「年末調整」のお悩みに税理士がお答え!みんなの税務相談まとめ

令和2年分から内容が大幅に変更された「年末調整」。経理担当者の方だけではなく、年末調整を受ける会社員やパート・アルバイトの方も新しい制度についてお困りの方もいるのではないでしょうか?
そこで税理士ドットコムの税務相談Q&Aサービス「みんなの税務相談」に寄せられた年末調整に関する相談の中から、改正後の制度についての投稿や、よく読まれている投稿をピックアップしました。
目次
改正後の年末調整にまつわる投稿
Q.給与所得者の基礎控除申告書について
今年から給与所得者の基礎控除申告書が追加されましたが、この書類を記載・提出しなければ年末調整で一切基礎控除を受けられないのでしょうか?
税理士の回答
令和2年分の年末調整においては、「給与所得者の基礎控除申告書 兼 給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書」の提出が必要になります。
これらの申告書の提出がない場合は、年末調整を受けられないことになります。
Q.給与所得以外の所得がある場合
給与所得以外にFXの所得があるのですが、給与所得者の基礎控除申告書欄にFXの所得を記入する必要はありますか?
税理士の回答
従業員はすべての所得を会社の報告するのが、今回の改正です。そのため、給与所得者の基礎控除申告書に、FXで得た所得の記入が必要です。
ただし、その他所得を合わせて年末調整をするわけではないので、確定申告は別途必要になります。
よく見られている投稿
Q.実家の地震保険料控除について
実家の地震保険の契約者が私になっています。最近私だけ引っ越し、実家から住民票を移しましたが、年末調整にあたって問題ないでしょうか?
税理士の回答
地震保険料控除の対象となる保険契約は、ご自身か生計を一にする配偶者や親族が所有する居住用の家屋等を保険の対象とするものになります。
従って、ご実家が相談者様名義か、または、ご両親名義の場合には相談者様とご両親が生計一であれば控除が可能かと思われます。
Q.親にバレることなくアルバイトするのは可能?
大学生です。親に内緒でバイトをしたいと思います。親の年末調整で私のバイトがバレることはあるのでしょうか。
税理士の回答
年末調整の時に扶養者分として申告するのは、収入金額ではなく給与所得金額と基礎控除を控除した所得金額です。ですから相談者様が所得がゼロとすることは嘘ではありません。
Q.11月30日退職、12月1日転職の場合
今勤めている会社を11/30に退職し、転職先は12/1から勤めます。現職の給料は「15日締めの翌月支払い」、新しい職場は「25日締めの当月支払い」となるのですが、この場合の年末調整はどうなりますか?
Q.来年から扶養に入る場合の年末調整
現在、個人事業主として働いている主婦です。来年からは主人の扶養に入ろうと考えています。その場合、今年分の主人の年末調整書類にはなにか記入が必要な項目はありますか?
税理士の回答
今年ご主人が会社に提出する「扶養控除等申告書」の源泉控除対象配偶者の欄に奥様の氏名等を記入していただければと思います。
社会保険については、会社にお願いしていただければ手続きをしていただけると思います。年金事務所に被保険者届を提出する必要があります。
Q.11月退職者の年末調整
11月末日で退職する社員がいます。弊社の給与支給は末締め、翌10日支給です。12月10日支給時、その社員は退職していますが年末調整は弊社で行ってよいのでしょうか。
税理士の回答
年の途中で退職した人の原則的な取扱いは、「12月中に支給期の到来する給与の支払いを受けた後に退職した人」は年末調整の対象となります。ご質問のケースは、12月10日の給与支給日前の11月末に退職とのことですので、原則としては年末調整の対象にはなりません。
しかし、「12月中に支給期の到来する給与の支払いを受ける前に退職した人」を年末調整の対象にしてはいけないという決まりはありませんので、退職後に他社で働く予定が無く、その方の年間の給与収入金額が確定しているのであれば、年末調整の対象としても問題はないと思われます。
Q.失業保険は関係してきますか?
昨年10月に退職し、今年の1月に入籍しました。5月まで失業保険を受給し、その後主人の扶養に入り今に至ります。今回、主人の年末調整の書類を記入するにあたり、失業保険は記入すべきですか?
Q.転居した場合の住所に関して
5月頃A市から引っ越し、現在はB市に住んでいます。しかし、源泉徴収票は以前住んでいたA市の住所が記載されていました。会社には引っ越した時点で新住所を報告済みですので、B市の住所が記載されているべきではないのですか?
Q.年金受給者の年末調整について
会社で年末調整を担当しております。従業員が「年金振込通知書」を提出されました。どのように対応すればよろしいのでしょうか。
おわりに
このほかにも、「バイトを掛け持ちしている場合」「書類の記入ミス」「源泉徴収票について」のほか、2020年からの税制改正で給与所得控除や基礎控除額の見直しがあり、それに伴う年末調整の変更点についても多くの投稿がされていますので気になるキーワードでぜひで検索してみてください。
それでも疑問や不安が解決されないときは、「みんなの税務相談」で税理士に相談しましょう。
※投稿された質問・回答を一部編集して掲載しています
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