新語大賞2019に「イートイン脱税」 選評では「正義マン」にも言及
税金・お金

小学館の国語辞典「大辞泉」編集部は12月2日、寄せられた1927本の投稿の中から、「大辞泉が選ぶ新語大賞2019」選び、発表した。大賞は、「イートイン脱税」で、次点が「闇営業」、「にわかファン」だった。
新語大賞では、「イートイン脱税」について、「食品を持ち帰り税率の8パーセントで会計して、イートインで食べること。本来であればその場で食べる場合は税率10パーセントで会計しなければならない」と定義している。今年、コンビニのイートインコーナーで、頻発しているとして、話題になっていた。
特別選考委員の田中牧郎・明治大学国際日本学部教授は以下のようにコメントしている。
「大賞には、編集部と協議のうえ【イートイン脱税】を選びました。しかし『脱税』という厳しい言葉が付いていますが、厳密に言えば、お店が『持ち帰り』と認めて販売した時点で商取引は終わっており、お客さんがその後、気が変わって店で食べる行為の処罰は難しいんだそうです。
イートインスペースに食べ物を持ち込んで食べる迷惑客と本質的には変わりません。税率8%だったとは言え、自分の店で買った客に退店や会計のやり直しを迫ることは難しいでしょう。このため、他の客が『それ、8%で買ったんだろ』と指摘する【正義マン】といった言葉も生まれています。細かい『正義』を四角四面に押しつける人のことですが、それはそれで、社会を殺伐とさせる行為でしょう」