遺言書作成は誰に頼むのが良い?作成費用とメリット・デメリットの比較 - 節税や実務に役立つ専門家が監修するハウツー - 税理士ドットコム

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遺言書作成は誰に頼むのが良い?作成費用とメリット・デメリットの比較

遺言書は自分で作成することもできますが、所定のルールに従って内容を正しく書かないと無効になることがあります。財産を残したくない相続人がいる、法定相続人以外に財産を残したい、などの理由で遺言書を作成しても、自分の死後それが実行されなければ意味がなくなってしまいます。

正しい遺言書を作成しそれがきちんと実行されるには、専門家に遺言書作成を依頼するのが安心且つ確実です。

遺言書作成は誰に頼めば良いのか、それぞれの専門家に依頼したときの費用と、どのような違いがあるのかを解説いたします。

目次

遺言書作成は誰に依頼できる?

遺言書には普通方式と特別方式があり、通常は普通方式によって作成されます。

普通方式の中でも自筆証書遺言という作成方法は、文字を書くことができれば自分ひとりで気軽に作成することができます。しかし、正しい作成方式や必要なポイントを理解しておかないと、些細なミスで遺言が無効になってしまう可能性もあります。

そのような事態を防ぐためにも、証人を伴って作成する公正証書遺言の作成をおすすめします。

公正証書遺言を作れる人は限られており、推定相続人や未成年者などは証人になることができません。信頼できる知人や会社の上司などに頼むこともできますが、遺言作成を専門家に依頼すれば、遺言の作成支援だけでなく証人の手配もサポートしてもらえます。

公正証書遺言を作成することができる主な専門家(士業)は、以下のとおりです。

  • 弁護士
  • 税理士
  • 行政書士
  • 司法書士

自分に合った士業に作成依頼をすることで、安心で確実な遺言書を作成することができます。

弁護士は相続争いが予想される方におすすめ

相続財産(遺産)の相続問題などで紛争が予想されるのであれば、弁護士に依頼することをおすすめします。

メリット

相続や遺言内容で紛争や訴訟が起きてしまった際に、代理人として交渉を行うことができます。これは、弁護士にしか扱えない案件です。遺言内容によって相続争いが起きてしまう可能性が高い場合は、相談をしながら遺言書を作成することができます。

デメリット

弁護士は複雑な案件を担当することが前提となっているため、他の士業と比べると費用が高めに設定されています。相場は遺言に記す遺産価格でも変わりますが、およそ10万円〜300万円となっています。

数百万の貯蓄と不動産を所有しているような一般的な方であれば、10万円〜30万円前後で済む場合が多いようです。

税理士は相続税が心配な方におすすめ

相続税が発生する場合や相続税の申告に不安のある方は、税理士に依頼することをおすすめします。

メリット

相続税の計算や申告は税理士にしか扱えません。書面を作成する前から相続税の相談に乗ってもらえるので、しっかりとした生前対策ができます。費用は遺産や案件の複雑さによって変わりますが、およそ10万円〜50万円となっており、比較的安くすませることができる場合もあります。

デメリット

相続税に詳しい税理士や、遺言作成を業務として扱っている税理士が少ないことから、自分に合った税理士を見つけることが難しいと考えられます。また税理士は税務の専門家ですので、遺産相続に関する紛争が起きた場合は、代理人として相手方と交渉することができません。

行政書士は安価で作成したい方におすすめ

遺言書の作成費用をなるべく抑えたい方は、行政書士に依頼することをおすすめします。

メリット

書類作成の専門家である行政書士は、遺言書の作成支援も本来業務として扱っているため、比較的安価で作成することができます。遺産の大きさに関係なく、相場はおよそ7万円〜15万円ほどとなっており、他の士業より気軽に作成することができます。

相続争いや相続税などに対する不安がなく、気軽に確実な遺言書を作りたい方は、行政書士に依頼すると良いでしょう。

デメリット

行政書士はあくまで書類作成を専門としていますので、相続争いや相続税の問題が起きてしまったときに詳しい相談ができません。依頼をする前に、相続に関する問題が起きる可能性がないかを考えておくことが必要です。

司法書士は不動産の所有がある方におすすめ

遺言に不動産に関する記述をする場合には、登記の専門家である司法書士に依頼することをおすすめします。

メリット

土地や不動産などの名義変更(登記申請手続き)を専門としており、法律に関しても弁護士に劣らない知識をもっています。士業の中で一番相続手続きに関わることが多く、預金の相続手続きや相続放棄手続きなどの相談もできます。

また、相続における紛争が起きた場合でも、簡裁訴訟代理権認定を受けた司法書士は、一定の条件下であれば代理人になることができます。費用も7万円〜15万円と安価で済ませることができるので、士業の中では一番コストパフォーマンスが良いといえます。

デメリット

司法書士は相続登記を専門としていますので、不動産の所有がない場合は遺言作成の相談ができません。また全ての司法書士が相続争いの代理人になれるわけではないので、係争の心配がある方は司法書士に確認をしておきましょう。

士業以外でも遺言書作成は依頼できる?

ご紹介した士業以外にも、信託銀行やファイナンシャルプランナーが遺言書作成支援を行っていることもあります。

信託銀行

もっとも身近で相談しやすいのが信託銀行です。遺言信託を頼めば、遺言書の作成、保管、遺言の執行までをすべて行ってもらえます。士業よりも身近なので信頼性もあり、一番気軽に相談できるメリットがあります。

しかし、費用が30万円〜100万円と少し高めに設定されているため、士業に頼んだ方が安く済む場合もあります。また、相続に関する紛争が起きた又は起きる可能性があるときは、遺言信託を引き受けてくれない場合もあるので注意が必要です。

ファイナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナーは、直接遺言の作成にあたっての相談をするというよりは、相談者の状況を総合的にみて、誰に依頼をするのが適切かを判断してくれます。また、各種士業(弁護士・税理士・司法書士・行政書士)と業務提携し、遺言書作成の手配までしてくれるところもあります。

誰に遺言書作成を頼むか悩んだら、一度ファイナンシャルプランナーに相談してみるのもいいかもしれません。

おわりに

ここまで、各士業のメリット・デメリットと費用相場を紹介しましたが、費用は同じ業種でも事務所によって違います。できるだけ安い費用での作成を希望するのであれば、事務所に問い合わせた段階できちんと確認することが重要です。

公正証書遺言は自筆証書遺言と比べると、確実性と安心面で優れている分、どうしても費用と手間がかかってしまいます。しかし自分一人で遺言書を作成しても、確実に遺言を執行できるとは限りません。

遺言書は死後に自分の意思を遺族に伝えるためのとても大切な書類です。自分がいなくなったあとに身内に負担をかけないためにも、安心で確実な公正証書遺言の作成を考えてみてはいかがでしょうか。

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