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  1. 間違えると危ない!「相続放棄」と「相続分の放棄」はまったく意味が違う!

間違えると危ない!「相続放棄」と「相続分の放棄」はまったく意味が違う!

はじめに

遺産相続というと、財産を相続するイメージが強いと思います。ただ、財産には現預金や不動産、株式などのいわゆる「プラスの財産」だけではなく、借金などの「マイナスの財産」もあります。

仮に、1億円の財産と2億円の借金がある人が死亡した場合、相続財産は差し引き1億円の借金ということになり、相続人は相続によって多額の借金を背負うことになってしまいます。

そこで、そんな事態を回避するために「相続放棄」という手続きがあります。相続放棄をすれば、借金の相続を回避できるのですが、実は相続放棄をめぐっては、一般の方の認識に誤解が多いため、それによってトラブルが生じることも少なくありません。

そこで今回は、相続放棄の正しい知識と、誤解しやすいポイントについて解説します。

目次

「相続放棄」ってどんな手続き?

相続放棄とは、文字通り相続を放棄する手続きのことです。

そもそも財産を相続するかどうかは、相続人の自由ですから本人が相続したくなければ放棄することができます。たとえ見つかった遺言書に「すべてを長男に相続させる」と書いてあったとしても、長男が相続したくなければ相続放棄ができるのです。

ただし、日本の法律では原則として相続人は相続することになっているため、相続したくない場合は「自分が相続人となったことを知った日から3ヶ月以内」に相続放棄の手続きをする必要があります。3ヶ月の熟慮期間を過ぎても相続放棄をしないと、その相続人は相続した(単純承認と言います)として扱われます。

そのため、相続財産が債務超過(借金がオーバーしている)にもかかわらず、何もしないまま3ヶ月が経過してしまうと、借金を相続してしまうため注意が必要です。

借金取りの中には、この3ヶ月を過ぎるのをジッと待って、過ぎたと同時に相続人に督促にやってくるケースもあるくらいです。

よって、自分自身が相続人となった場合は、まず借金がどれくらい残っているのか、他人の保証人になっていないか、よく確認することが重要なのです。

相続放棄をすると、当初から「相続人ではなかったこと」になるため、一切の相続権を失うことになります。

相続放棄は書面で一筆書いたり、口頭で申し出てもその効力はなく、「家庭裁判所」で手続きをすることではじめて成立します。これは、相続放棄をすると財産が相続できなくなるため、本当にそれで大丈夫か念を押して裁判所が本人に確認をするためです。

相続放棄は、借金の相続を回避するためだけではなく、「すべての財産を長男に相続させる」ために、他の相続人が相続放棄するというようなケースにも利用されています。

「相続放棄」と「相続分の放棄」は全然違うことに注意!

さて、ここからが本題です。

このように相続放棄をすれば、借金の相続を免れるのですが、自分自身では相続放棄をしたつもりでいても、実は相続放棄ではなく「相続分の放棄」をしていたというケースが多々あり、これがトラブルの原因になることがあるため注意が必要です。

「相続分の放棄」の具体例

両親が死亡し、長男と次男が相続人だとします。

先祖代々、財産は長男が相続する風習があったため、長男が次男に対しこう言いました。「おれは長男だから、両親の残した財産は全部引き継ぐ代わりに、借金も全部引き継ぐから、次男であるお前は相続を放棄してほしい」。

次男は快く一筆書いて了承しましたが、特に家庭裁判所では手続きをせず、財産の名義を長男に変更するなどして終了しました。

このように、家庭裁判所で相続放棄の手続きをせず、相続人の間だけで「相続分を放棄する」、または「相続分を譲渡する」旨の約束をするケースが多々あるのですが、これは「相続放棄」ではありません。

相続放棄は家庭裁判所で申述することで行う、正式な法的手続きのため、それ以外の形式で行われた手続きは、いずれも「相続放棄」ではなく、「相続分を放棄」しているだけなのです。

なお、「相続分なきことの証明書」や「相続分譲渡証書」といった書面を、弁護士や行政書士に依頼して作成し署名捺印することがありますが、これらも全て「相続放棄」ではありません。誤解しないよう注意しましょう。

「相続分の放棄」では、借金からは逃れられない!

相続を放棄する約束は、相続人の「相続分を放棄」するだけのため、相続放棄のように「最初から相続人ではなかったこと」にはならず、相続人としての地位は依然として残ったままです。

そもそも相続放棄によって借金の相続が回避できるのは、相続人ではなくなるからです。ところが、相続分の放棄や譲渡ではこの効果はないため、たとえ1円も財産を相続していなくても、被相続人に借金があった場合は、その借金を返済する義務は依然として負うこととなるのです。

通常、このような場合は、財産を相続した相続人が借金についても全額返済するのですが、中には財産を独り占めしたにもかかわらず、親の残した借金の返済をしないケースがあります。

そうなると、家庭裁判所で相続放棄の手続きをしていない相続人は、たとえ財産を相続していなくても、債権者から督促されてしまうのです。

まとめ

このように、相続放棄をしたつもりでも、実は「相続放棄」ではなく「相続分の放棄」を誤解して認識している人が大勢おられます。

親の借金を一切返済したくなければ、必ず家庭裁判所で相続放棄の手続きをしましょう。なお、相続放棄をすると相続税の計算にも影響が出てきますので、手続きをする前に一度税理士に相談することをおすすめします。

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