マンション最上階への投資はリスク!? 知っておきたい雨漏りの原因と対策

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マンション最上階への投資はリスク!? 知っておきたい雨漏りの原因と対策

著者: 棚田 健大郎 行政書士・ファイナンシャルプランナー・相続アドバイザー

雨漏りというと、古い木造家屋をイメージするかもしれませんが、実はコンクリートのマンションでも雨漏りが多く発生しています。雨漏りは、ある一定の条件に該当する部屋に発生しやすい傾向があります。

そこで今回は、マンションの中で雨漏りが発生しやすい場所の傾向について解説します。

これから投資用分譲マンションの購入などを検討している方は、ぜひチェックしておくと良いでしょう。

目次

マンション最上階は雨漏りリスクを負っている

分譲マンションは、自宅用、投資用、それぞれの目的で購入するケースがあるかと思います。マンションというと、1階が一番価格が安く、反対に最上階ともなると最も高いというのが一般的です。それ故に、マンションの最上階というのは、一種のステイタスでもあります。

たしかに、景色や日当たりが良いという大きなメリットはありますが、実は「雨漏り」という最大の弱点を抱えています。一戸建てとは違い、分譲マンションの場合は部屋ごとに区分所有するため、雨漏りのリスクを負うのは真上に部屋がない最上階などの部屋に限られます。

なお、雨漏りの修理費用については、マンションの管理組合で支出しますが、実際に被害を受けるのは最上階など一部の部屋の持ち主だけなので、管理組合の手配や決済が遅くなることもあり、その間ずっと待たされるということも少なくありません。

一戸建てとは違い、自分の一存で勝手に修理できないところが、これもまたリスクと言えるかもしれません。

最上階じゃなくても雨漏りする!?

上階ではなくても、部屋の真上が上階のベランダというケースでも雨漏りは発生します。

これは道路斜線制限の影響で、前面道路の反対側の境界線から一定の勾配で斜線を引いて建物の高さを制限するという建築基準法による規制があるため、マンションが上に行くに従って斜めに削られることが原因です。

これによって、10階建てのマンションでも701号室の真上が801号室のベランダ、というケースも出てきます。

このような構造のマンションの場合、上階のベランダに屋根がないケースがあります。屋根がないと雨がベランダを直撃することになるため、ゲリラ豪雨のように許容量以上の雨が降ると、ちょっとしたクラックなどの隙間から雨水が侵入して下の階に雨漏りを発生させてしまうのです。

雨漏りしやすい2つの原因箇所と対策について

これらマンションにおける雨漏りの主な原因箇所は、主に次の2つのうちのいずれかである可能性が高いです。

屋上防水の劣化

マンションの屋上は防水工事がされているため、通常は雨漏りすることはありません。ただ、築年数が経過してくると、防水が劣化してくるため、わずかな亀裂などから雨水が侵入して雨漏りが発生します。

屋上防水には、ウレタン防水、シート防水、FRP防水、アスファルト防止などの種類があり、それぞれ耐用年数が異なりますが、概ね15年も経てば劣化してきます。

また、屋上の中でも最も雨漏りのリスクが高い場所があります。それは、ドレン回りです。ドレンとは、屋上に降った雨を排水管へと流すために空いている穴のことです。通常、屋上の隅などに数カ所設置されていることが多いのですが、屋上防水はどうしても水が集まりやすいこのドレン回りの劣化が強くなります。

雨漏りをしている天井の真上に、屋上ドレンが設置されていたというケースが良くあります。ですので、もしも最上階の部屋を購入するのであれば、あらかじめ屋上のドレン設置箇所について不動産会社に確認しておくことをお勧めします。

ベランダの外壁付近

雨漏りしている部屋の真上が、上の階のベランダである場合、その部屋の外壁付近に原因がある可能性もあります。

例えば、良くあるケースが、ベランダの給湯器設置場所付近の外壁です。ベランダに給湯器が設置されている部屋は良くありますが、この場合、建物内部から外部にかけて、給湯器に接続するための菅が出ています。これが建物自体の経年や、昨今の地震の影響などによって、菅と外壁との間にわずかな隙間ができるケースがあります。

通常の雨であれば大丈夫でも、ゲリラ豪雨のように集中的に一気に雨が降ると、そんなわずかな隙間からでも、大量の雨水が侵入してしまうため雨漏りの原因となります。

これについては、隙間を防水テープやパテで埋めることで簡単に予防できます。

おわりに

万が一不動産投資によって購入し他人に賃貸している部屋で雨漏りが発生すると、深刻なクレームに発展する恐れがあります。そのような事態をできる限り回避するためにも、分譲マンションに投資する際には、今回ご紹介した雨漏りの発生しやすい位置にある部屋への投資はできる限り避けることをおすすめします。

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