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退職一時金受け取り後、企業型DC・iDeCoから一時金を受け取る際の、退職所得控除の計算方法

将来の退職所得控除額を試算したく、
下記ケースにおけるiDeCo老齢一時金受取時の退職所得控除計算についてお教えください。

【前提条件】
a)25歳~60歳(35年間):企業型DC加入
b)52歳~65歳(13年間):iDeCo加入
c)60歳定年退職時に退職一時金410万円を受給予定
d)60歳定年時に企業型DC資産を全額iDeCoへ移換する予定
e)60~65歳は同一の企業に嘱託社員として再雇用される予定で、
 厚生年金には加入しているので、iDeCoの積立は65歳まで継続する予定
f)65歳以降にiDeCoを老齢一時金として一括受取予定

【確認したい事項】
1)65歳以降にiDeCoから老齢一時金を受け取る際の「通算加入者等期間」は何年として計算されますか。

2)60歳時に退職一時金410万円を受給しますが、
  65歳以降にiDeCo老齢一時金を受取る際の退職所得控除計算に、どのような影響がありますか。
  (できるだけ、具体的な計算式をご教授いただければ幸いです)

税理士の回答

1)iDeCo受取時の「通算加入者等期間」は何年になるか
結論から申し上げますと、「通算加入者等期間」は40年(=65歳-25歳)として計算されます。
〈根拠と計算の内訳〉
iDeCoの退職所得控除を計算する際の「勤続年数(通算加入者等期間)」は、「企業型DCの加入期間」と「iDeCoの加入期間」の重複を除いた全期間を合算します。
・企業型DC期間: 25歳〜60歳(35年間)
・iDeCo期間: 52歳〜65歳(13年間)
・合算の考え方: 25歳から65歳までの連続した期間が対象となります。

2)60歳時の退職一時金が、65歳時のiDeCo受取に与える影響
60歳で退職金を受け取り、その5年後(65歳)にiDeCoを受け取る場合、重複期間の調整が必要になります。(いわゆる19年ルール)
〈調整の具体的な仕組み〉
iDeCoを一時金で受け取る際、過去19年以内に他の退職金を受け取っている場合、「他の退職金の計算の基礎となった期間」と「iDeCoの期間」が重複している部分については、控除額を差し引くというルールがあります。

〈具体的な計算シミュレーション〉
ご相談者様のケースに当てはめて計算します。

① 65歳時点の本来の退職所得控除額(40年分)
勤続年数が20年を超える場合、計算式は 800万円+70万円×(勤続年数-20年)です。
800万円+70万円×(40年-20年)=2,200万円

② 差し引くべき重複期間の控除額
60歳でもらった退職一時金(勤続35年分)と、今回のiDeCoの期間(40年分)が重複している期間は35年間(25歳〜60歳)です。
この35年間に対応する退職所得控除額を、①から差し引きます。
800万円+70万円×(35年-20年)=1,850万円

③ 65歳受取時に適用できる退職所得控除額
①2,200万円 - ②1,850万円 = 350万円
したがって、65歳でiDeCoを一括受取する際に無税で受け取れる枠は350万円となります。

イマンザデ麻人様
詳細なご回答をありがとうございます。
誠に恐れ入りますが、もう少しお教えいただけませんでしょうか。

国税庁 タックスアンサー No.2732 には下記の記述がありますが、
私のケースは、ここでいう
 「前の退職手当等の収入金額が、前の退職手当等の勤続年数を基として上記表により計算した退職所得控除額に満たない場合」
  (いわゆる「みなし期間」)
には該当しませんでしょうか?

(以下、国税庁 タックスアンサー No.2732 より引用)
>なお、⑵の場合において、前の退職手当等の収入金額が、前の退職手当等の勤続年数を
>基として上記表により計算した退職所得控除額に満たない場合には、前の退職手当等の
>勤続期間はその期間の初日から次表の算式により計算した数(1未満の端数は切り捨てます。)
>に相当する年数を経過した日の前日までの期間であったものとして、本年分の退職手当等
>の勤続期間との重複期間の計算をします。

失礼いたしました。
原則的な場合のみの内容にとどまっておりました。
ご相談者様のご認識の通り、「前の退職手当等の収入金額が、前の退職手当等の勤続年数を基として上記表により計算した退職所得控除額に満たない場合」に該当しますので、下記のようになるかと存じます。
ステップ1:60歳時の退職金の「みなし勤続期間」を計算する
60歳で受け取った410万円が、何年分の控除額に相当するかを逆算します。
・受取額: 410万円
・計算式:410万円 ÷ 40万円 = 10.25
・端数切り捨て: 10年

ステップ2:重複期間を特定する
・iDeCoの期間: 25歳 〜 65歳(40年間)
・60歳退職金のみなし期間: 25歳 〜 34歳(10年間)
・重複期間: 10年間(25歳〜34歳部分のみが重複)

ステップ3:退職所得控除額を計算する
重複期間分の控除額を全体から差し引きます。
・全体の控除額(40年分): 2,200万円
・差し引く重複分(10年分):40万円 × 10年 = 400万円
・最終的な控除額(65歳受取時):
2,200万円 - 400万円 = 1,800万円

イマンザデ麻人様
早急かつご丁寧ななご回答をありがとうございます。
AIに質問しても、質問するたびに回答内容がコロコロ変わってしまうので、不安を感じていました。
プロの税理士の方に(しかも無料で)相談させていただくことができ、大変ありがたく感謝申し上げます。

とんでもございません。
また何かありましたらお気軽にご質問いただければと存じます。

本投稿は、2026年04月15日 13時45分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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