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1200円ランチ注文したら「1320円」請求された! 消費税総額表示をめぐる混乱

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1200円ランチ注文したら「1320円」請求された! 消費税総額表示をめぐる混乱
「税込」か「税抜き」か、それが問題だ

4月1日より、飲食店や小売店で消費税額を含めた価格を表示する「総額表示」が義務付けられた。事業者側がかねてより「値上がりにみえる」として反対してきた制度だが、店側はどのように対応しているのか。街を歩いてみると、事業者側の混乱する様子も見えてきた。

●奮発ランチ「1200円」のはずが、1320円!

「あれ? 1200円じゃなかったんですか?」

「いや、消費税ももらうんで」

六本木でアルバイトをしている女子大生(19)が、そんなやりとりをしたのは4月2日、ランチタイムのことだった。この女子大生が行ったのは、こじんまりとした洋食店。近隣ではたらくサラリーマンたちに混ざって、1200円のカレーセットを奮発した。

「私には1200円は予算オーバーなんですが、たまの贅沢だと思って。ニュースで総額表示のことは聞いていたので、てっきり1200円は税込みだろうと注文したんです。ところがレジで1320円を請求されて、びっくりしました」

店員に「総額表示じゃないんですか?」と聞くと、「え?え? それ、なんですか」と反応された。そこで総額表示制度について説明するも、店員は「ご指摘ありがとうございました」とそっけない対応だったという。

●反対した出版業界は「現実的な運用」呼びかける

ここで改めて総額表示制度について整理したい。

総額表示というのは、税込価格のこと。たとえば、これまでよくみかけた「1000円+税」という表示はダメ。「11,000円」「11,000円(税込み)」「11,000円(税抜き価格10,000円)」などと表示しなければいけないルールだ。

3月31日までは「消費税転嫁対策特別措置法」により、「現に表示する価格が税込価格であると誤認されないための措置」を講じていれば税込価格を表示しなくてもよかったが、31日限りで失効した。

ただ、導入をめぐっては紆余曲折もあった。そのひとつ、強い反対を示していたのが出版業界だ。

「食品など賞味期限のあるものと違って、書籍は書店に長く置かれます。通常、価格は表紙や背表紙、帯などに〈本体+税〉で表示していますが、これは税金があがる度に書店から回収し、刷り直し、また配本する手間をかけないためでした」(大手出版社社員)

「各社、ほかの社の動きをみながら対応を取っていくことになるのでは。ただ市中在庫の回収は現実的ではない。書協や雑協は連名で対応方針を出しており、そこでも『法の趣旨を尊重しながら、現実的な運用をお願いいたします』とありましたから」(中小出版社の編集者)

法にのっとり総額表示をするには、莫大なお金がかかるが、無視するわけにもいかない。そこで出版業界では、徐々に総額表示に切り替えたり、スリップ(本にはさむ価格などの案内)に記載したりするなど段階的に対応をとっていくとみられる。

各社の対応は様々で、書店では新旧価格が混在することになる。

●コロナで追いつかない

その他の業界ではどうなっているのか。4月1日の夜、新宿・歌舞伎町を歩いてみると、家電量販店など大手では税込価格のシールが貼られていたが、こじんまりとしたショップでは追いついていない店もあるようだ。

「ドンキホーテではすべての商品にシールが張り替えてありました。でも近くのリサイクルショップにいったら、『本体+税』表記のシールが貼られた商品がずらりと並んでいましたね」(都内の大学生)

さらに、郊外に足をのばすとーー。

〈コロナ禍の影響で、総額表示の準備が遅れております〉

そんな掲示があったのは世田谷区内の和菓子店だった。店を訪れた女子大生(21)は「コロナとどんな関係があるのかな、と思いました」と話す。

港区の飲食店従業員は「うちは『税別』表記でずっとやってきたんで、3月31日、営業が終わってから、あわてて総額表示のメニュー表に作り替えました」という。この店では固定のメニューがなく、月ごとにメニュー表を変えていくため、柔軟に対応できたようだ。

「11,000円」という表示の場合、それが税込なのか、あるいは後で消費税を要求されるのか。メニューをながめる客の疑心暗鬼は続きそうだ。

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