメリットが生じます。

よって、できるだけ速やかにこれらの手続を行うことが望ましいと言えるでしょう。

相続税の申告・納税

相続開始後10か月以内に、各相続人が、別々又は共同で相続税の申告・納付をします。

申告の場所は被相続人の住所地の税務署となります。相続人の住所地の税務署ではないので注意しましょう。

相続手続きが簡単になる「法定相続情報証明制度」

2017年5月より、「法定相続情報証明制度」という制度が開始されました。

これまで、相続登記や被相続人の口座の名義変更などを行う際には、各種手続きの度に、被相続人の「出生から死亡までの戸籍謄本」等の多くの書類を、それぞれの銀行や法務局(登記所)に提示して返却という作業を繰り返す必要がありました。

本制度は、これまでに必要だった戸籍謄本等の多くの書類の代わりに、法定相続情報証明制度により発行された「法定相続情報一覧図」の写しを利用できるという内容で、これにより、相続登記や各種手続きに係る負担が軽減できることになります。

相続登記や被相続人の預金口座の名義変更などの手続きが必要になった際は、ぜひこの制度を利用してみてください。

相続税申告の添付書類の一覧と集め方

相続税申告には、相続税の申告書とそれに付随する書類や資料の添付が必要になります。

次の2つは、法令上必ず必要になる書類です。これは、相続税法27条4項、これを受けた相続税法施行規則16条3項により、定められております。

  • 被相続人の全ての相続人を明らかにする戸籍謄本(相続開始から10日を経過した日以降に作成され、出生から死亡までの連続したもの)
    取得場所:被相続人の本籍地の市町村役場(相続財産の名義変更がある場合は2通必要)
  • 被相続人及び相続時精算課税適用者の戸籍の附票(相続時精算課税適用者がいる場合)
    取得場所:被相続人及び相続時精算課税適用者の本籍地の市町村役場(相続財産の名義変更がある場合は2通必要)

この他に必要になる書類や資料は、個々のケースによって異なります。

法令上の定めはなくても、殆どの場合で次のような添付書類等が必要になるので、書類名や取得場所について、予め把握しておくと良いでしょう。

おおまかに、通常必要になる書類土地や建物がある場合その他の財産・債務がある場合特例を利用する場合の4つに分けて、必要な書類等とそれぞれの取得場所について説明していきます。

通常必要になる書類

法令法では提出義務の定めはされていませんが、次のような「身分関係」の書類等のほとんどは、通常の相続税申告で必要になります。

添付書類・資料 取得場所
被相続人の死亡診断書 手元にあるもの
被相続人の略歴 氏名、本籍地、職歴、病歴、死亡原因などを記載して作成
被相続人の住民票の除票 各市町村役場
相続人全員の戸籍謄本 各市町村役場(相続財産の名義変更がある場合は各2通ずつ)
相続人全員の住民票
相続人全員の印鑑証明書
(遺産分割協議書に押印したもの)
相続人全員の身分証明書 個人番号カード又は通知カード
運転免許証やパスポートのコピー
遺言書 遺言書がある場合
遺産分割協議書 遺産分割協議書が作成されている場合
特別代理人選任の審判の証明書
(相続人に未成年がいた場合)
相続人の住所地の家庭裁判所
相続関係説明図 戸籍謄本等を元に作成

土地や建物がある場合

 土地や建物などを相続する場合は、財産評価の調査のために次のような書類等が必要となります。

添付書類・資料 取得場所
登記簿謄本(全部事項証明書) 法務局の各出張所
地積測量図及び公図の写し
固定資産税評価証明書 各市町村役場、各都税事務所
名寄帳(固定資産課税台帳) 各市町村役場
住宅地図、実測図 手元にあるもの
賃貸借契約書
(貸地、借地の場合や貸家がある場合)
売買契約書、間取り図等

その他の財産・債務がある場合

土地や建物だけでなく、株式や生命保険などを相続する場合があります。これらについても次のような書類等が必要になります。

株式・投資信託等について

 株式や投資信託、現金預貯金がある場合に必要になります。

  添付書類・資料 取得場所
上場株式 株券コピー 手元にあるもの
配当金の支払通知書
証券会社の預かり証明書(残高証明書) 証券会社
被相続人の最近5年間の取引明細
(必要に応じて家族分も)
非上場株式 直前3期分の決算書
(科目内訳書等の添付書類を含む)
該当の法人
最近5年間の株主等名簿
税務申告書(法人税、地方税、消費税等)
投資信託 残高証明書 信託銀行、証券会社等
投資信託についての信託財産留保額及び個別元本額
現金預貯金 預金残高証明書 各金融機関
既経過利息計算書(定期性預金の場合)
定期預金の証書 手元にあるもの
被相続人の過去の通帳等コピー
(必要に応じて)家族全員の過去の通帳等コピー
手元現金(メモでも可)

生命保険やその他財産について

生命保険の受取りや、自動車やゴルフ会員権などがある場合に必要になります。

  添付書類・資料 取得場所
生命保険金等 保険金支払い通知書 各生命保険会社等
生命保険証書のコピー
又は契約内容の分かる資料
手元にあるもの
満期返戻金のある火災保険等の保険証書コピー、解約返戻金のわかる資料
入院給付金等の支払通知書

解約返戻金のわかる資料

(保険金の支払いがなかった保険の場合等)

保険代理店契約の生命保険会社
電話加入権 電話番号と所在場所 書き出す
ゴルフ会員権 預託金証書又は株券のコピー 手元にあるもの
退職金 支払通知書 勤務先
貸付金 金銭消費貸借契約書
及び残高のわかるもののコピー
手元にあるもの
書画骨董等 品名、作者名、写真等 書き出す
自動車 自動車の車検証 手元にあるもの
自動車保険の保険証書コピー又は契約内容の分かる資料
自動車保険の解約返戻金が分かるもの 保険代理店
その他 未収入金等 手元にあるもの

葬式費用・債務について

葬式にかかった費用や、借金などの債務がある場合に必要になります。

添付書類・資料 取得場所
金融機関からの借入金(借入残高証明書) 各金融機関
金銭消費貸借契約書等のコピー
(その他の借入がある場合)
手元にあるもの、貸金庫等
納税通知書や納付書
(未払いの税金がある場合)
手元にあるもの
各種請求書、領収書
(入院費や公共料金等)
葬式費用の請求書と領収書
(お布施等含む)

特例を利用する場合

過去3年以内に贈与を受けていたり、相続時精算課税適用者がいる場合など、特殊なケースにおいては、次のような書類等が必要になります。

生前贈与・相続時精算課税適用者について

添付書類・資料 取得場所
贈与税申告書 手元にあるもの
贈与契約書
相続時精算課税制度選択届出書
非課税申告書
(住宅取得資金、教育資金、結婚資金)

その他の場合について

添付書類・資料 取得場所
障害者手帳のコピー 手元にあるもの
過去の相続税申告書
税務代理権限証書 各税理士事務所
準確定申告関連資料 各資料を当該の機関から

おわりに

このように、相続した財産や債務の内容や、被相続人や相続人の状況によっては、多量の書類や資料が必要になり、申告内容も煩雑な内容になるので、専門的な知識が必要となります。

万が一誤った申告をすると、追徴課税などのペナルティが発生してしまいますので、相続税の申告は税理士などの専門家に任せることをお勧めいたします。

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