税制改正で「こどもNISA」創設へ。過去のジュニアNISAとはどう違う?
税金・お金
令和8年(2026年)度税制改正大綱が発表され、これまで18歳以上とされていたNISAの対象年齢を0歳からに拡充する方針が盛り込まれ、大きな話題になっている。
具体的には、現行NISAの「つみたて投資枠」を未成年にも広げる方向性で検討されており、2027年1月からの適用を目指している。
以前、同様の制度としてジュニアNISAがあったが、2023年末で新規利用が終了している。改めて両制度の違いについて、確認してみよう。
●ジュニアNISAとの違いは?
現在検討されている「こどもNISA」と「ジュニアNISA」の違いは以下の通りだ。
※こどもNISAとは本記事の表現であり、税制改正大綱では「未成年者特定累積投資勘定」と記載されています。
<こどもNISA(新)/ジュニアNISA(旧)>
・対象年齢:0歳から18歳未満/0歳から18歳未満(2022年まで20歳未満)
・年間投資枠:60万円/80万円
・非課税保有限度額:600万円(生涯枠1,800万円の内数)/400万円
・非課税保有期間:無期限(18歳に達した時点で通常のNISAへ移行)/最長5年
・引き出し可能な年齢:12歳から(子の同意が必要)/18歳から
旧制度では、原則18歳までで引き出しができず、その間に運用した資金を教育費や生活費等に利用できないといった不便さがあった。新制度では、12歳以降であれば「子の同意」を条件に払い出しが可能となり、利便性がアップしそうだ。
また、非課税保有期間も無期限になることで、子どもの将来の資産形成に役立てることができる。なおジュニアNISAと同様に、親や祖父母が子どもの名義で口座を開設し、投資・運用を行う仕組みとなる見込みだ。そこで、こどもNISAの活用法や注意点について、奈須大貴税理士に聞いた。
●教育資金の準備になるほか、将来の相続税対策も可能
ーー子どもや孫の教育資金の蓄えや、将来の相続税対策を考えている場合、こどもNISAが創設されたら、どのように活用するのがいいのでしょうか。
こどもNISAは、「教育資金の準備」と「長期の資産形成」を両立させたい家庭にとって、使いやすい制度になると考えられます。
0歳から利用できることで、時間を味方につけた長期・積立投資が可能になり、少額から計画的に将来の教育費を準備しやすくなります。
また、祖父母が資金を拠出する場合、暦年贈与の非課税枠(年間110万円)を組み合わせて活用することで、将来の相続税対策としての効果も期待できます。非課税制度を活用しながら次世代へ資産を移転できる点は、この制度の特徴の一つといえるでしょう。
●払い出しには条件も。資金計画に合わせた見極めが大切
ーーこどもNISAを利用する際の注意点がもしあればお教えください。
こどもNISAを利用するうえで、まず押さえておきたい注意点は、「原則として12歳までは解約できない」という点です。
もっとも、家計が著しく悪化した場合など、やむを得ない事情がある場合には、特例的に解約が認められるとされていますが、その場合には、これまで非課税で運用されていた運用益に対して約20%の税金が課される点には注意が必要です。
また、こどもNISAで運用される資産は、あくまで「子ども名義の財産」として扱われます。親や祖父母が管理していたとしても、自由に使えるお金ではないという認識を持つことが重要です。将来の教育費や進学資金など、使い道と時期をあらかじめ想定したうえで利用することが求められます。
さらに、制度の詳細については、今後の法令や通達によって最終的に確定する部分もあります。開始時点でのルールを確認したうえで、「なんとなくお得そうだから始める」のではなく、家庭ごとの資金計画に合っているかを見極めることが大切です。
【取材協力税理士】
奈須 大貴(なす・ひろき)
税理士、公認会計士。1994年生まれ、福岡県北九州市出身。
「会計で会社を強くする!!!」、「あなたの夢、会計力で応援します!!!」というスローガンのもと、スタートアップ企業、中小企業を中心に税務顧問サービスを提供し、経営者さんが数字を経営の武器にできるようになるためのサポートに力を入れている。
事務所名 :奈須大貴公認会計士・税理士事務所
事務所URL:https://hnasu-cpa.com/














