一戸建てvsマンション、相続税対策で有利なのはどっち?

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「一戸建て」VS「マンション」相続税対策で有利なのは?マイホームを買うならどっち?

著者: 棚田 健大郎 行政書士・ファイナンシャルプランナー・相続アドバイザー

マイホームを購入する際には、一戸建てにするか、それともマンションにするか迷ってしまいますよね。

そこで、マイホームの購入を迷っている方のために、一戸建てとマンションそれぞれのメリット、デメリット、および相続対策としての節税における双方の特徴などについて解説します。

目次

一戸建てを購入する際のメリット・デメリット

一戸建てを購入する一番のメリットは、なんといっても完全独立のマイホームが手に入ることでしょう。

マンションの場合は、集合住宅になるため隣近所とは隣接しますが、一戸建ては完全独立型なので、周りを気にする必要がありません。

そのほかにも、以下のようなメリット・デメリットがあります。

一戸建てのメリット

希望通りの家が建てられる

新築で一戸建てを購入する場合は、注文住宅など自分の希望通りの家を建てることができます。

間取りや設備、広さ、構造など、予算の許す限りで希望を叶えることが可能です。また、中古住宅であってもマンションのように管理規約で厳しく規制されないため、法令の許す範囲で自由にリフォームやリノベーションをすることができます。

高い金額の住宅ローンが組みやすい

一戸建ての場合は、マンションのように毎月管理費や修繕積立金といった固定の出費がありません。

そのため、住宅ローンを組む際にマンションよりも高い金額まで融資を受けることができます。

一戸建てのデメリット

都心部は価格が高い

都心部で一戸建てを購入する場合、土地部分の価格が高くなるため、全体としての購入価格がマンションよりも高くなる傾向があります。

駅から遠くなりやすい

都心部の駅周辺の土地は高額になりすぎるため、駅から離れた場所に多い傾向があります。

耐震性や耐火性

鉄筋コンクリートのマンションに比べ、木造や鉄骨造の一戸建ては耐震性や耐火性の面で劣ります。

マンションを購入する際のメリット・デメリット

マンションは一戸建てのような独立性はないものの、集合住宅だからこそのメリットがあります。

マンションのメリット

共用部の設備が充実している

マンションは集合住宅のため、共用部分に魅力的な設備を多く完備している傾向があります。

たとえば、宅配ロッカー、専用ゴミ置き場、キッズルーム、プレイルーム、会議室など一戸建てにはない設備を利用することができます。

防犯性能

マンションの場合は、管理人やコンシェルジュなどが常駐しているケースが多いため、防犯性能が高いと言えます。

また、一戸建てよりも多くの人の目があるのは安心できます。ほとんどのマンションでオートロックが標準装備されていますので、マンション内への部外者の立ち入りも制限できます。

高齢者にやさしい

一戸建ては2階、3階と複数の階層になるため、階段の上り下りが大変です。若い間は気になりませんが、高齢になると一戸建てに暮らすことが大変に感じるようになることもあるでしょう。

マンションの場合は階段がないためバリアフリーにしやすく、高齢者でも安心して住むことができます。また、建物の管理も管理会社が行ってくれるため、自分たちで業者を手配するといった手間もかかりません。

マンションのデメリット

デメリットとしては、以下のようなことが挙げられます。

音の問題

最近のマンションは防音性能が良くなっていますが、それでも上下左右からある程度の音や振動があることは考慮すべき点です。

管理費や修繕積立金が値上がりする

毎月かかる管理費や修繕積立金は、購入当初から徐々に値上がりしていく傾向にあります。

場合によっては、2倍以上になることも少なくないので、家計を圧迫する恐れがあります。

ルールを守らなければならない

集合住宅である以上は一定のルールを守らなければなりません。

マンションのルールは、管理規約や使用細則に規定されていて、ペットの飼育やピアノの使用、床の張替えなどは制限される場合があります。

マンションは相続対策における節税に強い

このように、一戸建てとマンションのメリット・デメリットは表裏一体の一面があります。これらをふまえて、自分自身の好みに合った方を選ぶことが重要です。

また、これらの物件に関する特徴以外にも、相続対策における節税という観点でも比較ができます。

平成27年に相続税の基礎控除額が大幅に縮小されたため、一般的な家庭でも相続税が課税される可能性が高まっています。そんな中、相続税の課税対象となる遺産の中で、最も多くの価格割合を占めているのが「土地」です。

特に都内で一戸建てを所有している場合、土地の評価額が高いため、その他の預貯金が少なくても相続税が課税されてしまう恐れがあります。

一方マンションの場合は、評価額が高い土地の部分について、同じマンションの所有者と共有しており、床面積に応じた割合しか持分がないため、評価額が大幅に低くなります。

つまり、相続税評価額上の金額がマンションの方が大幅に低いため、相続対策における節税に効果を発揮するのです。

おわりに

物件面に関するメリット、デメリットに関しては、一戸建てもマンションもそれぞれの良さがあります。

しかし、相続税の課税評価額上の話となると、マンションの方が低く評価されるため、相続対策としての節税効果という意味では、マンションに軍配が上がると言えるでしょう。

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